シュークリーム♥キッス
- 460 :シュークリーム♥キッス :04/08/21 19:04
- 04:30PM。
駅前のベーカリーミニモの飲食スペースで少女が一人ため息をつく。
「はぁ…」
「田中ちゃん、どうしたんれすか?元気がないのれす」
「…恋のライバル出現たい」
れいなは見てしまったのだ。
大好きな○○がE組の桐村萌絵からシュークリームをもらっているところを。
しかもそれを美味しそうに、本当に美味しそうに頬張ってるところを。
- 461 :シュークリーム♥キッス :04/08/21 19:05
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「そりゃれいなはチビだし胸だって大きくなか。でも、だからってあんなホルスタインと…」
E組の桐村萌絵は1年のとき京都から転校してきた、同級生の中でも男子人気の高い女の子である。
ぷにぷにほっぺの笑顔がかわいいと評判だが、それ以上にインパクトあるのがそのEカップバストなのだった。
「○○のやつ、れいなというものがありながら…うぅー悔しかー!」
「ううう、田中ちゃん、ののもその気持ちはよ〜くわかるのれす」
「ふっ、甘いで二人とも」
「なんれれすか!あいぼんにはこの悔しさなどわからないのれす!」
「いやいやいや。だってさ、この大きさだとかわいいデザインのやつないし、やっと探し当てても高いし。
それに走ると揺れて痛いし、油断すると垂れてくるし、それから…」
あいぼん、自慢話にしか聞こえなかと…。
- 462 :シュークリーム♥キッス :04/08/21 19:05
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「でも、別に浮気ってわけじゃないんやよね?」
「え…でもれいな以外の女から手作りお菓子受け取ったら浮気ばい!
きっとあれはあのホルスタイン女の告白ったい!」
げに恐ろしきは女の嫉妬だなと愛は思ったりした。あっしも人のこと言えんけどね…。
「とにかく、それは本人にいっぺんちゃんと聞いてみるのがbest solution だと思うけど?」
「そうだよ田中ちゃん。せっかくストロベリーパイでつないだ関係をシュークリームで壊されたんじゃ笑い話にもならないし」
矢口店長、そのたとえも微妙だよ。そう思ったけど口には出さないことにした。
- 463 :シュークリーム♥キッス :04/08/21 19:05
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後日。体育館の裏あたり。
「どういうこと!?」
ものすごい剣幕で○○と萌絵にせまるれいなの姿がそこにはあった。
「どういうこともこういうことも…ねぇ?」
「そうやねぇ」
いまいちれいなの怒ってる理由が思いつかない二人が顔を見合わせる。
「とぼける気!?こないだ○○にシュークリームあげてたたい!それ○○は美味しそうに食べてたたい!
れいなは毎週いっしょうけんめいお菓子作って○○にあげてるのに…れいなはね、れいなはね…」
ふにゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!!!!
感情の昂ぶりを抑えきれず、思わずれいなは泣き出してしまった。
- 464 :シュークリーム♥キッス :04/08/21 19:05
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「ああなんだ、そういうことかい」
「れいなちゃん誤解やで」
「ゴカイもロッカイもなか!ふにゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!」
「こんなときでもシャレを言う余裕あるのがすごいけどまずはこれでも食え」
○○にうながされて萌絵はシュークリームを差し出した。
「ヒック…食べ・・・物で釣られるようなヒック…女じゃな…いただきます」
(結局食うのかよズコー!!!)×2。
- 465 :シュークリーム♥キッス :04/08/21 19:06
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「れいなに言うまでもないかと思ってて言わなかったんだよ。まさかこんなことになるとは思ってなくて」
「○○くん愛されとるねー。うちうらやましいわー」
(ムシャムシャ)「ふにゃ?」
「あんね、うち、○○くんの友達の▽▽くんが好っきやねん。
そんで○○くんに相談してたんやけど、▽▽くんもうすぐ誕生日なんやて。
だからプレゼントして告白しよかなぁ思うて…そんで○○くんから『あいつはシュークリーム好きやからそれプレゼントしたら?』
ちゅーことで自分で作ってみたんやけどイマイチ自信なくて。せやから○○くんに味見してもらってたんよ」
「なぁんだそういうことかー。考えてみれば○○はれいなにベタ惚れたい。浮気するはずなかと」
「すごい自信だなオイ。まあその通りなんだが(w」
「で・も」
「へ?」
「れいなを試食に誘わなかった罪は重かよ!罰として今日帰りミニモでなんかおごれたい!」
「ひぇー勘弁してくださいお嬢さま」
「いいなぁ…二人とも仲良しで」
「ん?どうしたと?」
- 466 :シュークリーム♥キッス :04/08/21 19:06
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「みんな、男子はウチの胸ばっかり見てるねん。何人か告白してきたんやけど、みんな視線が下向いてるんよ」
「しょうがなかね。巨乳の宿命たい」
「でも、▽▽くんは違った。ウチの目をまっすぐ見て話してくれる。だから好きになったんよ」
「あいつはしつけがいいからな。だから仲間内からも一目置かれてるんだ」
「どっちにしてもれいなにはうらやましい悩みたい」
「俺はれいなのミニち…」
「あ!?なん言うと!?」
「ぃゃぃゃぃゃぃゃ、胸の大きさは関係ないって言ってるんだってば!」
「にひひ、必死やね。萌絵ちゃん、おっぱい星人はほっといて一緒にミニモ行くたい。○○のおごりたい」
「ホント!?じゃあご馳走になりますか。おおきにー」
「おーーーーーい!ちょっと待てゴルァ!!」
- 467 :シュークリーム♥キッス :04/08/21 19:07
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ベーカリーミニモにて。
「ひゃー!あいぼんよりおっぱいが大きいのれす!」
「のの、いきなりそれは失礼やで」
「もうなんとでも言ってくれ…ああ俺の今月の資金が…」
「ふふ。○○くん気にせんで。ウチの分はウチがちゃんと払うから」
「萌絵ちゃん優しいなぁ。どっかの小さいのとはえらい違いだ」
「なん言うと!?」
「イエナンデモナイデス」(ショボーソ)
- 468 :シュークリーム♥キッス :04/08/21 19:07
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で、ここでミカさんからアドバイス。
「ひとつトッピングでスライスしたアーモンドを乗せてみたらどうかしら?
シュークリームに歯ごたえ加わって食感も充実ね。あと一番大事なのはLOVE♥、愛情ね!」
「れいなも挑戦するたい。○○に今度作ってあげる!」
「謹んでいただかせてもらいます」
「○○くん今日は謙虚やねー。あっしも見習わんと」
「愛ちゃんは充分謙虚だよ〜。問題はこの二人だよ!」
「ヒーンののもあいぼんも謙虚なのれす」
「ウソつけー!おまいらつまみ食いばっかしてるじゃねーか!」
「ヒーン(泣)」
「わはははははははははははは(w」
今日も笑顔のたえないお店ばいね♪
- 469 :シュークリーム♥キッス :04/08/21 19:07
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で、萌絵ちゃんはどうなったかというと、▽▽くんにプレゼントしたシュークリームは好評。
もちろん告白したらオッケーもらった♥ らしい。(やったね!!)
なんでも▽▽くん、瞳のきれいな女の子が好みで、おっとり優しい性格の萌絵ちゃんは気になっていたらしい。
なんかどっかで聞いたような話だけどまあ細かいことは気にせん方がいいたい。
「ねぇ。もし萌絵ちゃんが告白してきたら○○はどうしたと?」
「決まってるじゃん。
『シュークリームごちそうさま。でも俺はれいなの作ったお菓子が一番好きだし、れいなのことも一番好きなんだ』って言うさー」
「(赤面)もう…バカ。でもれいなも○○が一番大好きばい♥」
- 470 :シュークリーム♥キッス :04/08/21 19:08
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「あっ、口にクリームついてると」
「え?どこどこ???」
「取ってあげる♪」
chu♥
「(赤面)おいおい…」
「れいなのお味は、どう?(ドキドキ)」
「言うまでもねーよ(ドキドキ)」
おーい誰でもいいからこのバカップルにシュークリーム256個ぶつけたれやー!
♥♥♥おしまい♥♥♥
从*´ ヮ`)<モドル