■碧電雁八駅第4展示室

20.1.2 文章の修正
国鉄時代、EF65PF、EF66のブルートレイン

(注) 拡大画像はJava Script を使用しています。セキュリティーの設定次第では正常に動作しないことがあります。

1965年から東海道、山陽線のブルートレインを担当してきたEF65Pは酷使による疲労が目立ってきたため、1978年の夏、新製のEF65PFに置き換えられることになりました。重連運転は必要ないため、当初は同じ500番台を発注する計画もありましたが、長らく製造されたことがないEF65非貫通形の前頭部を製作するには新たにプレス型を作らなくてはならず、車両価格が高くなるためにPF形が新製されたと言われています。
 エッチングに変わったナンバープレートや下枠交差形のPS22Bパンタグラフは1056号機以降に変更された仕様で、当初はペンキ書きかとも思ったナンバープレートは切り抜き文字よりも見づらく、安っぽい印象は否定できませんでした。
 そのせいだけではありませんが、あれほど憧れたブルートレインから興味が薄れてしまい、PF形時代の写真があまり残っていません。

 その後、1985年3月のダイヤ改正から九州行きのものは増結による牽引定数の関係でEF66が担当することになったと聞いて耳を疑いました。貨物専用のEF66がブルートレインを牽くのは多くのファンの夢でしたが、ついに実現することになったのです。
 ブルートレインを担当するのは原則として31号機以降の後期形でしたが、2年後には分割民営化によって31〜39は貨物会社の所属となったため、今となっては30番台が牽くブルートレインも貴重な記録となりました。

新製間もないEF651111「みずほ」
EF65Pを置き換えるため新製され、順次動き出した頃のEF65PFが牽く「みずほ」

1975年頃まで見られたEF65PF(1000番台)は東北線へ転属になったため、しばらくこのあたりでは見られなくなっていました。1000番台が牽くブルートレインを早く見たくて数回足を運んでいましたが、夏休みも終わりに近づいたこの日、ようやく撮影することができました。
 まだ光線状態を考えず、サイド逆光でも平気で撮っていました。

EF651093「あさかぜ52号」
臨時の「あさかぜ」は長らく20系のまま残った。

臨時特急「あさかぜ52号」は年末年始など多客期に運転されていましたが、定期特急列車から20系が撤退した後も長らく20系で残っていました。
 機関車の次位はナハネフ22501で、1958年、20系がデビューした年に座席車として製造され、寝台車に改造したものです。151系「こだま」を見た覚えがなく、既に廃車になっていた当時、同時期にデビューした車両が東海道線の特急として健在なのは感慨深いものを感じました。

EF651112「瀬戸」
学生時代、東京在住だった頃、早朝のブルートレインを撮りに行ったのは1度きりでした。

学生時代、撮影対象は臨時列車が中心で、定期列車だけを目的として出かけることはなかなかありませんでした。当時住んでいた都区内北端の赤羽から南端の蒲田へ、早朝に到着する「出雲」〜「あさかぜ2号」を撮りに行ったのはこの1回きりです。
 「瀬戸」は20系時代から編成が長く、本四連絡の重要な足であったことが伺われます。

EF651118「あさかぜ2号」
ラッシュが始まる前に東京駅に到着するブルートレイン第1グループのとりは「あさかぜ2号」です。

ラッシュが始まる前に東京駅に到着するブルートレイン第1グループのとりは「あさかぜ2号」です。牽引は後に「レインボー色」になった1118号機ですが、この時は将来同機が真っ赤になるとは想像したこともありませんでした。サロンエクスプレス東京など国鉄塗装規定にない塗装が登場し始めて間もない時代です。
 (このポイントは歩道橋の柵超しに安全に撮影することができました。)

EF6634「さくら」
31〜39号機がブルートレインを牽いたのは1985年3月から約2年間であった。

分割民営化によってJR貨物の所属となった34号機も1985年3月から約2年間はブルートレインを牽いていました。
 この日は「ゆうゆうサロン岡山」が運転されましたが、時期的に碧海地区で走行写真を撮影するのは無理であったため、静岡県内まで足を伸ばしました。林の影がなかなか消えてくれませんでしたが、ブルートレインラストの「さくら」の時間になってようやく車体から影が消えました。

庇なしのEF6618「さくら」
暫定的に庇なしのEF6618が牽いた特急「さくら」

1986年、ブレーキ関係の改造工事のため機関車不足の状態となり、一時的にEF66の初期型がブルトレ運用に入りました。試作機、901号も使われましたが、私が撮れたのは18号機が牽く「さくら」ただ1枚だけです。
 民営化後はJR西日本の所属となった40号機以降と、さらに限定されたため、貴重な記録となりました。

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