詰将棋界を代表する若島氏の詰将棋作品集。
若島さんの解説を読みながら、いつも感心してしまう。風呂の中によく持っていくので、 本が水を吸って膨らんでしまっている。
この本に、詰将棋の作り方について述べたコラムがある。その55ページに、 なぜ詰め将棋を作りたいのか? という疑問に答える形で次のように若島さんが述べている。
だれだって、真空状態から詰将棋を作り始めるわけではない。 他人の作品を見て感動したとすれば、今度は自分がその感動を送る側にまわってみたいと思うのは自然なことだ。 なぜ小説を書くのかと問われれば、「小説を読むからだ」と人は答える。 それと同じことが、詰将棋にも当てはまる。
ここに書いてあったことは、そのまま、後藤明生が常々主張していたことではなかったか、 と読み直してみて驚いた。 たとえば、後藤明生コレクション5所収の「小説の快楽」参照。
書 名 | 華麗な詰将棋 盤上のラビリンス |
著 者 | 若島 正 |
発行日 | 1993 年 6月 20 日(初版1刷発行) |
発行元 | 光文社 |
定 価 | 563円(本体) |
サイズ | 288 ページ |
ISBN | 4-334-71719-5 |
その他 | 光文社文庫 |
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