関 西 の 情 報
「ゼニカネの問題やない。私らを長い間放ったらかしにした国、県、チッソの
責任を問うてるんや。悪かったと謝ってくれたらええんや。」
「関西訴訟」元原告団長 岩本夏義さん(故人)の言葉
「関西訴訟」第一審(大阪地裁) 判決の骨子(1994年7月)
一 被告チッソは、水俣病を発生させた不法行為に基づき、本件患者五十九人のうち、四十二人に対して、
総額二億七千六百万円を賠償する義務がある。なお、慰謝料の算定は、各患者の症候が水俣病に起因す
る確率に応じて、八百万円、六百万円、四百万円、三百万円の四段階とする。
二 被告国及び被告熊本県には、各種規制権限を行使して、被告チッソからの工場排水を停止させ
るなどの措置を怠ったことによる損害賠償責任は認められない。
三 本件患者五十九人のうち、五人は水俣病に罹患しているとは認められないし、また、十二人は除斥期
間を経過しているから、右の合計十七人の請求は理由がない。
有機水銀に海を奪われ、身体をむしばまれた多くの人々。海の幸や、豊かな自然に恵まれた
不知火海沿岸の故郷を離れて、職を求め、親族を頼り関西の地に移り住んだ人も大勢います。
そして今も「関西訴訟」(控訴審)が続けられています。
このコーナーでは、水俣病に関する関西の情報をとりあげます。
「チッソ水俣病関西訴訟」の公判案内
「チッソ水俣病関西訴訟」控訴審は結審しました。
2001年春までには大阪高裁判決が出される予定です。
「関西訴訟」についてのより詳しい情報はこちらをご覧下さい。 
【傍聴するだけでも、原告患者さんには大きな支援になります。ぜひ!】
関西訴訟を維持するにあたっては「チッソ水俣病関西訴訟を支える会」が終始
献身的な支援を続けています。「私も仲間に加えて!」あるいは「何か手伝え
ることは?」とお考えの方は、ぜひ下記までご連絡下さい。
「チッソ水俣病関西訴訟を支える会」
Tel:06-6328-4550 Fax:06-6328-0937
E-mail:aah07310@pop02.odn.ne.jp
もし あんたが 人やったら
起ちなはれ 戦いなはれ
公害戦争や 水俣戦争やでえ
戦争のきらいなわし等のやる戦争や 人間最後の戦争や 正念場や
勝たな あかん 勝ちぬかな
――子どものために 孫のために 親のために 先祖のために
そうしてこの自分のために 一度しかない人生のために
〈起ちなはれ (砂田 明 1970年)より〉
《砂田 明さんについてはこちらをご覧ください。》
「関西訴訟」の現状について知ることのできる図書類はこちら
をご覧ください。
なお、水俣病全般について手軽に知ることのできる図書には、次のようなものがありま
す。(ただし、内容は重いものばかりです。)
「公害の政治学」 水俣病を追って 宇井 純 (三省堂新書)
(「あとがき」から抜粋)
「苦界浄土─わが水俣病」 石牟礼 道子(講談社文庫)
(「あとがき」から抜粋)
「水俣病」 原田 正純 (岩波新書)
(「あとがき」から抜粋)
「水俣病は終っていない」 原田 正純 (岩波新書)
(「あとがきにかえて」から抜粋)
「証言 水俣病」 栗原 彬 編(岩波新書)
(「あとがきにかえて」から抜粋)