#353 スマホと遊ぶ(移行編)

2013/12/23

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 中古で購入したAndroidスマホに、MVNOによるネットワーク接続環境を導入して、低速ながらも常時接続可能な環境ができあがり、通話サービスも導入したというのが前回までの話。ここから、タブレット同様にいろいろなアプリやデータを導入していく。

 私がスマートフォンというか小型ガジェットに求めているものは、昨今の記憶媒体の小型化と低価格化にあやかり、多くのオリジナルデータを携帯・参照・編集できる能力である。古くはフィーチャーフォンに無理やり写真データなどをインポートしたりもしていたが、今やスマホ一つあれば、ほとんどパソコンと同様に、データを大量に保存し整理することが可能になっている。

 購入したスマホも、32GbyteまでのmicroSDHCを挿すことができるので、この中に、写真や動画、文書などをありったけ保存することができる。これらのデータはもちろんパソコンにも保存しておき、先にnexus7のところで紹介したFolderSyncAirDroidを使えば、ケーブル等で接続する必要なく、自動もしくは手動でデータの同期もできる。

 メールに関しては、今やほとんどGmailを中心にやりとりしているが、スマホ上でGmailを扱うことのできるメールアプリも充実している。これまでは、通知と参照のために、Gmailに届いたメールの一部をアドエスに転送したりしていたのだが、アドエスからメールを出すと、返信はアドエスにしか届かず、管理が面倒なことになっていた。パソコンとスマホで共通のGmail環境一つでメールの参照や返信ができるのは、管理の上でも非常に便利である。

 連絡先や予定表、ToDoなども、今やGoogleのものを使って、パソコンと共通の環境で相互に参照、修正している。入力や修正をパソコン上でやっておけば、常に最新の状態でスマホ上で参照できるし、もちろん、スマホ上で編集した内容も即時に反映される。場所を意識しないで、いつでも必要なデータにアクセスできるというのは非常に便利である。

 そのほか、時計や天気予報、予定表やRSSなどを画面上の一区画を使って常に表示してくれるウィジェットも豊富にある。なんだかんだ言って、携帯端末で利用できるアプリの豊富さという観点から言えば、AndroidやiPhoneに比してWindowsMobileが敵うところは見当たらない。それに、電話という点においても、前回紹介したようなVoIPのサービスを使うことで、PHSよりも更に維持費を下げてサービスを享受することができるようになった。

 ということで、残念ながら、機能面でも経費面でも、それまで使い続けていたアドエスを利用するメリットが見いだせなくなってしまい、結局アドエスについては、約6年間の利用をもって、その役割をAndroidスマホに譲った形となってしまい、PHSの契約も解約してしまった。

 とはいえ、現在使っているAndroid端末に愛着があるかというと、アドエスほどには愛着がないのも事実である。Android端末はそれこそ毎シーズンごとに新しいのが出てきており、少しでも古くなったら中古市場に出回ってくる。現在使っている端末も、一万円そこそで中古で購入したものであり、壊してしまった場合の修理の補償もない。もし何らかの形で調子が悪くなったら、ためらうことなく別の機種を購入するだろうし、現に、次はもっと小型軽量でLTEが使えるやつにしようかなどと、今から考えていたりする。

 つまり携帯端末については、それだけ市場が成熟し一般に普及したということなのかも知れないが、HP200LXやアドエスなど、個性的な携帯端末を工夫を凝らして使ってきた私としては、少々の寂しさを感じるところもある。


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