処女喪失!田中れいな一夏の初体験 十一日目
- 1 :名無し募集中。。。 :04/08/14 07:58
- ./\__,ヘ,
| ノノハヾヽ. 。。
从*´ ヮ`)゚○゚れいなの初めてお兄ちゃんに
(( (○ (⌒) )) あげるにゃん♪
(__ノ
前スレ
処女喪失!田中れいな一夏の初体験 十日目
http://ex7.2ch.net/test/read.cgi/morningcoffee/1091045121/
まとめサイト
http://www.ne.jp/asahi/lovely/nonotan/reina.html
提供( ´D`)ノシののたん氏
作者の皆さん更新よろしくにゃん♪
- 2 :名無し募集中。。。 :04/08/14 08:00
- (゚听)イラネ
- 3 :名無し募集中。。。 [sage] :04/08/14 08:05
- 前スレ
処女喪失!田中れいな一夏の初体験 十日目
html
tp://syobon.zive.net:85/src/syobon5170.zip
- 4 :名無し募集中。。。 [sage] :04/08/14 08:17
- >>1さん乙〜誘導なかったから探したよ
- 5 :名無し募集中。。。 [sage] :04/08/14 08:22
- http://www.ne.jp/asahi/lovely/nonotan/reina17.txt
遅くなりましたがおにゆりの夏まとめときました
職人さん乙〜
- 6 :名無し募集中。。。 [sage] :04/08/14 08:23
- >>5
ののたん乙〜
- 7 :名無し募集中。。。 [sage] :04/08/14 08:35
- 埋め厨にやられたのねorz
>おにゆり氏
乙!!
>ののたん氏
仕事早!乙!
- 8 :名無し募集中。。。 [sage] :04/08/14 09:03
- 非常に乙
- 9 :名無し募集中。。。 [sage] :04/08/14 09:06
- 朝起きたら新作があり
しかもそれが纏められているこの喜び!!
作者様ののたん様共に乙!!
- 10 :名無し募集中。。。 [sage] :04/08/14 09:12
- 朝起きたら埋められてるし!でも新スレ重複しなくてよかったよ
みんな専用ブラウザ使えば怖くないだね
- 11 :名無し募集中。。。 [sage] :04/08/14 09:23
- 前スレのラストに乗り遅れた、今更だけど
ハァ━━━━━━ ;´Д` ━━━━━━ン!!!!
- 12 :名無し募集中。。。 [sage] :04/08/14 09:41
- http://reina.dyndns.org/reina/source/reina1192.zip
前スレの各種ブラウザ用ログ。
- 13 :名無し募集中。。。 [sage] :04/08/14 09:48
- おにゆりひさびさのエロでハァ━━━━━━ ;´Д` ━━━━━━ン!!!!
でもきれいな作品だなあと思った
- 14 :名無し募集中。。。 [sage] :04/08/14 10:09
- 10日ほど来てながったが
相変わらずレヴェル高いな
- 15 :堕天使 [sage] :04/08/14 10:18
- 前スレ(十日目)の>886続き
コバルトブルーの澄んだ海。青すぎる空。輝いた眩しすぎる日差し。
白く美しい砂浜。沖に見えるプライベートボート。
・・・・・てなわけにはいかないが、ここもまぎれもなく海だ。
そう、夏といえばやっぱり海でしょ。
俺達は海に来たんだ。
れいなは、やはり海も初めて来たそうで、とにかくあちこち見るのに落ち着かない。
そうそう。来るときの電車の中では、駅の売店で買った漫画と、ジュース。
これでばっちりだった。
ただし・・・何故かそこに載っていない先のストーリーまで教えてくれたけど・・・・・
せっかく楽しみにしてたのに。・・・作者?・・・
「う〜み〜!う〜み〜!」
「分かったから」
俺は、海岸にシートを敷きながら言った。
あ、聞いておかないとね、やっぱ。
「み・・・水着なんだけどさ・・・」
「ああいうののこと?」
れいなが指差したのは、極めて露出の高い、もう着てる意味ないんじゃねーの?
というやつだった。
「いやー・・・ねえ。なんぼなんでも・・・」
「ふ〜ん」
- 16 :堕天使 [sage] :04/08/14 10:19
- >>15
れいなが指を鳴らした結果、薄いブルーのビキニ姿になった。
相変わらず、周囲の人は誰もおかまいなしだ。
「どう?どうどう?」
そんなに近寄らんでも。それと、人様の前で胸の部分を堂々と直すのはどうかな?
今夜は恥じらいとか、そういうことをじっくり話そうか?
「ねえ!どうなの〜?」
「いや、そりゃもう・・・へへっ」
「えへへ〜」
俺は、荷物を置くのと、俺自身が着替えるため、近くの海の家に入った。
しかしまあ、似合ってたな、あの水着。
うん、可愛かった。関係ない子だったら、声かけるわなぁ。
もうちょっと大きいといいんだけどなぁ・・・惜しい、つくずく惜しい。
・・・・・いかん、かる〜くテンション上がってるかもしれない。
落ち着け俺。負けんな俺。
コーラを2本買い、シートに戻った・・・・・って、パラソルやら、椅子やら、
クーラーボックスやら・・・えらく豪華になってますけど?
「いいでしょ〜。他に必要な物って何かあります?」
「これもやっぱし・・・」
「簡単だよ、こんなの」
決めた。今日はもうとことん楽しむ。ただそれにつきる!
れいなが俺に満面の笑みを送ってきた。
- 17 :堕天使 [sage] :04/08/14 10:20
- >>16
久々の海だった。
学生の時に、野郎だけで連れ立って来たのが最後か。
あの時は見事玉砕だったなぁ・・・
「わあっ!」
後ろから突き飛ばされ、頭から海の中にこけた。
慌てて顔を上げると、悪戯に微笑むれいなが立っていた。
「お、おぼれたらどうしてくれんだ。やっぱあれか、れいなの目的って・・・」
そんな事聞いちゃいないのか、れいなは俺に水をかけまくってくる。
「こら・・おい・・・このっ」
俺はれいなに思いっきり水をかけ返した。
あ・・・なんか、青春映画の1シーンみたいじゃん・・・なんか恥ずかしい気もするが。
れいなは、きゃーきゃー言いながら、その辺りをうろうろしている。
れいながバランスを崩して、俺に倒れこんできた。
「おっと」
・・・あ・・・わざとじゃないよ、ほんとに。触るつもりじゃないから・・・ね?ねえ?
「うんとね〜・・・なんだっけな・・・」
・・・何がさ?
「あぁ!エッチ〜!あはははは」
お前なぁ・・・
俺は、れいなを立たせると、砂浜の方へ急いだ。なんか恥ずかしいやら気まずいやら。
小さいくせに、なかなかナイスな感触が右手に残りつつ・・・
れいなのはしゃぐ声を背中に、軽く前かがみでシートに急いだ。なさけねぇ・・・
- 18 :堕天使 [sage] :04/08/14 10:20
- >>17
しかし海はいいな。
気持ちいいし、なんかのんびりできるし。なんか健康的だな、うん。
岸辺で遊んでいたれいなが、こっちに歩いてくる。手を振っている。
つられて俺も振りかえしてみる。あぁ、なんかこういうのもいいかも。
れいなが嬉しそうに、もっと大きく手を振りながら走ってくる。
「海って大好きになったよ!」
「そ、そうか。それは何よりだ」
「こんな素敵な所があるんだね。太陽も気持ちいいし」
「う、うん」
「そうそう、れいなね、お腹空いちゃった」
「ひ、昼飯でも食うか」
「うん!」
あのな・・・それはそれでいいんだ。れいなが喜んでくれて、俺も楽しいしさ。
でもさ、寝ている俺の腹の上に座るのはどうかなぁ・・・
しかもさ、顔と顔がえらく近いしな。
傍から見たら、かなりいけない格好だと思うぞ、こんな人様が沢山いるとこで。
「なんで?」
「そりゃ、そのあれだ・・・あれだよ」
「わかんないもん、あれじゃ」
れいなが俺の胸に顔をつけた。頼む、いろんな意味でやばいから・・・ほんとに。
- 19 :堕天使 [sage] :04/08/14 10:20
- >>18
指を鳴らそうとするれいなを止めて、海の家でやきそばとカレーを買った。
やっぱり、ここで買って食べるのがうまいんだよな。
ついでに、日焼けオイルも買った。
少しは肌を焼いて、夏!って感じにしないとな。
「おまちどーさん」
「いただきます!」
時折吹く風が、なんとも心地良い。
じわじわと滲む汗と、熱いカレーをかきこむことで流れる汗も、これも心地良かった。
「なんかさ、久しぶりに来たけど、こういう夏の過ごし方って、凄いいいな」
「楽しい?」
「ああ。なんかさ、ガキの頃とか思い出した。毎年、プールだ海だって。真っ黒になる
まで遊びまわってた」
「うん、知ってる。野球もしてたよね。あと、虫捕りとか」
そう言われても、もう不思議な気はしなかった。
「生まれた時からのこと、全部知ってるよ」
「ああ。・・・ガキの頃は、なんでも楽しかったなぁ・・・」
食い終わった俺は、そのまま横になった。
何故か、とても穏やかな気分だ。夏の解放的な雰囲気のせいか。それとも、
海の雰囲気か。
「少し寝たらどうですか?お昼寝の時間」
れいなが横に来て寝転んだ。俺は、自分の腕を枕にしながら、眼を閉じた。
- 20 :堕天使 [sage] :04/08/14 10:21
- >>19
少年時代の夏の記憶。
かつて見た夏の太陽。かつて感じた夏の匂い。
もう他界してしまった祖父母の顔。田舎の風景。
爺さんの畑からとったスイカのうまさ。
婆さんの優しさ。
親父とお袋の顔。皆で過ごした田舎の夏休み。
初恋の人。悪ガキ仲間。
部活の夏合宿。夏期講習の教室。
初めて迎えた恋人との夏のひと時・・・・・
次々と浮かんでは、弾けて消えていった。
俺は、何もできずに、じっと、流れるその光景を眺めていた。
眼が覚めた。
ひどく汗をかいていた。
なんで、あんなに次々と・・・走馬灯のように過去を見る・・・そんな言葉を思い出した。
れいなが、何も言わず手を握ってきた。
俺は、その顔を見た。
「お・・俺は・・・」
れいなが肩に顔を寄せてきた。瞬間、ドキッとしたのと同時に、理由なんか分からない
けど、れいなの話は本当なんだな。そう悟った。全て、現実であり、真実なんだ。
まだ何かの感情は湧いてこない。でも、俺はれいなが離れてしまわないよう、その肩に
手を廻し、しっかりと抱き寄せたんだ。
- 21 :名無し募集中。。。 [sage] :04/08/14 10:25
- 夜更新できないかもしれないので朝更新です(夜もできたらしますが)
前回分のレス&ハァーン、どもです! 懐かしいスレもはってありましたね。
Nさんと出会ったのもあのスレでした。
スレ立て&新作作者さん&ののたんさん、皆様乙です!
凄い綺麗な雰囲気の作品でした。予告してた方ですか?とてもよかったです。
- 22 :名無し募集中。。。 [sage] :04/08/14 10:32
- 朝の更新乙です
今日も暑いっすね〜
- 23 :名無し募集中。。。 [sage] :04/08/14 10:40
- 更新乙!
- 24 :名無し募集中。。。 [sage] :04/08/14 10:48
- >>15-21
ハァ━━━━━━ ;´Д` ━━━━━━ン!!!!
- 25 :名無し募集中。。。 [sage] :04/08/14 11:24
- >>21
へーN氏もあのスレからの人なのか〜
二人とも乙です
ついでにあと3作品ほどでhtml化終了です
それと平行して愛れな同棲スレの作品もhtmlファイルにしたります
ののたん氏、よければ使ってくれたら嬉しいなぁ
从*´ ヮ`)<で、あんたの書いてる小説は?
…ごめそ。そっちは鳩にスレ立ててやることにしたよ…
- 26 :名無し募集中。。。 [sage] :04/08/14 11:46
- 昼ほ
- 27 :名無し募集中。。。 [sage] :04/08/14 12:43
- 昼ほ
- 28 :名無し募集中。。。 [sage] :04/08/14 13:50
- あー、もう、ホントにsomeさんの書くれいなは可愛いなあハァ━━━━━━ ;´Д` ━━━━━━ン!!!!
>>25
あ、はい、どこかに上げて頂ければ順次置き換えさせていただきます、はい。
- 29 :名無し募集中。。。 [sage] :04/08/14 14:50
- >>28
すまんこってす
処女喪失スレだけでしたら今日中にあげられそうです、たぶん
- 30 :名無し募集中。。。 [sage] :04/08/14 15:35
- ほ
- 31 :名無し募集中。。。 [sage] :04/08/14 16:47
- ほほ
- 32 :名無し募集中。。。 [sage] :04/08/14 16:50
- ボーボー
- 33 :名無し募集中。。。 [sage] :04/08/14 17:12
- トゥルトゥルたい
- 34 :名無し募集中。。。 [sage] :04/08/14 17:27
- ボーボーたい!
- 35 :名無し募集中。。。 [sage] :04/08/14 18:07
- パイパン
- 36 :名無し募集中。。。 [sage] :04/08/14 18:16
- ヾ从 ;` ヮ´;)ノ<そんなこと言うたら処女あげんばい!
- 37 :名無し募集中。。。 [sage] :04/08/14 18:20
- イラネ
- 38 :名無し募集中。。。 [sage] :04/08/14 18:34
- イルネ
- 39 :名無し募集中。。。 [sage] :04/08/14 19:23
- トゥルトゥル保全
- 40 :名無し募集中。。。 [sage] :04/08/14 19:34
- トゥルットゥルットゥルットゥル
- 41 :名無し募集中。。。 [sage] :04/08/14 19:58
- ノノハヽヽニャン
(´ヮ `*从<We've got the power♪
パチパチ (つと ヽ
(___(__ノ ノノハヽヽニャン
(´ヮ `*∩<We are divine♪
(つ ノ
(___(__ノ ノノハヽニャン
∩*´ ヮ`∩<We have the guts to follow the sign♪
ドンドン ____ ( ノ
ノノハヽ ‖ ‖ (___(__ノ ノノハヽヽニャン
川o・∀・)¶¶ ‖ ‖ ∩*´ ヮ`)<Extracting tension♪
( ⊃⊃ ‖___ ‖ ( ⊃
(__ノ__) / \ (__)ヽ⊃
ノノハヽニャン
(´ヮ `*从<from sources unknown♪
⊂⊂ )
ノノハヽニャン (__)ヽ⊃
(´ヮ `*从<We are the ones♪
⊂ ⊃
ノノハヽヽニャン (__ノ(__)
从*´ ヮ`) <to cover the throne!!♪
⊂ ⊂)
(__ノヽ__)
- 42 :名無し募集中。。。 [sage] :04/08/14 20:27
- トゥル保
- 43 :名無し募集中。。。 [sage] :04/08/14 21:44
- ほ
- 44 :名無し募集中。。。 [sage] :04/08/14 21:51
- うおおおお━━━━━━ *´ ヮ`)ノシ━━━━━━ン!!!!
SOMEさん激しく乙!!
>20なんてまさにSOMEさん節全開だぁぁぁぁぁぁ!!
同棲スレまでhtml化してもらえるのはものすごうれしい!
ただあそこで書き始めたおいらの最初の頃のバカ文読まれるのはキツイ…orz
- 45 :名無し募集中。。。 [sage] :04/08/14 22:30
- 更新待ち
- 46 :名無し募集中。。。 [sage] :04/08/14 23:18
- 名無し娘。さんが降臨しないのでひとまず「……大好きなおにいちゃんへ」でタイトルつけることにした。
- 47 :名無し募集中。。。 [sage] :04/08/14 23:56
- 更新待ち
- 48 :名無し募集中。。。 [sage] :04/08/15 00:35
- まちまち
- 49 :名無し募集中。。。 [sage] :04/08/15 00:39
- 昔やってた「First」という作品はまとめられていないのでしょうヵ・・・?
- 50 :名無し募集中。。。 [sage] :04/08/15 00:40
- 降臨待ちの合間に…
名無し娘。さんの作品のまとめやってる最中にこんな書き込みを見つけた。
>887 名前:名無し募集中。。。[] 投稿日:04/06/15 01:10
>遅くなったけど名無し娘。さん完結おつです
>連載、新連載の方々おつです
>処女とやるのって難しいみたいですね
>▼ 889 名前:名無し募集中。。。[] 投稿日:04/06/15 01:20
>> 887
>友達が処女の子と付き合ってたけど初めての時あまりに痛がるから途中でやめたって言ってた
>その後、何回しようとしてもすごい痛がって貫通した後も毎回すごい痛がるッて悩んでた
>処女とやるときはどんなに痛がろうと鬼畜になってヤリ切ったほうが後に引かなくていいらしい
>▼ 890 名前:名無し募集中。。。[] 投稿日:04/06/15 01:22
>> 889
>んーっとね、ローションつけると処女でもかなりスムーズにいくよ。
>処女がなんで痛がるかって、多分慣れてなくて汁が十分に分泌されないからなのよね。
>回数重ねるにつれ、段々汁の出が良くなってきたし。
>とりあえず経験談。
>▼ 894 名前:名無し募集中。。。[] 投稿日:04/06/15 01:32
>> 890
>次回はれいながローション持って上京してくるのか
>もしくは汁を出す訓練してくるのか
「次回はれいながローション持って上京してくるのか」
ハァ━━━━━━━━━━━━ ;´Д` ━━━━━━━━━━━━ン!!!!
- 51 :名無し募集中。。。 [sage] :04/08/15 00:42
- >>49
あれ未完なんだよねぇ
まとめようと思えばまとめられるけど俺は今夜はちょっと無理ぽ
- 52 :名無し募集中。。。 [sage] :04/08/15 00:46
- >>50
うは、おれの書き込みが引用されてるw
- 53 :名無し募集中。。。 [sage] :04/08/15 00:51
- マジで疲れた。もう寝る。コンタクトも乾いてきたし。
ののたん氏すまねぇ。残るは「暇だから」を残すのみ也。
- 54 :名無し募集中。。。 [sage] :04/08/15 00:55
- >>53
お気になさらずゆっくり寝て下さいな
- 55 :堕天使 [sage] :04/08/15 01:06
- >>20
空が青からオレンジに移り変わっていく。
一組、二組と砂浜から帰っていく。
そして、すっかりオレンジ色の空になった頃、砂浜に残っている人達はほとんど
いなくなっていた。
俺とれいなは、何をするわけでもなく、ぼんやりと暮れていく空と、水平線の方を
眺めていた。
ほんの少し、夜風が流れ始めたようだ。
れいなの方を見た。
海の輝きが、れいなの顔を、体を、髪を、美しく照らしていた。
とても素敵だった。その姿を、忘れたくないって思った。
れいながこっちを向いた。
「綺麗だね、空も、海も」
「ああ。こんな風景、もうずっと忘れてたよ」
「ありがとう、今日は」
「いや、俺の方こそ。・・・その、なんつーか・・・れいなと一緒に見れてよかった」
「え?」
「なんでもないよ」
れいなが首をかしげている。
自分で言ったものの、どうにも照れくさかった。でも、本当にそう思っていた。
- 56 :堕天使 [sage] :04/08/15 01:06
- >>55
それから少しして、俺達も海岸をあとにした。
「れいな、疲れてるか?」
「ぜ〜んぜん!いつでも元気だよ、わたしは」
「少し先の駅まで、歩かないか?」
「いいよ!」
なんとなく、れいなと一緒に歩きたかった。
海沿いの道を、二人で歩きたかった。
右手に海を見ながら、俺達は、暗くなり始めた道を歩いた。
潮の香と、波の音。うっすらと見え始めた星。
そんなことが、たまらなく素敵に思えた。
心に焼き付けて、俺がこの世に生きた思い出として、俺の中にとっておきたいって
思った。持っていけるものなら、向こうの世界へも持って行きたいって・・・・・
「大丈夫だよ・・・」
れいなが小さく呟いた。
「そうか・・・ありがとうな」
俺は、何故か自然に笑えた。
- 57 :堕天使 [sage] :04/08/15 01:07
- >>56
不意にれいなが立ち止まった。
「どうした?」
れいなが何も言わず、俺をじっと見つめてくる。
走り過ぎて行く車のライトが、そんなれいなの顔を照らしていく。
「どっか・・・痛いのか?」
れいなは首を横に振った。
「じゃあ、疲れたのか?ちょっと休もうか?」
れいなが首を横に振り、俺に抱きついてきた。
何も言わず、ただ俺に抱きついている。
泣いてるのか?そんな言葉を飲み込んだ。でも、れいなには届いてしまうけど。
何を言っていいのか分からなかった。けれど、
「俺、れいなが迎えに来てくれてよかったよ。そう思ってる。ありがとな、俺の所に
来てくれて」
素直にそれだけは言えた。
勿論、生きたい。もっと生きて色んな人生を送りたい。けど、運命ってのがあるなら
しかたないのかもしれない。
おかげで、れいなに出会えた。何かを、自分の中の何かを変えられる事にも気づいた。
れいなが顔を上げた。涙の跡を、そっと指でなぞった。
考えるよりも先に、体が勝手に動いてた。罰があたるんだろうな。
そう思った時には、れいなの唇に俺の唇を触れさせていた。
れいなの髪の香、小さな唇、夜の匂い。それを感じていた。
- 58 :堕天使 [sage] :04/08/15 01:08
- >>57
日に焼けた肌のヒリヒリする感覚。
そんな事や、あの時れいなにしてしまった行動。その後、何も言わず、ただ俺に腕を
組んできて駅まで歩いたれいな。
家に戻ってからも、なんとなく会話がしにくかった。
それらを考えているうちに、眠っていたようだ。
また、俺の背後から声が聞こえる。
俺は耳を傾けた。顔は壁の方を向いているから、起きた事は気づかれてないだろう。
「分かってるの?自分の立場が」
「うん・・・」
「なら何故?誤魔化せるとでも思った?」
「わからない・・・」
「いいこと?天使と人間が結ばれる事なんてあるわけないでしょ?それに、あっては
ならない。あれですんだからいいけど・・・もしも・・・」
「わかってるよ・・・」
「いいえ、れいな、あなたはわかろうとしてない。もしも、最後の掟を破ったら、その時は
あなたは・・・」
「もう今夜は帰ってよ!独りにしてよ・・・」
「・・・分かったわ。でもね、約束よ?あなたは、この世界の住人じゃないの。そして、私達
の住む世界の掟がある。・・・もう一度、よく考えなさい」
壁の方を向いていても、はっきりと分かる光。眩しくなって、一瞬で消えた。
俺の背中に、れいなの視線を感じた。俺は、そのまま目を閉じた。
少しして、れいなが布団に入る気配がした。俺は、眠れないまま目を閉じ続けていた。
- 59 :堕天使 [sage] :04/08/15 01:08
- >>58
4日目。
俺はれいなを連れて、墓参りに行った。
少しばかりご無沙汰してしまっていた。日々に流され、足がいつからか遠のいた。
花と、饅頭とかの甘いものと、酒と。両手に持って出かけた。
長い間、墓の前で手を合わせていた。
色々な事を喋った。これまでの暮らし。今の暮らし。そして、れいなとの話。
首筋を汗がつたっていく。拭う事も忘れ、俺は話し続けた。
日差しが、ジリジリと肌を照りつける。
れいなは、何も言わず、俺の横にしゃがんでいる。
「ふぅ・・・すっきりしたよ、なんか」
れいなにでもなく、誰にでもなく、そんな言葉が出た。多分、自分自身に対してか。
「ありがとうって皆さん言ってる。あ、お爺さんがさっそくお酒あけてるよ」
「そうか。爺さん、酒が何より好きだったから」
「お母さんがね、ちゃんと食べなさいって」
「ああ・・・みんなに、またなって伝えてくれるか?れいな・・・・・」
れいなが墓の方を向く。
俺は立ち上がり、空を見上げた。眩しかった。その眩しさが、今この瞬間は生きている
ということを実感させてくれた.
もう少しか・・・・・
俺も、墓の方を向いた。じっと見つめた。
墓の周囲の木々から、蝉の声が聞こえていた。それはやむことなく、いつまでも聞こえた。
- 60 :堕天使 [sage] :04/08/15 01:09
- >>59
その後は、何をするでもなく、なんとなく街をぶらついて、喫茶店に入っては、とりとめ
のない話をしたりして。
昨日の一件も、俺もれいなも無かったかのように振舞っていた。
冷たいコーヒーを一口飲み、長年あった胸のつかえが今日取れたのを改めて感じた。
墓参りの帰り道、れいなは教えてくれた。
いつでも見守ってるからって。そう言ってたよ、みんな。
俺ももうすぐそっちに行くのは知らないのか。
でもまあいいさ。行ったら、ゆっくり話もできるか。そう思った。
静かに時間が流れていくのを感じる。
店の外を歩く人々。通りを走る車。全てが、俺の何倍もの速度の時間の中を生きている
感じがした。俺とれいなだけが、のんびりと進んでいる。
「そんなことってあるのか?」
れいなは少し困ったような顔で、
「その・・・○○さんみたいな・・・状況になると・・・あの・・・」
「そうか。なんかさ、凄い穏やかな気分だ。不思議だよ自分でも。・・・れいなが、側に
いてくれるから安心してんのかな」
れいなが、照れくさそうにはにかんだ。俺は、どこか宙に浮いたような感覚の中、時間
の流れる感触を確かめるように感じていた。
もうすぐ・・・もうすぐその時はやってくる。でも、それはれいなとも別れることになる時で
もあるわけで・・・自分の中にある、そんな気持ち。れいなに・・・届いてしまったろうか?
- 61 :堕天使 [sage] :04/08/15 01:09
- >>60
もうすぐ時計の針が日付の変わりを教えようとしている。
そうなると、俺の最後の一日が始まる。
「・・・最後・・・」
テレビを見ていたれいなが、俺の方に振り返った。
かける言葉が思いつかなくて、窓際にいって煙草を喫った。
こんな当たり前にしてきたことも、もうできなくなるんだな・・・・・
これだけじゃない。
これまでずっと毎日それが当たり前だと思ってきた事。全てが無になる。
窓を少しだけ開けて、生温かい外の空気を目一杯吸い込んでみた。
れいなが側に来て座った。何か言いたそうだが、声はかけてこなかった。
時計の針が、午前0時をさした。今日、俺の全てが終わる。
もう一度、大きく外の空気を吸った。続けてまた吸い込んだ。
何度も何度も吸い込んだ。
れいなが、俺の胸に手を当てた。凄く温かくて、気分が楽になっていく。
意識しない部分で、恐怖しているのだろうか。
空を見上げると、星が見えた。
死んだ人間は星になる。ガキの頃読んだ絵本だったろうか・・・・・
「俺みたいな奴も、星になれんのかな・・・」俺なんかには似合わない言葉。でも、
言ってみた。言う事で、何か安心できるかと思った。
れいなは、何も答えなかったけど、俺の事を抱き寄せて、しばらくの間、ずっとその
ままでいてくれた。何よりも平穏な気持ちになれる俺がいた。
れいなの温もりの中に、ただ身を任せていた。
- 62 :名無し募集中。。。 [sage] :04/08/15 01:15
- 朝の分のレス、ありがとうございます!今夜はここまでです。
>>53 作業、ご苦労様です! >>41 曲が思い出せない・・・・・
>Nさん、あのスレがこういう形でここまで残るとは思いもしませんでした。嬉しいですよね。
猫の作品がまた読めるのが嬉しいですよ!
- 63 :名無し募集中。。。 [sage] :04/08/15 01:17
- >>62
乙ッス
リアルタイムだからびびったw
- 64 :名無し募集中。。。 [sage] :04/08/15 01:17
- いいっすねぇ、この先どうなるのか気になってしょうがないですわww
乙です!!
- 65 :名無し募集中。。。 [sage] :04/08/15 01:18
- お疲れ様ですハァ━━━━━━ ;´Д` ━━━━━━ン!!!!
毎度毎度こんなに読者を引き込む文章を書けるsomeさんは流石ですね
- 66 :名無し募集中。。。 [sage] :04/08/15 01:26
- 早速のレスどもです!
いつも書いてますが、少しでも楽しんで頂けたら幸いです。ほんとそれにつきます。
最後までどうぞよろしくです。
- 67 :名無し募集中。。。 [sage] :04/08/15 01:42
- 本日2回目キタァ━━━━━━ ´ ヮ`)ノシ━━━━━━ン!!!!
なんかどんどんSOMEさんワールドに飲み込まれていきます!
あと1日をどう過ごすんだ!? 楽しみ!!
猫w よく覚えてますね〜あれ実は初駄文なんですよ。
…今読ンデモ成長シテネェナ漏レハ…orz
- 68 :名無し募集中。。。 [sage] :04/08/15 01:50
- サッカー負けた
someさん乙!
- 69 :名無し募集中。。。 [sage] :04/08/15 03:46
- ほ
- 70 :名無し募集中。。。 [sage] :04/08/15 05:44
- る
- 71 :名無し募集中。。。 [sage] :04/08/15 06:23
- す
- 72 :名無し募集中。。。 [sage] :04/08/15 07:51
- た
>>55-62
ハァ━━━━━━ ;´Д` ━━━━━━ン!!!!
- 73 :名無し募集中。。。 [sage] :04/08/15 08:06
- とりあえずハァ━━━━━━ ;´Д` ━━━━━━ン!!!!
そしてこんなスレが立ってるわけだが
もし田中が自分のモノになるとしたら
http://ex7.2ch.net/test/read.cgi/morningcoffee/1092499954/
>>62
HELLOWEENの「POWER」
- 74 :名無し募集中。。。 [sage] :04/08/15 08:11
- トゥル保
- 75 :名無し募集中。。。 [sage] :04/08/15 08:20
- ボーボーたい
- 76 :名無し募集中。。。 [sage] :04/08/15 09:37
- ハァ━━━━━━ ;´Д` ━━━━━━ン!!!!
- 77 :名無し募集中。。。 [sage] :04/08/15 09:58
- 出来たー!ののたんのまとめサイトに戻るリンクも作っておいたよ
とりあえず完結小説の分だけですが。
http://reina.dyndns.org/reina/source/reina1196.zip
- 78 :名無し募集中。。。 [sage] :04/08/15 10:39
- >>77
乙です!
- 79 :名無し募集中。。。 [sage] :04/08/15 11:04
- >>77
乙〜
- 80 :名無し募集中。。。 [sage] :04/08/15 11:06
- 77は出来る子
- 81 :名無し募集中。。。 [sage] :04/08/15 12:07
- ボーボーたい
- 82 :名無し募集中。。。 [sage] :04/08/15 12:37
- うるせートゥルトゥル
- 83 :名無し募集中。。。 [sage] :04/08/15 14:22
- >>77
いただきました
- 84 :名無し募集中。。。 [sage] :04/08/15 15:20
- ほ
- 85 :名無し募集中。。。 [sage] :04/08/15 15:56
- >>83
すみません
Diaryのタイトルタグに表題入れ忘れてましたぁ
- 86 :名無し募集中。。。 [sage] :04/08/15 16:13
- ところで単純に聞きたいんだが、もしれいなが猫だとしたら
どんなのがいい?
(種類とか体毛の色とか)
- 87 :名無し募集中。。。 :04/08/15 16:51
- うす汚れた灰色のやせこけたノラ猫
でも捕まえて洗ってみれば実は真っ白なきゃわいい仔猫
- 88 :名無し募集中。。。 :04/08/15 17:20
- >>77
Diaryのセリフの部分がところどころ笑えるものになってるねw
gj
- 89 :名無し募集中。。。 [sage] :04/08/15 18:10
- へ
- 90 :名無し募集中。。。 [sage] :04/08/15 18:56
- >>86
黒い子猫
- 91 :名無し募集中。。。 [sage] :04/08/15 19:20
- エ
- 92 :名無し募集中。。。 [sage] :04/08/15 19:34
- ・・
- 93 :名無し募集中。。。 [sage] :04/08/15 20:07
- ハァ━━━━━━ ;´Д` ━━━━━━ン!!!!
- 94 :名無し募集中。。。 [sage] :04/08/15 21:05
- 更新待ち
- 95 :名無し募集中。。。 :04/08/15 21:41
-
| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|
| モーヲタは包茎!!!! |
| モーヲタは童貞!!!! |
| モーヲタは悪臭!!!! |
| モーヲタは汚物!!!! |
| モーヲタは粘着!!!! |
|_________|
二二 ∧ ∧ ||
≡≡(,, ゚Д゚)⊃ キモイ...
三三〜(, /
| ) )
∪
- 96 :名無し募集中。。。 :04/08/15 21:41
- http://post.messages.yahoo.co.jp/bbs?.mm=GN&action=m&board=1835140&tid=2c8na4aa4ca4s1fe1ga4ha4ta4ca4afa1aa&sid=1835140&mid=28422
- 97 :名無し募集中。。。 [sage] :04/08/15 21:53
- >>77氏
激しく乙!!ご苦労様でした!!
>>96
何これ?踏んで平気?
- 98 :名無し募集中。。。 :04/08/15 21:55
- >>97
平気だけど踏む必要なし
- 99 :名無し募集中。。。 [sage] :04/08/15 21:55
- ageてごめん
- 100 :名無し募集中。。。 [sage] :04/08/15 22:08
- ほんのちょこっとだけ手直ししたバージョン
http://reina.dyndns.org/reina/source/reina1196.zip
(>>77は削除した)
- 101 :名無し募集中。。。 [sage] :04/08/15 22:53
- 100は働きもんだな
素直に感謝してるよ
- 102 :名無し募集中。。。 [sage] :04/08/15 23:01
- >>100
お疲れ様です。まとめサイトのファイルを総入れ替えさせていただきました
ファイル名だけは全部1byte文字にさせてもらいましたが
あと、あんま関係ないですけど、まとめサイトの現行スレと過去スレとかも更新すっかりわすれてたので直しました
- 103 :名無し募集中。。。 [sage] :04/08/15 23:05
- >>102
採用していただきありがたき幸せ。
> ファイル名だけは全部1byte文字にさせてもらいましたが
あっ!お手数かけましたすみません。
- 104 :名無し募集中。。。 [sage] :04/08/15 23:30
- ノノハヽo∈
从*` ヮ´) <貞操は固かばい!!
( O┬O
◎-ヽJ┴◎ キコキコ
- 105 :堕天使 [sage] :04/08/15 23:32
- >>61
(幕間 2)
激痛が体中を走り回る。
波の過ぎるのを待つしかない。この痛みとも、随分付き合ってきた。
最初は、なんで俺が・・・そう思った。けど、受け入れる事は早くできた。
それよりも、いつまで時間があるのか・・・その方が不安だった。
急がなければならない。そう思い続けた。
でも、その日を待ち続けている自分がいることも、よく分かっていた。
少しずつ、体を自由自在に駆け回っていた波が引いていくのが分かる。
荒く乱れた呼吸を、ゆっくりと整えていく。
携帯が鳴り響いた。
「はい・・・」大丈夫だ、もう大丈夫。
相手は出る前から分かっている。俺にかけてくるのは、限られている。
「ああ・・・悪いな。いや、大丈夫だ。予定通り頼むよ。ああ、忙しいのにすまない。
じゃあ、よろしく頼む。・・・いや、心配ない。元気なもんさ・・・じゃあな」
電話を切った。
もうすぐだ。全てもうすぐなんだ。
机の上の写真たてを手に取った。
「・・・・・もう少し・・・助けてくれよな・・・・・悪いな、もう少しだから」
俺は、再び時間を進めていく。
- 106 :堕天使 [sage] :04/08/15 23:32
- >>105
朝が来た。
俺の腕を枕にして眠るれいなを起こさないよう、そっと腕を抜いて布団を出た。
カーテンの隙間から外を見た。
素晴らしいくらいの晴天だった。
「ふぅ・・・」
一度、大きく息を吐いた。
煙草とライターと財布。それを持って外へ出た。
やはり、恐怖感はまだ湧いていない。
何も無い。とても穏やかで、静かな気分だ。
夏の朝の、どこか心地良い雰囲気。
自動販売機で買った缶コーヒーを口にしながら、近所を歩いてみる。
なんてことない平凡な町。でも、今になると、そんな平凡な町や、ここで過ごした
日々。そんなものが、とても懐かしく、そしてありがたく感じられた。
バス停にあるベンチ。そこに座った。
まだ早い時間で、バスも運行していない。
喫いこんだニコチンが体内を駆け巡る。
あっちの世界にも、煙草ってあるのかな・・・・・ふと思った。
- 107 :名無し募集中。。。 [sage] :04/08/15 23:32
- 更新待ち
- 108 :堕天使 [sage] :04/08/15 23:33
- >>106
俺が今日この世界から消えてしまっても、世界は何も変わることなく進んでいく。
俺が生きてきた証も、いずれ長い時間の中に埋もれていくんだろう。
それを残念とも、悲しいとも思いはしない。
ただ、それだけのことなんだ。
いつかは、全てが無にかえる。
何かで聞いた、そんな言葉を思い出した。
素晴らしい人生だったか?後悔は無いか?やり残した事は無いか?
あげればきりがなくなるだろう。
けれど・・・・・もう時間が無い。
「・・・受け入れる・・・だけか・・・」
吐き出した煙が、ゆらゆらと宙を舞っていく。そして、空の中に消えた。
「そんなもんだ・・・」
なんとなく呟いてみた。
最期の時まで、れいなともっと話そう。れいなを忘れないように、もっとれいなを
焼き付けよう。
「俺の・・・天使・・・か・・・」
ゆっくりと立ち上がり、アパートの方へ歩き始めた。
朝の空気が、たまらなく気持ちよかった。
- 109 :堕天使 [sage] :04/08/15 23:34
- >>108
古いアルバム。
れいなと眺めながら話した。
好きなCD。
れいなと一緒に聴いた。
好きな本。好きな映画。
れいなにストーリーを話した。
もっと時間が欲しい。
今は、人生の時間よりも、れいなと話す時間、一緒にいる時間。
それが欲しいと心のそこから思った。
けど、時計の針は、遅れることも早まることもなく、淡々と進んでいく。
「なぁ・・・いつなんだ?」
れいなが顔を背けた。
「最期の時は・・・いつなんだ?」
れいなが唇を噛んだまま、俺の視線をかわしている。
「れいな」
れいなが泣き始めた。俺は、その肩に軽く手を置いた。
「泣くなよ。誰のせいでもない・・・だろ?そうさ、そんなこともあるってもんだ」
自分の声が震えてないか気になった。うまく言えてたか?
れいなが立ち上がり、何も言わず家を飛び出した。
俺は、部屋に流れる曲を、ただぼんやりと聴いていた。
そして、部屋に夕陽が差し込んできた。その明かりを、じっと見ていた。
- 110 :堕天使 [sage] :04/08/15 23:34
- >>109
夕陽も落ち、夜が訪れた。
俺は、何をするでもなく、ぼんやりとした時間を過ごしていた。
何人か電話してみた友人は、帰省中なのか誰も連絡がつかなかった。
あいつらは、俺がいなくなったら、どう感じるんだろう。
できることなら、たまに、ほんとにたまにでいい、俺を思い出してくれたら嬉しい。
そんな事を考えながら、煙草を咥えた時、玄関の戸が開く音がして、れいなが
帰ってきた。
「よお、お帰り」
れいなは、一瞬俺を見たが、テレビの方を向いて座ってしまった。ちょうど、俺に背を
向けた格好だ。
「なんだよ、楽しくやろうぜ、最後くらい」
言ったものの、俺の声はちっとも楽しくなさそうだ。自分で苦笑した。
「・・・・・」
れいなが何かを呟いた。
「え?」
「来なければよかった」
「なにが?」
「こんな気持ちになるなら、わたしが来なければよかった・・・誰か他の天使に来ても
らえばよかった」
れいなの初めて聞くような沈んだ声だった。
- 111 :名無し募集中。。。 [sage] :04/08/15 23:40
- 今はここまでです。 もうそろそろ終わりにかかります。
まとめサイトの作業、お二人ともお疲れ様です!
>Nさん、それは初耳でした。最初読んだとき凄い感激したのを憶えてますよ。
>>73 すっきりしました。
- 112 :名無し募集中。。。 [sage] :04/08/15 23:46
- <せーの
ハァ━━━━━━ ;´Д` ━━━━━━ン!!!
- 113 :名無し募集中。。。 [sage] :04/08/15 23:48
- >>105-106、>>108-111
堕天使さん乙です
では俺もハァ━━━━━━ ;´Д` ━━━━━━ン!!!
- 114 :名無し募集中。。。 [sage] :04/08/15 23:50
- じゃあ俺も一発やらしていただきます
ハァ━━━━;´Д`━━━━ン
- 115 :名無し募集中。。。 [sage] :04/08/15 23:53
- 更新乙ハァ━━━━━━ ;´Д` ━━━━━━ン!!!!
れいな、れいな可愛いよれいな
- 116 :名無し募集中。。。 [sage] :04/08/15 23:57
- バルバルさん乙。
まとめてみたら容量別でもうすでに上位3位に…
http://age.tubo.80.kg/age01/img-box/img20040816005545.png
しかもトップは全部バルバル作品だったりする
テンポがいいのか、そんなに長さを感じさせないのがすごいと思う
ハァ━━━━━━ ;´Д` ━━━━━━ン!!!!
>>111
この曲はギタフリにも入ってるから結構知ってる人多いかも。
- 117 :名無し募集中。。。 [sage] :04/08/16 00:06
- > 787 名前:名無し募集中。。。 投稿日:04/08/15 22:53
> >> 759
> 亀井はよく口ずさんでた(ベリ曲でも)
> 首を横に振りながらで可愛い
> ガキさんは亀井、ヤグは小川、田中はシゲさんとよく話す
> ヤグはサウスポーのとき唄ってた
> 小川は基本がっつき姿勢だがベリんときは静か
> ベリ紹介の途中ヤグがりしゃこもいないことを小川につげた模様
> このときの小川の「ホントだ!」は声がでかく9列24のオレにも届いた(ヤグの笑い声ですら聞こえないのに)
> あぁいいな!のときはみんなでフリつき唄い
> 小川ヤグガキの三人は結構マジブリ
> 田中は服装がありえない
> セクガイのハネもいで赤にした感じ
> 他メソはタソクトップとかラフ
「セクガイのハネもいで赤にした感じ」
ハァ━━━━━━ ;´Д` ━━━━━━ン!!!!
- 118 :名無し募集中。。。 [sage] :04/08/16 00:37
- もうこれしかないな!
ハァ━━━━━━ ;´Д`)っN━━━━━━ン!!!!
- 119 :名無し募集中。。。 [sage] :04/08/16 00:39
- 更新乙!
- 120 :名無し募集中。。。 [sage] :04/08/16 00:39
- フォントタグいじり甲斐のある作品を書こうかなとハァ━━━━━━ ;´Д` ━━━━━━ン!!!!
- 121 :名無し募集中。。。 [sage] :04/08/16 00:46
- じゃあ頑張って書いてくれよハァ━━━━;´Д`━━━━ン
- 122 :名無し募集中。。。 [sage] :04/08/16 00:50
- 気長に待っててくださいハァ━━━━━━ ;´Д` ━━━━━━ン!!!!
- 123 :名無し募集中。。。 [sage] :04/08/16 00:53
- もう我慢できないよハァ━━━━;´Д`━━━━ン
- 124 :堕天使 [sage] :04/08/16 01:02
- >>110
部屋の中を、重い空気が包んでいく。
「こんなのが私達の役目だなんて・・・もういやだ・・・こんなのもうやだ・・・」
「気にするなよ。・・・そりゃ、正直、もっと生きたいさ。あれもこれも、やり残した事は
沢山あるよ。でもさ・・・」
れいなは、まだ俺の方を向かない。膝を抱えて、そこに顔を伏せている。
「もう、心穏やかに終わらせてくれ。最期の瞬間まで、俺の側にいてくれよ」
最期の瞬間。俺は自然にいられるのか?泣き叫んだりしないか?痛いのか?
苦しいのか?れいなの最初に言ったとおり、安らかな瞬間なのか?
考えればきりが無い。考えるほど、不安にはなってくる。
れいなが、立ち上がり、壁にもたれている俺の横に来た。
俺の肩に頭をのせて座る。
「怖い?悲しい?もっと生きたい?」
「そんな次々言われてもさ」つとめて明るく振舞いたかった。
「わたしは・・・」
れいなの手を握った。小さいけど、凄く温かくて、握ってると安心する。
「最期の瞬間も、こうして手を握っててくれよ。もしかしたら、泣き喚くかもしれないし。
あぁ、そうだ、これが大事だ。あのさ、れいな」
れいなが俺を見る。その眼から、綺麗な滴がこぼれた。
- 125 :堕天使 [sage] :04/08/16 01:03
- >>124
「向こうの世界でも、その・・・あのさ・・・また一緒にいてくれよな」
言ってから、はっきりと自分の気持ちに気づいた感じだった。
「そうじゃなきゃ、なんつーかさ、ほら、知り合いもいないしさ。なぁ、ははは・・・」
例え出会ってから日が短くても、どんな出会い方でも、どんな状況でも、それに、
相手が天使でも、その人を好きになることはあるんだ。
その人が、決して忘れられない人になることはあるんだ。
「○○さん・・・・・」
「そっか・・・俺の気持ち、読めるもんなぁ・・・恥ずかしいな、おい」
声を出して笑った。理由なんか分からないけど、笑いがとまらなかった。
けど、自然と涙も流れた。なんの涙なんだろう・・・悲しいわけじゃないのに・・・
れいなの顔が近づいてきたと思ったとき、唇に、とても柔らかい感触があった。
それは、とても優しくて、なんか甘くて、でもどこか切ない感じで。
ようやく唇が離れたとき、
「もしも・・・もしもわたしが一緒に、ずっと一緒にいたいって言ったら?」
れいなの眼が、透き通るように綺麗だった。そして真剣な表情。
「そうだなぁ・・・たとえ地の底に堕ちても、一緒にいたいかな。似合わないか?」
「えっと・・・あぁもう。なんて言えばいいかわかんない」
そのまま俺達はゆっくりと重なり合って倒れた。
- 126 :堕天使 [sage] :04/08/16 01:03
- >>125
天使とこんなことをしたら、どんな罰を受けるのか。
でも、どれならそれでいい。れいなと一緒になれるのなら、どんな罰も受けよう。
何度も見てしまってたれいなの自然な姿。
改めて見た。透き通るような白くて美しい肌。なんだか、吸い込まれそうな気がした。
ゆっくりと、唇を這わせていく。次第に、れいなの白い肌に、朱がさしていく。
れいなと握り合った手に、力が込められてくる。
愛しいって思った。たまらなく愛しいって思った。
「○○・・・さん・・・」
俺の名を呼ぶれいなの声が、波のように遠くなったり近くなったり。
そして、れいなの体も、大きな波と小さな波に包まれていく。
「どんな事になっても・・・後悔しないから」
「ああ。れいな・・・俺の天使・・・俺だけの堕天使・・・だな・・・」
ゆっくりとれいなの体と一つになる。ゆっくりと、そして深く・・・・・
この数日間の様々な光景が流れていく。そして、いつもそこにあったれいなの笑顔。
今、俺はれいなと一つになった。そして思ったんだ。
全ては、俺の人生、そして運命は、全てこの日の為にあったんじゃないかって。
俺は、永遠を見つけた・・・・・
優しさと、無限の安らぎの中で、俺は溶けた・・・れいなと共に溶けた。
静寂と・・・懐かしいような安らぎと・・・れいなの優しさに包まれた・・・・・