トップページ > ページシアター > 背中のイジン > シーン17|初演版 【公演データ】
照明、上手サス。あきほがスマホで電話をしながら入って来る。
あきほ 「どうです?わかりました?…ええ…そうか、やっぱり天星会でしたか。……はい…了解です。では。(電話を切る)これ結構やばいぞ…。すぐに先生に知らせないと…」
あきほ、電話をかけながらハケる。照明が変わると天星会。満が走り込んで来る。
満 「美香子!月子!どこだ?返事をしろ!」
貝塚登場。
貝塚 「お待ちしておりました、満さん。」
満 「あんたが…」
貝塚 「はい。貝塚賢明と申します。」
満 「妹たちをどうした?」
美香子と月子が出て来る。後ろには黒マントの男。
美香子 「お兄ちゃん。」
月子 「お兄ちゃま。」
満 「人質を取ってまで僕を…」
貝塚 「そんな卑怯な真似はしませんよ。但し、どうしてもご協力頂けないと言うのなら…」
貝塚が合図をすると、黒マントの男が前に出て来る。
満 「なるほど。悪霊を飼ってるって訳か。大勢の人間を洗脳するにはうってつけだ。」
貝塚 「やはりホンモノですね。彼が見えるとは。素晴らしい。」
満 「悪いが僕はそんな奴怖かないですよ。」
貝塚 「どうでしょうね。オドロちゃん。」
黒マントの男、満に近づき、満が悪霊退散のポーズを取ろうとするが、美香子と月子が満に
手かざしをして、満が金縛り状態に。
満 「うっ…お前たち…」
美香子 「ごめんなさい、お兄ちゃん。」
月子 「ごめんちゃい。」
貝塚 「言ったでしょ。人質なんて卑怯な真似はしないって。」
満 「術を解け!美香子!月子!」
黒マントの男が満に触れると、満が気を失う。
満 「うっ…」
貝塚 「よくやってくれました。おめでとう美香子さん。あなたは今日から天星人です。」
美香子 「ありがとうございます。貝塚様。」
貝塚 「オドロちゃん。」
黒マントの男、満を連れ、貝塚と共にハケる。
月子 「やったぁ〜!お姉ちゃまやったよ!」
美香子 「ええ。」
美香子、月子、ハケる。
(作:松本じんや/写真:はらでぃ)