ORIGINAL LOVE presents《BURST!》

第82回 (2000年10月19日放送)


<オープニング>
 
T「今日は何と!全コーナーぶち抜いてのスペシャル企画!題して「オリ
 ジナルラヴの幻の1stアルバム
をみんなで聴こう!」みんな聴いてくれ
 るかなあこれ…という事で。詳しい事は本編で。」

M-01.液状チョコレート/オリジナルラヴ

<近況>
 僕の方は現在ツアーリハーサルもう大詰め!でありましてツアーがもう
すぐです!全国ビッグクランチツアー、まあライヴハウスツアーですけど
今回はね。ツアーゲネプロ段階に入ってまして毎日毎日もう全力で歌って
ますんでヘトヘトですね。あのーどんな練習の時でもねこう…何ていうの?
手を抜かず思いっきり歌ってますから。何でそうするかっていうと、ビー
トルズのアンソロジーかなんかのビデオでエンジニアの…誰だっけな、
ちょっと忘れてしまいました…その誰かが「ジョンはリハーサルのどんな
時も一生懸命歌った」と。で、僕はジョンと自分を重ね合わせ、思いっき
り歌っている!と。なんつって(笑)。で、凄い疲れますねやっぱり思いっ
きりずーっと全部歌うと。まあリハーサルでここんとこずーっとミュージ
シャンらしい生活を送っていまして。楽しいですね。

***

♪BGM:「日曜日の印象」(ピチカート・ファイヴ)

 で、そんな折々、ビッグクランチツアーが始まる折々といいますか…な
んと!オリジナルラヴのま、幻の(笑)1stアルバムってのがあるんです
ね。オリジナルラヴがメジャーレコード会社からメジャーデビューしたア
ルバムが1991年ね『LOVE!LOVE!&LOVE!』っていうアルバムでデビューしま
したけども。実はその前にインディー盤で一枚アルバムを出してまして。
それがまあ本当の1stアルバムというんでしょうか。「幻の1stアルバム」
なんて言われますけども。限定…限定といいますかその当時2000枚。結構
刷ったんですねインディーにしては。2000枚完売しました。インディーに
しては結構売れたんだなあ…とか思いましたけども。その1stアルバムの
タイトルが『Original Love』っていう(笑)。そう、オリジナルラヴの
オリジナルラヴ。バンド名のタイトルのアルバムを出しまして。今から13
年前、もっと前かな1987年であろうと思われる…多分87年ですね。僕がピ
チカートファイヴに初めて参加して「ベリッシマ」ってアルバム出しまし
たけど、そのちょっと前に出たんですね。僕が21才ぐらいですねその当時。

***
 そのアルバムをなんと!ここで再発すると!ええ。本人承諾でな。うん。
ていう事でね、こ〜れはね、自分的には迷いました(笑)。っていうかね、
あのまあ「再発しようか」って事になって。最初は「あ、いいんじゃない
の?」って。ビッグクランチ今回のアルバムは何かこうデビュー以前の…
何て言うのかな…変態性といいますかガサツさといいますか、そういった
ものもある訳だし、オリジナルラヴがずーっとやってきた事がビッグクラ
ンチで繋がったかもしんないねって事をいろいろ話してて。ここで幻の1st
が出るのもいいのかな。なんて最初は思ってですね。オーケーを僕出しま
して。その後自分でちょっと聴いてみたんですねその1stアルバムを。した
らね…青ざめました(笑)ガーン…いやあ何かこっぱずかしいー!という
感じでありまして。まあ自分の若い頃のいろいろこう至らない所だったり
そういったところっていうのは、自分自身であるが故に結構ほらもの凄い
恥ずかしいという気持ちがある訳ですが。あのー何つーのかなあ、一人で
こっそり聴くと結構いいアルバムですねこのアルバム。っていうか自分の
車の中でこっそり聴いたんですが聴き入ってしまいました(爆笑)なんか。
「あ、このアルバムってこういう所が良かったのかも」って初めてね…
10何年してね。あのー自分のアルバムだから自分の稚拙さをまあちょっと
置いといて聴くと、新たな発見といいましょうか、解釈ですね、自分の中
で出来ましたねやっと。

 だけどねこのアルバム特徴がありまして。全曲…何曲入ってるんだっけ
な?8曲ぐらいかな?どの曲も歌詞が1番しかない!ね(笑)。全部1番2番
3番同じ歌詞!ラモーンズと一緒ですね、えー!なんて(笑)。ラモーンズ
と一緒って事にしとこう!

***
 それではその再発されるオリジナルラヴの幻の1stアルバム『Original
Love』から、これはデビューアルバムにも入ってるんですけど「BODY FRE
SHER
」。デビューアルバムでは1番2番3番歌詞が付いてます。しかしこの曲
ですね、もう13年、14年とかそのぐらいやってまして。何を隠そう今回の
ツアーでも恐らくやるだろうと(笑)思われる曲でありまして。ほとんど
オリジナルラヴにとっての「サティスファクション」みたいな(笑)そう
いう曲になってますけどね。では聴いて下さい。

M-02.BODY FRESHER/オリジナルラヴ

 歌詞がやはり1番2番3番同じでありましたけども(笑)。まあそれを抜い
てもですね、あのーもうヤバイですね、この下手さ!(笑)なっとらん!
と(笑)。だからね要するに誰でもミュージシャンになれる!という事を
証明…(笑)表現したようなそういうアルバムかも。とね思いますけど。
あのーえーとまあ今回はたくさんの言い訳をしながらこの番組をお送りし
て行きたいと思っとります。バースト!

***

♪BGM:「惑星」(ピチカート・ファイヴ)

 はい。今日はオリジナルラヴの幻の1stアルバムをね(笑)自分で
「幻の…」って言うのもおかしいすけどね。メジャーデビューする前の
インディーデビューアルバム。その1stアルバムが再発になります。
で、その大特集という事で行っておりますけども。

 ちょっとさっきこの番組のディレクターの二見君と思い出してたんです
けど、このアルバムは恐らく1987年ではないかなと。発売記念で渋谷の
ラ・ママというライヴハウスがあって、そこでねツーデイズ!「ラ・ママ
2DAYS!」その当時画期的でしたね自分的には。「ラママツーデイズだ
よ!」っつって凄い盛り上がりました。

#さかまき註:『Original Love』の発売は1988年8月(10日?)。
#上の「2days」のものかはわかりませんが、発売直後(9月)のラ・ママの
#ライヴの模様はこちらで読めます。

 このアルバムというのは最初に「アルバム作ろう」って企画が上がった
のがよく思い出せないんですね(笑)何でアルバム作ろうって事になった
のか。ただね、アルバムを作ってる経過、どういう風な状況で作ったかっ
てのはいろいろよく思い出せる訳ですが。このアルバムはもうホントに手
作りです。ちゃんとしたスタジオってのはほとんど使ってませんね。その
当時インディーでビビッドサウンドっていう会社がありましてそこのスタ
ジオで16トラックのアナログマルチってのがあったんですね。今ほとんど
使われてないですね。アナログマルチ使うのでも大体24とかね、残ってる
のはありますけど。そん時は16トラックのマルチってのが残ってて、安か
ったんでしょうね恐らく。丁度レコーディング機材ってデジタルヨンパチ
が出始めるか!っていう時期で…そんな事言ってもわかんないかなみんな
…あのー16トラックっていうのがあったんですが、最終的にそこに流し込
むっていう作業だったんですけど。

 まずその前の段階で4トラックのカセットテレコがあって、それ持って…
今のツアーメンバーやってる木暮晋也ですね木暮。木暮が大学の音楽サー
クルの部長だったの。その部長の部室を、部室っていうか教室みたいな所
で。「レコーディングの場所貸してやるから俺が場所取ってくるよ」とか
言って木暮に場所取ってもらって。その当時、初代オリジナルラヴのメン
バーは、今コレクターズやってる小里君とギターの村山君とドラムの秋山
さんって人なんですけど。4トラックカセットテレコ持って大学の教室行っ
てドラムセット組んで一斉に!とにかくブースも何も無いんでね。「まず
じゃあドラムだけ録ろうぜ」とか言って秋山さんが曲何も無しでドラムだ
け4トラックのカセットに録りましてですね(笑)。「構成がわかんねーよ
俺だけじゃあ」という事で僕がそのドラムの前に立って指揮しました(笑)
指揮しながら踊りまくりましてですねこうやって。それでドラムトラック
を3曲ぐらい録って。確か「CAUTION」と「Mr.BIG ROCK」って曲あるんです
けど(笑)それと何の曲ですかね?確かそれぐらい録って。

♪BGM:「SWEAT AND SUGAR NIGHT

 何かいろんな段階がありましてですね。その当時インディーのコンピレ
ーションのアルバム流行ってたんですね。70年代後半から80年代にかけて
イギリスでは第一次インディペンデントブームって流行って、その煽りが
日本に丁度来た頃でね。日本にポコポコっとインディーレーベルがたくさ
ん出てきて。インディーでオムニバスっていうのがその当時盛んに作られ
てますね。で、僕らもいろいろ声掛けられて。それで確か「BODY FRESHER」
もそういう企画でスタジオレコーディングしてそれをこっちに、この1st
アルバムに無理矢理入れた。みたいな。そういう事ではなかったかな?今
記憶を辿って行くと…って感じで。このアルバムは割と別々の時期に録っ
てそれを一個にまとめたようなそういうアルバムなんですね。「BODY FRE
SHER」これはもうね、1テイク。今聴いて頂いた曲。歌も1テイクでした確
か(笑)「せーの!」で録りましたね。だからまあね、本当にね、これは
稚拙っちゃあ稚拙な訳でありますが、そういう一生懸命さみたいなものが
録音されているのか…まあいると思ってくれ!と(笑)皆さんに言いたい
訳でありますがね。

***
 という事で、2曲続けて聴いて頂きたいと思います。

M-03.CAUTION/オリジナルラヴ
M-04.TALKIN' PLANET SANDWICH/オリジナルラヴ

♪BGM:「DARLIN'」

 えーといろいろ曲聴いてたら思い出してきたんですけど。この「CAUTION」
これはね(笑)これも1番2番3番歌詞同じでしたけど、これはですね録音を
なんと魂列車1号がやってますね(笑)。こん時からずーっとだらだら友達
でいるってのもなんかね。割と長いんですね魂列車とのつき合いも。その当
時ってね、魂列車1号は結構偉大なバンドをやってて「ピッキーピクニック」っ
ていう。ドイツのアタタックレーベル、知ってますか?デアプラン、DAF
ですよDAF!DAFって言ってわかるかな…DAFのメンバーが作ったレーベルで
アタタックっていうのがありまして、そこからレコード出してたんです「ピ
ッキーピクニック」。すーごい変なバンドでした。その魂列車ともう一人の
メンバー、まあオリジナルラヴのメンバーでもあった訳ですが、これは僕じ
ゃないですけどね。その2人のユニットで、子供の声でずーっと何か楽しそ
うに歌ってたりするだけ、みたいな(笑)ひっじょ〜に変なバンドっつーの
かな、何かね、レジデンツとかね、まあデアプランとかもそういう所ありま
したけども、そういう屈折した面白いグループで。で、その魂列車の家に8
トラックのオープンのマルチがあったんですね。そこでこの「CAUTION」っ
て曲をドラムを木暮の大学の教室でカセットで録って、それを魂列車の家で
8トラックに落として、ギターとかベースをダビングしたおぼえがあります
ね。それを最終的に16にまた落としたのかな?ピンポンで。で、ミックスし
たような記憶がありますけども。このアルバムの中スリーブに僕のその当時
の手書き、すっごい下手クソな字で誤字脱字もめちゃくちゃあるんですけど
(笑)その中でエンジニアリングで魂列車の名前が確か書いてありますね。

 あともう一個の「TALKIN' PLANET SANDWICH」。この曲はね、アルバム以
前にネオGSのコンピレーションアルバムに…その当時ネオGSって言われてた
んですけど、この曲の元曲バンドバージョンが入ってまして。バンドバージ
ョンはでもライヴしばらくやってるうちに段々やんなくなって、このアコー
スティック弾き語りをよくやるようになりましてその当時。アンコールとか
によくこの弾き語りバージョンで1曲やってたんですね。それを入れまして。
これはスタジオで一発録り。ワンテイクでしたねこれ。一回目で「いいんじ
ゃないの?」っつって(笑)。

***
 はい。ガンガン行きたいと思います。次も2曲続けて行きます。

M-05.ORANGE MECHANIC SUICIDE/オリジナルラヴ
M-06.X'mas No Hi/オリジナルラヴ

♪BGM:「誘惑について」

 この「ORANGE MECHANIC SUICIDE」は1stアルバムに全然アレンジ変えて
入ってますけども。そしてこの2曲のこのバージョンは「変身」にも入って
る訳ですが。
#「Xmas no Hi」は『変身セット』のみ。

 この「X'mas No Hi」はこれも魂列車の家でレコーディングしましたね。
これは全部、全楽器、歌も確か魂列車の家で8トラックでレコーディング
したものです。それとミックスダウンも自分。その当時の田島ミックスで
あります。だからなんかこうEQとかめちゃくちゃいい加減ですね。こもっ
たり何だかんだしてます。この「X'mas No Hi」ですけども。この歌詞何
なんでしょう?っていう(笑)ええ。って感じですけどもね。いいんだろ
うか!っていう歌詞ですが。俺は何を考えてたんだろうって思う訳なんで
すが。

 で、この「ORANGE MECHANIC SUICIDE」はね、なんと俺の、僕のですね、
高校2年か3年の頃に作った曲です(爆笑)。こんなの今流してどーすんの!っ
て感じがある訳ですがね。で、まあ何度か…オリジナルラヴが1985年か
86年ぐらいにバンドとして活動し始めましたが、その時に最初にデモテー
プを作った訳ですが、その中にも入ってた曲ですーごい古い曲ですねこれ。
僕にとってはもう20年ぐらい前になるかもしんない(笑)。この曲途中
何回か構成が変わったりしてるんですけど、結局オリジナルラヴの1st
アルバムまでこう生き長らえた曲ですね。歌詞も高校ん時、あのー1番だ
け作ったみたいな(笑)。

♪BGM:「DEEP FRENCH KISS

 その当時のオリジナルラヴのアレンジなんですけども。ギターのフレー
ズからギターソロに至るまで。これね、今だから言っちゃいますけど、全
部僕が考えてました(笑)。というのはいや、ベースラインからフレーズ
からね、最初に僕がデモテープを作る訳ですね4トラックのマルチで。で、
その当時のメンバーに聴かせて「こういう曲作ったから。やるからねー」
とか言って。まあ僕はギターソロとかベースフレーズ、何か面白いのがあ
ったら考えてー。とか言うんですけど、小里君と村山君はもう忠実にコピ
ーして来るんですねリハーサルの前に。凄かったですギターソロの細部に
至るまで。ベースなんかフィルイン♪ブーンとかね、そういったクセに至
るまでもう完コピしてくるんですね。な、なんでそんな完コピするんだろ
うって…「いや、やっぱりいろいろ考えたんだけど、これが一番いいんだ
よね」とか言って(笑)でねほとんどね。「BODY FRESHER」の構想は違い
ましたけど、ほとんどアレンジは僕のデモテープ通りに生で再現したとい
う、そんな曲ばかりでありましたけどね。小里君のベースがもうガンガン
若者らしい突っ込んだベースをしてて結構いいですね。はい、ホントに。

 この幻の1stアルバム「Original Love」。このアルバムは俺にとって何
だったのか(笑)うーん…これはまあ「失敗は成功の元」みたいな(笑)
なんかそんな感じなのか。と思える訳でありますが。でもねまあ自分のこ
の青臭ーい部分はオリジナルラヴのデビューアルバム「LOVE!LOVE!&LOVE!」
にもいろいろ入ってる訳でありますが。ホントにこう、若さ故のだらしな
さといいますか、頼りなさといいますか、まあそういうものが結局録音さ
れてるって事はね、えー…まあ、ある意味ではいいのではないかと(笑)
いいのか?っていう疑問も含め。という事で、この幻の1stアルバム「Orig
inal Love」ね、インディー盤で出たアルバム。これは10/24もうすぐです
ね、発売になります。

<エンディング>
 もうホント今日はね赤面しまくりの…バースト!始まって以来の赤面し
まくりの回でありました。で、オリジナルラヴのビッグクランチツアー
よいよもうすぐですね。あと数日後からスタートします。10/24宇都宮ヴォ
ーグ、10/26横浜ベイホール、そして11/12神戸チキンジョージ、11/14.
15広島ナミキジャンクション
。シブイですねこれ。11/17赤坂ブリッツでやり
ますが、皆さん是非遊びに来て頂きたいと思います。今回のツアーは「ビ
ッグクランチツアー」というタイトルにしまして。サブタイトル自分で勝
手につけてるんですけど、「ロックンロール・ソウル・アヴァンギャルド・
ポップ」っていうね(笑)…全部じゃないか!って。とにかくビッグクラ
ンチをメインにオリジナルラヴの新しい切り口の大変エネルギッシュなラ
イヴをちょっと展開したいと思いますので、皆さん是非遊びに来て頂きた
いなと。楽しみにして頂きたいと思っとります。


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Listening & Reported by Jun Arai
Page Written by Kiku^o^Sakamaki