幻想のトルコ〜パムッカレ
 
Pamukkale
 
 
パムッカレ
 

 
ヒエラポリス遺跡
 


  石灰棚が拡がる台地の上に、ローマ時代の都市遺跡が残っています。規模はエフェスほどではないものの、比較的保存状態が良く、肌色の石材が独特の趣を醸し出しています。  

   
地震
トルコは世界有数の地震国。遺跡の多くは戦乱で破壊されることがほとんどですが、この建物の壁は地震で崩壊したそうです。近くで見ると、地面に対して明らかに斜めになっているのがわかります。もっとよく見たかったのですが、今にも倒れそうで、怖くて近寄れませんでした。
   

   
凱旋門と劇場
積み重ねた石材が今でも隙間なく残っている凱旋門。これなら多少の地震ではびくともしなかったことでしょう。あ、だからこそ隙間なく残っているのか。遺跡全体が丘の上にあるため、劇場の上からは遠くに石灰棚を見下ろせます。ふと、自分が今どこにいるのかわからなくなってしまいました。
   

 
石灰棚
 


  トルコを紹介するパンフレットに必ずと言っていいほど出てくる、日本人にもおなじみの観光名所。外国人だけでなく地元のトルコ人にも人気です。まあ、実物もパンフレット通りではありますが。  

   
生成過程
ヒエラポリスから湧き出る、石灰分を含んだ温泉が、斜面を流れ続ける間に白く地表を覆っていき、このような不思議な景観が出来上がりました。下から見上げるとこのようにすり鉢状になっていて、採石場かセメント工場のようでもあります。パンフレットとはずいぶんイメージが違いますね。
   

   
堅い!
「パムッカレ」とは「綿の城」という意味ですが、言葉の響きに騙されてはいけません。綿菓子のつもりで触ってみると、これがどうして意外に堅い。まるでコーティングされた歯のようです。よく考えてみれば岩石だから堅くて当然なのですが、見た目がマシュマロなだけにちょっとショック。
   

   
童心に帰る
さて、科学的なお話はこれくらいにして、ここでは童心に帰ってはしゃいじゃいましょう。靴を脱いでズボンを膝までまくり上げたら、いざ石灰棚へ。足の指と指の間に白い泥がニュルンとまとわりついてきて、思わず「おほほっ、おほほっ」と声が出てしまいます。えもいわれぬ感触です。
   

   
お尻に注意
しゃがんだ人の写真を撮ろうとして自分もしゃがんだら、お尻がじわっと濡れてきました。あ、やっちまった。子供の頃、潮干狩りで同じ経験をした人は多いことと思います。いかに浅いとはいえ、石灰棚には水が張っています。気をつけましょうね。
   
源泉
隅の方の一角に壁を伝い落ちてくる流れが。打たせ湯よろしく水着姿の人が集まっていました。これが源泉。つまり、ここが石灰棚が作られている最先端の現場です。岩肌はまだところどころ地の色を留めていて、見た目にはあまり綺麗ではありません。
   

   
プール?
ちょっと寒かったけど水着の人もちらほらいて、プチ温泉気分を楽しんでいました。その中にナイスバディなお姉さんがいたので声をかけたら、喜んでポーズをとってくれました(右)。その後、彼女はしこたま友人たちの笑いものに。万国共通「旅の恥は掻き捨て」ですね。
   

   
棚田
ひと口に石灰棚と言っても、その大きさはいろいろ。比較的大きなものは輪郭もゆったりとして、ライステラスを連想させます。山の斜面自体が南に下っているのか、日中は逆光が、朝夕は斜光が水面を照らし出し、美しさにひときわ彩を添えてくれます。視線の先が断崖になっているのもドラマチックです。
   

   
意外な楽しみ方
近くにいた韓国人のおばさんはレインコート着用。濡れるのがそんなに嫌なのかなと思っていたら、なんと彼女はおもむろに石灰棚に寝そべってポーズを取るのでした。モデルになったようで、おばさんご機嫌。でも、手首や足首をテープで目張りするならともかく、それってレインコートの意味あるのか?
   

       
 
模様
近寄って見ると石灰棚には細かな凹凸が刻まれています。表面がツルツルしているものだとばかり思っていたので、これは意外な発見でした。
 
金庫番
トルコのトイレは有料のことが多いです。金庫番のこの男の子は英語ができなくて困っていたようだったので、代わって欧米の観光客から代金を徴収してあげました。
 
実は一部分
斜面全体が棚になっているのかと思いきや、実はほんの一部なんですね。割と狭いエリアにみんな集まっているので、けっこうな人口密度です。
 

 
街角の風景から
 


   
絨毯工場
トルコと言えば絨毯。蚕の繭から絹糸を取り出すところ(左)から見せてもらいました。完成品は貧乏旅行者に買える値段ではありませんが、この店ときたら全然商売っ気がなく心ゆくまで目の保養をさせてもらいました。欧米の人は高くても買うそうなので、そちらで元は取れているんでしょうね。
   

       
 
機関車博物館
絨毯工場の隣にはなぜか機関車の博物館が。ついでに道路を挟んだ向かいには革製品の量販店もありました。うーん、いわゆるアウトレットモールだったのか?
 
世界のトイレから
エフェスの公衆トイレの案内板もわかりやすかったのですが、さらに具体的かつ立体的な表示。何もここまでしなくても、というくらいわかりやすいですね。
 
ファッションショー
革製品店では即席ファッションショーもやっていました。モデルの女性と連れ立って歩いているのは、ツアーでやってきたコリアンの観光客のおじさん。まんざらでもなさそう。
 


   

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