FDA 声明 2009年2月9日
ビスフェノールA含有材料の
製造者と使用者との調整会議


情報源 FDA Statement February 9, 2009
Regulatory Meeting with Manufacturers and Users of Bisphenol A-containing Materials
http://www.fda.gov/NewsEvents/Newsroom/PressAnnouncements/ucm109076.htm

訳:安間 武 (化学物質問題市民研究会
掲載日:2009年2月12日
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http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/kaigai/kaigai_09/09_02/090209_FDA_BPA.html


 2009年1月30日、米食品医薬品局(FDA)とヘルス・カナダ(カナダ健康省)の健康製品食品部門は、アメリカとカナダのビスフェノールA(BPA)を含有する食品容器材料の製造者と使用者の代表者らとの会議を主催して、食品中のこの化学物質のレベルを最小にするために何がなされているかを議論した。この会議はまた、産業側の自主的BPA削減の取組を支援するFDAの取組の一部である。

 会議では下記意見交換を行った。
  • FDAとヘルス・カナダのBPAへの暴露をさらに評価し、この化学物質からのどのような潜在的なリスクをも管理するための現行の活動と計画された研究に関する最新の情報を産業側に提供すること
  • 製造者の研究活動、食品中へのBPAの移動を最小化するための容器製造方法を改良するための取組、及び最近の市場の展開を記述すること
  • FDAとヘルス・カナダは規制される産業側ステークホールダーから最新情報を得て、BPAリスク評価を改良するのに役に立つさらなる情報について参加者と対話すること
  • 食品接触材としての適用におけるBPAの異なる用途、及び完全に機能的で評価された代替物質の利用可能性についての対話
  • 代替製品の利用可能性があるので、ポリカーボネート製ほ乳びんは将来、北アメリカ市場において大部分が廃止されるという予想についての議論
 一般的にBPAに関して、入手可能な全ての証拠に基づき、アメリカ、カナダ、ヨーロッパ、及び日本の規制当局の合意は、食品容器を通じてのBPA暴露の現状のレベルは、乳幼児と子どもを含んで一般集団に対してすぐに健康リスクを及ぼすものではないということである。

 ヘルス・カナダ(カナダ健康省)の健康製品食品部門は食品容器の使用を通じてのBPAへの摂食暴露は、新生児及び乳幼児を含んで一般集団に健康リスクを及ぼすとは予期されないと結論付けている。しかし、予防的アプローチを用いてカナダ政府は乳幼児と小さな子どものためにBPAへの暴露を削減する措置をとっている(訳注1)。

 FDAは現在、FDAの食品接触用途におけるBPAの安全性の評価案(訳注2)に関するFDA科学委員会による2008年10月の見直し(訳注3)に対する詳細な応答を準備中である。FDAの評価案は、国家毒性計画とその専門家委員会の評価を含んで、BPAの最近の評価で特定された発達毒性についての懸念に焦点を当てた。例えば、FDAは、BPAの潜在的な低用量影響についての研究を見直しており、これらの研究の所見を注意深く評価するであろう。


訳注1
訳注2
訳注3
訳注:その他関連情報


化学物質問題市民研究会
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