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はじめに

「21世紀の日本と国際社会がこれからの世代にとって希望に満ちたものとなることを願い、そのためにはこれからの世代の人々が正確な情勢判断能力を養うことが何より重要であることを確信し、その能力を養うための一助となることを願って」(コラム開設の際の私の抱負の言葉)、2001年9月に、日々のできごとに際して、私が思うところがあったことについて記すコラムを設けました。そのコラムがこのHPにおいて次第に主要な地位を占めるようになり、幸い多くの方々に読んでいただいてきました。このコラムについては、これからも上記の初志を大切にして続けていきたいと思います。

2005年4月から、私は自分の仕事人生においておそらく最後となるであろう活動の拠点を広島に移しました。「広島は世界最初の原爆投下地としての運命を背負っていることにより、長崎、沖縄(そしてこれからは神奈川も)と並んで、日本国内において平和の意味がもっとも切実に問われると思います」と2005年4月に記しましたが、その認識は、広島滞在9ヶ月を経た今ますます深まっています。「私がこれまで頭の中で考えてきた戦争と平和の問題、国際社会の中における日本の進路のあり方に関する考え方を、そういう広島の地で自ら検証し、鍛えるとともに、その検証、鍛錬の中で自らの血肉となるもの・事柄を、折々に書き留めていくことも意味があるのではないか」と考えて設けた「広島」欄もかなりの分量になりました。今後も書き続けていきたいと思います。

「平和憲法が最大の試練に見舞われ、日本が「戦争する国」になろうとしているこの時代、アメリカそして国連が先制攻撃の戦争を合法化することによって、戦争と平和に関する人類の歴史的到達点(戦争の不法化)を逆転させようとしているこの時代、そして、核廃絶どころか核使用、核拡散が現実味を持って語られるようになってしまっているこの時代に、広島の地から、日本国内に対してはもちろん、広く国際社会に対してどのような発信ができるのか、それがこれからの私にとっての最大の課題だと認識しています」と書きました部分につきましては、日本国内の状況が切迫したものになっていること、そして私の当面の能力を考えますと、この1年間は日本国内に対する発信に全精力を傾けることになると思います。

私にとって、孫娘・ミクの存在はますます大きなものになっています。八王子にいるミクを日常的に見守ることは物理的に不可能ですが、一月に一度はミクと会うことを心に決めていますし、ミクとの物理的のみならず、むしろ心の交流の機会を増やしたいと願っています。従って今後も「ミク」欄を続けていきたいと考えます。私の考えを理解していただく上で、ミクの存在を抜きにしてはたぶん不可能だと思いますので、他の欄での私の発言について不可解なことがありましたら、是非「ミク」のページを見ていただきたいと思います。

最後に、「私は、広島に滞在する期間の間に、できれば(ですが)、丸山眞男の文章をもう一度じっくり読み返したい、という願望を持っています」と記して続けた「丸山眞男」欄が、切れ切れではありますが息を取り戻しつつあります。時間的に集中することはかないませんが、毎日の通勤のかばんの中に彼の著作を忍ばせるようになりました。今年も私の思考の糧となってくれることを期待しています。

そのほか、私が書いて公表されるものについては、これからも記録としてとどめておく趣旨で、「著作」及び「掲載紙誌」欄も引き続き維持することにします。「略歴」欄は、このHPをたまたま訪れる方に対して、私のことを簡単に知っていただくことが、私としてなすべき義務と考えて設けるものです。

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ご案内

2007年11月12日に旬報社から『国際社会のルール① 平和な世界に生きる』が出版されます。定価は1500円(税別)です。全4巻のシリーズの中の1冊です。中学生や高校生を主要な読者として念頭に置いて、「平和」の問題を、「平和を考えるモノサシ」、「平和のルールを担うのはだれ?」、「平和のルールをあつかう制度」、「平和のルールをおびやかす問題」という4つの角度から考えたものです。100ページに満たないものですし、一所懸命若い読者にも分かるように書いたつもりですが、確かに、中学生や高校生が一人で読むのは難しい内容かもしれません。友達やご両親、先生と一緒に読んでもらうといいと思います。「平和」を常識的に考えるのではなく、「力によらない」平和観を根底において、私の基本的な考え方を記しています。そういう意味では、一般の読者の方に読んでいただいても、かなり「刺激的」な内容になっていると思います。ですので、皆さんに手に取っていただけたら嬉しいです。

*注文の問い合わせ先
旬報社
田辺直正さん
tanabe@junposha.co.jp

2002年2月15日(金)に集英社新書として『集団的自衛権と日本国憲法』が出版されました。定価は700円(税別)です。なぜ今集団的自衛権が問題なのか、なぜそれとの関係で憲法改定という話になるのかについて、日米安全保障関係との関係において考察したものです。2001年9月11日の事件をもふまえて考えました。日米軍事同盟における台湾問題の位置、台湾問題によって触発される可能性のある米中日の軍事対決の可能性についても詳しく扱っており、そういう具体的問題の検証を通して、集団的自衛権の問題を本質に即して考えていますので、台湾問題が日米軍事同盟の根幹に座るようになった今日、ますます読む価値が増していると、密かに自負しています。

*注文の問い合わせ先
綜合社
梁田凉子さん
yanada@sohgosha.co.jp

また、2004年8月25日には、青木書店から『戦争する国 しない国』(サブタイトル:戦後保守政治と平和憲法の危機)を出版しました。位置づけとしては、上記の『集団的自衛権と日本国憲法』を受けて、日本に住む私たちが、どのような平和観と国家観を我がものにすることが求められているのかについて考察したものです。武力攻撃事態対処法、イラク対策特措法、いわゆる国民保護法制に関する国会審議の内容をも吟味しながら、「力によらない」平和観と「力による」平和観、「個人を国家の上におく」国家観と「国家を個人の上におく」国家観を対比し、「力によらない」平和観と「個人を国家の上におく」国家観こそが、21世紀の日本及び私たちの取るべき基本的立場であることを明らかにしたつもりです。上記の本とこの本を読んでくださることにより、憲法改悪を許してはならないことについて、一人でも多くの方が確信を高めていただきたいと、心から願っています。残念ながら、この本はほとんど注目を集めていませんが、改憲問題が具体的日程に上っている今、日本の進路を真剣に考える人には一読してほしい、と願いです。

*注文の問い合わせ先
青木書店営業部
tel:03-3219-2341
fax:03-3219-2585
eigyo@aokishoten.co.jp

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