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C Chieftains, The
(ザ・チーフタンズ) 
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ザ・チーフタンズ(Chieftains, the)

一回目はアイルランド出身のザ・チーフタンズをご紹介します。結成以来35年は経っているという、メンバ−全員見事なおじさん(すでにおじいさんかも)のグループです。チーフタンというのは族長、首領などという意味。基本的には伝統的なアイリッシュ音楽をやっていますが、さまざまな分野のミュージシャンたちと交流することに非常に意欲的で、アメリカやカナダのケルト(ゲルマン人やノルマン人が入ってくる以前、現在の英国全域にもともと住んでいた民族。アイルランド・スコットランド・ウェ−ルズをはじめヨーロッパ各地にその子孫が広く散らばっている)系の人たちとの共演をはじめ実に幅広い活動を展開しています。ジプシー・キングスやスティングなど日本でも知名度の高い人々とも共演し、国内外の女性歌手たちをゲストに迎えた最新作「ティアーズ・オブ・ストーン(Tears of Stone)」では矢野顕子も一曲参加しています。日本ではまだあまり知られていませんが、本国アイルランドや欧米ではすでに確固とした地位を築いているたいへんなベテラングループで、映画音楽などもよく手掛けています。グラミー賞もこれまでに6回ほど受賞しています。日本にもわりあい頻繁に来日していて、この5月に2年ぶりの公演が実現しました。

わたしが観たコンサートは立見でしたが、アイリッシュ・ダンサーのペアや他にもいろいろとゲストがあってリラックスした雰囲気だったので、こちらのほうが正解だったと思います。メンバーは6人、アイルランド独特のハープや太鼓(?バウロンという木の枠に皮が張ってあるものを片手に持ち、もう一方の手に持った小型のばちで連打する楽器)、ティン・ホイッスルと呼ばれるリコーダーとフィドル(ヴァイオリン)で構成されています。コンサートホールというよりはどこかのパブで地元グループの演奏を聴いているといった感じで、間にはいるおしゃべりも楽しい。ただどこにでも軽快な曲になると手拍子をせずにはいられない人がいるようで、曲によってはかなり複雑で早いテンポで明らかにタイミングをはずしているのに、「負けるもんか!」と燃えるのかどうか知りませんが必死に(?)手を叩きつづけるという...演奏している側にとってもいっしょに盛り上がってほしいときと、じっくり演奏に耳を傾けてほしいときがあるはず。みなさん、お互い気をつけましょうね。ともあれ全体的にはとてもよいコンサートでした。何だかコンサート報告みたいになってしまいましたが、「アイリッシュ音楽って聞いたことはあるけどよくわからない」という方にもチーフタンズは結構入りやすいのではないでしょうか。もちろんアイリッシュ大好きな方にもぜひおすすめです。個人的には太鼓やリコーダーの音色は日本の伝統音楽にどこか通じるところがあるような気がするのですが。ちなみに、ケルト音楽はカントリー音楽のルーツでもあるそうです。


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