思い出の指揮者

今や世界最高峰に登りつめた世界の“オザワ”、 小澤征爾先生。もう20年近く前になるが、小澤&新日本フィルの第九演奏会にコーラスで参加。やはり小澤先生は凄かった。

何が凄いかって、その見事なまでの吸引力。一瞬にして奏者を引き付け、操り、音楽を自分のものに纏め上げていく。演奏者一人一人の持っている力を最大限に引き出す。何せ、先生が会場に入ってくるだけで雰囲気が変わる。指揮台に向かっている時には既に音楽が始まっているかのよう。ひと度棒が下りると、全く集中力を切らさず、まるで奏者全員を操り糸で結んでいるかのように自由自在に操り、それに応えるオーケストラが唸り声を上げるのだ。

指揮者の持つオーラというか“気”みたいなものをこれ程強く感じさせられる指揮者はいない。それでいて、お茶目な一面も持っていて、まったく気取らず誰とでも気軽にコミュニケーションをとる。日本の誇る世界的指揮者、そんな実績とか肩書きを超えた、全ての人を惹きつける素晴らしい人間性、強いカリスマ性を備えた類稀な指揮者だと感じた。

この時の「第九」体験は一生の宝物だ。

山本直純先生
山田一雄先生
小澤征爾先生
井上道義先生
ゲルハルト・ボッセ先生
大友直人先生/汐澤安彦先生
小林研一郎先生
大河内弘先生/金子健志先生/宇野功芳先生
オンドレイ・レナルド先生/飯森範親先生



Last update:Jun.2 2007
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