Beyond Pesticides 2009年7月15日
環境・健康団体 FDAに請願 医療以外でのトリクロサンの使用禁止を求める 情報源 Beyond Pesticides Daily News Blog - July 15, 2009 Groups File Petition to FDA to Ban Triclosan for Non-Medical Usess http://www.beyondpesticides.org/dailynewsblog/?p=2081 訳:安間 武 (化学物質問題市民研究会) 掲載日:2009年7月19日 このページへのリンク: http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/kaigai/kaigai_09/09_07/090715_triclosan.html 2009年7月14日、Beyond Pesticides と Food and Water Watch は米食品医薬品局(FDA)に対し、連邦食品医薬品化粧品法に違反するとして、医療用以外での議論ある農薬トリクロサンの使用禁止を求める修正請願を提出した。強い科学的証拠はトリクロサン使用の広範な普及はヒト健康と環境に差し迫った脅威をもたらすということを示唆している。
FDAと米環境保護庁(EPA)の両方に規制されているトリクロサンは、手洗い石鹸、歯磨き、消臭剤、洗剤、柔軟仕上げ剤、顔用ティッシュ、防腐剤、繊維、おもちゃ、医療器具などでよく使用されている。科学的研究はトリクロサンの広範な使用は多くの深刻な健康と環境問題を引き起こしていることを示している。 これらの問題の中で重要な点は抗生薬品(antibiotic medications)及びバクテリア洗浄(bacterial cleansers)に対する耐性であり、全ての人にとって問題であるが、特に幼児や老人のような脆弱な集団に問題である。トリクロサンはまた、内分泌かく乱物質として知られており、男性及び女性の生殖ホルモンに影響を与えることが示されている。それは乳がんのリスクを潜在的に増大させる。さらに、この農薬は他の化学物質と相互作用してダイオキシンとクロロホルムを形成するが、それらは消費者が暴露すると非常に危険な化学物質である。 トリクロサンを含んでいる多くの製品は洗い流されて下水に排出されるという事実のために、トリクロサンは水系や下水汚泥中に見出される。水路や土壌中でのこの農薬の堆積は生態系を脅かし魚や食用作物に有害な蓄積を生成する。 ”トリクロサンが10億ドル(約1,000億円)近くの消費者製品市場に成長したということは、人と環境に有害な不必要で効果のない製品をFDAが規制していない(不履行)ことを示している”とBeyond Pesticidesの代表ジェイ・フェrドマンは述べた。”科学的な研究がトリクロサンには石鹸や水よりも大きな効果はなく、実際にはバクテリア耐性を促進し良いことよりも悪いことの方が多いということを示しているにもかかわらず、トリクロサンの販売はバクテリアがもたらす病気に関する消費者の恐れにつけこんでいる”。 トリクロサンは、手洗い石鹸、歯磨き、消臭剤から、まな板、ソックス、おもちゃにいたるまで、数百の消費者製品中に見出される広く使用されている抗菌剤である。最近の研究は、トリクロサンはオスのラットの甲状腺機能に影響を与えることを示した。他の研究は消費者製品中での広範な使用のために、トリクロサンとその代謝物質が水路、魚、人の母乳、臍帯、尿、食品などに存在していることを見出している。米地質調査所(USGS)の研究は、トリクロサンはアメリカの水系で最も多く検出される化学物質のひとつであることを示している。トリクロサンは複雑な生態系にとって重要な生物である異なる種類の藻類に非常に有毒であることがわかっている。最近の米環境保護庁(EPA)の下水汚泥調査は、トリクロサンととその同族物質トリクロカルバンは、テストされた72の医薬品の中で最も高い濃度で下水汚泥中から検出されたことを報告した。 トリクロサン及びその人と環境影響に及ぼす影響に関する更なる情報については、我々の抗菌プログラムのウェブページをごらんください。 訳注:参考情報
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