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蜜蝋(ミツロウ)の作り方


 日本ミツバチの蜜蝋とは?

 蜜蝋(ミツロウ)とは簡単に言ってしまえば、ミツバチの巣のことです。ではミツバチの巣は何からできているのでしょうか?
それは働き蜂たちが体の中で作った油脂上の物質でできています。日本ミツバチが分蜂して新しい巣を急ピッチで作らなければならない時などに、ミツバチを観察していると、お腹の部分に、この蝋状の物質をたくさんつけている個体を見ることができます。それは白くて薄く大きさは1ミリ程度のうろこ状の物質です。これを集めて巣を作っているのです。
そして、その巣を熱で溶かして不純物を取り除き、常温で固体に戻したものが蜜蝋というわけです。


■西洋ミツバチの蜜蝋との違い

西洋ミツバチと日本ミツバチの蜜蝋の一番の違いはプロポリスを含まないということです。プロポリスには強い効酸化作用があるため薬用として注目されていますが、このプロポリスを作るのは西洋ミツバチだけです。
体に良い作用がある反面、プロポリスは非常に強力な物質であるために、摂取する際には注意も必要です。
最近、ミツバチの蜜蝋を使って、クリームや化粧品を作る人が増えていますが、その際、ニホンミツバチの蜜蝋を使えばプロポリスを含むことがないので安全です。ただし、ニホンミツバチの蜂蜜が非常に高価なように、ニホンミツバチの純粋な蜜蝋も非常に高価です。また手に入れることは、蜂蜜を入手する以上に難しいと言わなければなりません。ちなみに、色合いは西洋ミツバチの方が、黄色がより強い感じです。

蜜蝋を作る



@蜂蜜を搾ったミツバチの巣などをザルに集めておきます。 




A鍋にお湯を沸かします。水の量はそれほど多くなくて大丈夫です。鍋の3分の1ぐらい。


B沸騰したらミツバチの巣をどんどん溶かし入れます。


C幼虫の糞などが混じっているため途中経過は少しグロテスクです。


D別の鍋に、水きりネットを張っておきます。耐熱のものを用意します。


E不純物を濾した蜜蝋のもと。水が冷めて蜜蝋が上部に固まるのを待ちます。




F水を捨てると、蜜蝋だけが残ります。


G再度加熱し蜜蝋を溶かします。少量の水を加えても良いです。


H紙コップの中に、蜜蝋を流し込みます。冷めて固まれば、低ランクのニホンミツバチの蜜蝋の完成です。



I蜜蝋の完成!!
ただこの段階ではまだカスなどの不純物を含んでいるので、高ランクの蜜蝋を作るためにはD〜Hの作業を2、3回繰り返します。




J不純物をほぼ取り除いた高ランクのニホンミツバチの蜜蝋。香りも色もとても良い感じです。


Kミツバチの巣はハニカム構造です。これは最も少ない材料で最強の強度を生み出す構造です。したがって、作れる蜜蝋は思ったより少ないです。
この蜜蝋を使って何ができるか次回書きます。

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