ケムセック(ChemSec) 2020年7月17日
規制は代替のための主な原動力であると
ECHA の新たな研究が結論付ける


情報源:ChemSec news July 17, 2020
Regulation is the main driver for substitution concludes new ECHA study
https://chemsec.org/regulation-is-the-main-driver-
for-substitution-concludes-new-echa-study/


訳:安間 武 (化学物質問題市民研究会)
http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/
掲載日:2020年8月1日
このページへのリンク:
http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/eu/reach/ChemSec/News/ChemSec_200717_
Regulation_is_the_main_driver_for_substitution_concludes_new_ECHA_study.html


 新たな研究(Impacts of REACH restriction and authorisation on substitution in the EU)で、欧州化学物質庁(ECHA)は業界団体と 80社以上の企業を調査し、企業が危険な化学物質を安全な物質に代替するきっかけ見つけた。

 答えは EU規制である。

 企業のほぼ半数(47%)が、EUの規制が有害化学物質の代替の主な原動力であると述べている、REACH 制限プロセスが単一の最も重要なきっかけであると回答の 19%でみなされ REACH 承認プロセスが 15%でそれに近接して続く。

 ”我々はその結果には驚かない。誰も実際に驚かないと思うが、我々の議論を強化する実際の数値があるということは常に素晴らしいことである。この調査は、化学物質に関する EU規制の強化が有害化学物質の使用を削減するための鍵であることを明確に示している”とケムセックの副ディレクターであるフリーダ・ホックは述べている。

 規制とは別に、企業は有害物質を代替する他の重要な推進力として、公衆の企業に対するイメージを高め、自社の持続可能性方針を採用しつつ、顧客からの要求を強調した。

 ECHAのエグゼクティブ・ディレクターであるビョルン・ハンセンは、この調査が発表されたとき、”最も革新的な企業は、起業活動の中心に代替を伴う環境意識の高い考え方を採用している企業であることは明らかである”と述べている。

 この調査でインタビューされた企業によると、危険な化学物質をより安全な代替品に置き換えることの主な利点は、労働者の曝露レベルと環境の両方に関して、有害物質の排出量の削減であった。 ほぼ半数の企業(44%)がこれらを主要な利点として挙げている。

 排出量のほかに、企業は環境と社会の持続可能性に対する消費者の認識の向上を別の利点として強調した。

 ”欧州委員会内で現在、議論され交渉されている次の化学物質戦略は、果たすべき重要な役割を持っている。 規制がより厳格になること、及びそれが実施、施行される方法を確実にする必要がある”とフリーダ・ホックは結論付けている。


訳注:REACH 規制と有害物質の代替
(現状の認可プロセス実施方法を危惧する意見がある)


化学物質問題市民研究会
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