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■蜜蝋(ミツロウ)の作り方 ■ニホンミツバチの蜂群を手に入れるへ 2013年11月1日


ニホンミツバチとは

日本には2種類のミツバチが生息しています。ひとつは、おもに養蜂家が飼育している西洋ミツバチです。このミツバチは1877年に養蜂のために日本に導入されました。現在、40万群ほどが飼育されています。ふだん私たちが口にする蜂蜜は、ほぼ間違いなくこの西洋ミツバチたちが集めたものです。
  一方、日本にもともと生育していたミツバチもいます。それはニホンミツバチといわれ西洋ミツバチに比べて、体がひとまわり小さく、黒っぽい色をしています。
 私たちの周りでも普通に目にすることが出来ますが、飼育が難しいことや、蜜があまり取れないことから養蜂には不向きであるとされています。しかし、性格が穏やかでめったに人を刺すことがなく、病気にも強いため、近年、この在来種が注目を集めています。
  このニホンミツバチを趣味で飼育する人も増えていますが、採取できる蜂蜜の量は限られており、市場に出回ることはほとんどありません。観光地などで和蜂の蜂蜜と称して販売されている事がありますが、普段スーパーで目にするものとは、値段の点で比較にならないほどです。しかし、希少価値からすれば、それも当然といえるでしょう。味は西洋ミツバチの蜂蜜と比較して、さっぱりとしていて、独特の酸味があります。ニホンミツバチの蜂蜜を食べた人のほとんどが、その花の香りに感激します。 これは季節ごとの花の花粉を多く含んでいるためです。そしてこの花粉こそ蜂蜜の栄養源なのです。ぜひ一度ご賞味ください。 

我が家のニホンミツバチ

南アルプス市

  私の養蜂場は山梨県の南アルプス市にあります。名前の通り南アルプス連峰の山麓に位置しています。北岳(標高3192m)から富士川(標高240m)までを含み、標高差は実に2950m以上になります。この標高差が、昼夜の寒暖の差を、また夏は暑くて冬は寒いという甲府盆地特有の気象をつくりだしています。そしてこの寒暖の差こそ、果樹王国山梨のおいしい果物を育てる絶対条件となっているのです。
  果樹が多いということは、それだけミツバチの集める花が豊富であることを意味しています。また標高によって咲く花の種類が異なり、1年を通して四季折々の花の蜜を集めることが出来ています。私の飼育しているニホンミツバチが、どのような花の蜜を集めているかはニホンミツバチの訪花のコーナーに詳しく掲載していますのでご覧下さい。


ニホンミツバチを飼育してみたい方へ

自分で採蜜したニホンミツバチの蜂蜜を味わって見ませんか?
あまり刺されないならぜひ飼ってみたいと思われる方は沢山おられることでしょう。しかし、ニホンミツバチを飼育する為にはクリアーしなければならない幾つかの条件があります。その条件とは何でしょうか。そしてどうすればその条件をクリアーできるでしょうか。ご一緒に考えてみましょう。

ニホンミツバチを飼育する為にクリアーしなければならない条件とは次の2つです。

@ニホンミツバチを飼育することの出来る条件が整っているか
Aニホンミツバチの蜂群をどうやって手に入れるか

この2つの条件のうち、最初のもの、つまり@ニホンミツバチを飼育することの出来る条件が整っているか、という外部環境をまず考慮してみなければなりません。これを怠ると、ニホンミツバチの飼育はできたものの後々思わぬトラブルを招くことになりかねません。ハチを飼う前に慎重に考慮してください。

ニホンミツバチを飼育することの出来る条件とは次の点です。

@ある程度広い敷地があるか(70坪以上。出来れば100坪以上が望ましい)
A家族の協力が得られるか
B隣近所の理解が得られるか
C自分や家族の誰かに、ハチ毒アレルギーの人はいないか


簡単に結論の出せるものから片付けて行きましょう。まずC自分や家族がハチ毒アレルギーかどうか。 これは近くの内科や皮膚科などでハチ毒に対する抗体検査を受けることが出来ます。3,000円ぐらいだったと思います。もしこの値が、強い陽性を示すなら、万が一刺された場合にアナフィラキシーショックになる可能性があります。反応が強く出た場合には、死亡するケースもありますので、ハチ毒アレルギーが自分か家族の誰かにある人は、残念ですがニホンミツバチの飼育(西洋ミツバチも同じ)はあきらめた方が良さそうです。
←アレルギー検査報告書

  それでもニホンミツバチの飼育をあきらめきれない方に、可能性があるとすれば、巣箱を畑や山地などの家から離れたところに置いて、ハチを扱う際には完全防備を心がければ全く不可能ではないかも知れません。しかし、この場合でも、ハチが思わぬところに入り込んでいて刺されてしまうことがありますので、十分な注意が必要です。


   次にA家族の協力が得られるでしょうか。アレルギーなどの深刻な問題がない場合、あなたの養蜂に対する熱い思いを語ることで協力してくれるようになるでしょう。蜂群を増やしたいと考えている場合は、分蜂群を捕まえて巣箱に収容する必要があります。この点で分蜂発生後の速やかな連絡、および分蜂群が一箇所に集結するまで見届けてくれる人がいることは大変有利になります。もし本格的にニホンミツバチを飼育する気持ちでいるなら、家族の協力は必須でしょう。 

  B隣近所の理解を得ることはなぜ必要なのでしょうか。これは@の敷地面積とも関係がありますが、もし十分広いスペースがない場所でニホンミツバチを飼う場合、ミツバチを飼っていることを周辺住民に話しておくことは重要です。そうしないと、分蜂の時期(4月中旬、6月〜7月)に、近所の人が分蜂に驚き、消防署や市役所に通報してしまい騒ぎになることがあるからです。また、分蜂群が自宅の敷地外に集結した場合でも、近所の方に話してあるならば、連絡が入り巣箱に収容することも容易になるでしょう。

  分蜂以外のことで、周辺住民と問題になることはほとんどありませんが、隣がごく接近している場合、ミツバチの糞で、洗濯物や自動車が汚れるというトラブルが発生しています。これも防ぐ方法がありませんので、このような苦情が寄せられた場合、飼育場所を変える方法を考えた方が良さそうです。

  ミツバチに関する知識がない人の場合、ハチは刺すものだという先入観がありますので、理解を得るのはなかなか難しいかもしれませんが、アマチュア養蜂家の第一歩として努力を惜しまず、がんばりましょう。
 
  A〜Cまでの対処方法について考えてきましたが、いずれの問題も@の十分広い敷地面積があれば、クリヤーできることが分かります。しかし、この飼育場所こそが最大の難関ともいえるのです。田舎なら、空いている畑や空き地を貸してもらい、そこに巣箱を置くことができるでしょう。都会であれば、畑や空き地を見つけることも難しいかもしれませんが、ビルやマンションの屋上を利用することが可能かもしれません。実際ビルの屋上でミツバチを飼育している人もいます。ぜひあきらめずに可能性を模索していきましょう。

  ニホンミツバチを飼育することのできる条件は整っていたでしょうか?
上記4つの点がクリアーできていたなら、あなたはニホンミツバチの飼育にぐっと近づいたことになります。

では、いよいよ肝心なニホンミツバチの蜂群をどうやって手に入れることができるのか考えてみましょう。

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