トップページ > ページシアター > 背中のイジン > シーン15|再演版 【公演データ】
天星会。満が走り込んでくる。
満 「美香子、月子、どこだ?返事をしろ!」
貝塚登場。
貝塚 「よくいらっしゃいました、満さん。」
満 「あんたが…」
貝塚 「はい。貝塚賢明と申します。」
満 「妹たちをどうした?」
貝塚 「こちらです。」
美香子と月子、出てくる。後ろには黒服の男。
美香子 「お兄ちゃん。」
月子 「お兄ちゃま。」
満 「人質までとって僕を…」
貝塚 「いえいえ、そんな卑怯な真似しませんよ。ただし、どうしても協力して頂けないと言うのなら…オドロちゃん。」
黒服の男が前に出てくる。
満 「なるほど。悪霊を飼ってるってわけか。大勢の人間を洗脳するにはうってつけだ。」
貝塚 「やはり本物ですね。彼が見えるとは。素晴らしい。」
満 「悪いが僕はそんなヤツ怖かないですよ。」
貝塚 「どうですかね。オドロちゃん。」
黒服の男、満に近づいていく。
満、悪霊退散のポーズをとろうとするが、途中で金縛りにあう。
満 「う…お前達…」
美香子 「ごめんなさい、お兄ちゃん。」
月子 「ごめんちゃい。」
貝塚 「言ったでしょ、人質なんて卑怯な事しないって。」
満 「術を解け!美香子、月子!うっ…」
黒服の男、満にとり憑き、満、気を失う。
貝塚 「よくやってくれました。おめでとう美香子さん、あなたは今日から天星人です。」
美香子 「ありがとうございます、貝塚様。」
月子 「やったぁ!お姉ちゃま、やったよ〜!」
美香子 「えぇ。」
全員ハケる。
(作:松本仁也/写真:広安正敬)