幻想のトルコ〜コンヤ
 
Konya
 
 
コンヤ
 

 
メヴラーナ博物館
 


  神秘主義者メヴラーナ・ジェラレディン・ルミによって提唱された宗教運動は、一心不乱な旋舞により神との一体感を得るという、イスラムとはかけ離れたあまりにも異色なものでした。その開祖の霊廟が博物館として公開されています。  

   
踊るイスラム教
円筒の帽子をかぶり、円錐の衣装に身を包み、両手を水平に広げてただひたすらに回転する、それがメヴラーナの踊りです。場にいるすべての者が、そうして無言で回り続けるのです。想像してみてください。不気味でしょ。今では12月の祭のときにだけ見ることができます。
   

       
 
マニアック
この霊廟兼博物館には、めちゃくちゃ小さなコーランの写本とか、一風変わった物が集められています。見ていて飽きないけど、けっこうディープですよね。
 
お札の絨毯
これなんか、ほら、凄いでしょ。昔のお札の柄をそっくり織り込んだ絨毯です。アラビア文字の部分なんか、刺繍みたいに繊細です。どうやって織ったんだろ。
 
メヴラーナさんの柩
メヴラーナさんの柩。重厚な色使いの壁にはコーランの一節が刻まれ、天井からは大きなシャンデリアがぶら下がっています。質素を旨としていたわけではなかったみたい。
 

   
総本山
11〜13世紀に小アジアを支配したセルジューク・トルコ。コンヤはその首都として、イスラム世界の政治、文化、芸術の中心地となりました。そのため街のあちらこちらに当時の建物が残っています。そうそう、メヴラーナ教の総本山でもありました。今ではこちらのほうが有名ですね。
   

 
カラタイ神学校
 


   
双頭の鷲
街の真ん中にこんもりと盛り上がるアラエッディンの丘。当時ここには城塞があり、周囲には神学校が多く建てられました。セルジューク朝の紋章は双頭の鷲。シンボルに何を選ぶかで国家の性格づけがわかるものですが、きっと軍事国家だったのでしょう。なかなか強そうな図柄です。
   

 
インジェ・ミナーレ神学校
 


   
博物館
セルジューク朝時代の遺物はほとんどが失われてしまいましたが、かろうじて残ったモザイクやレリーフ、陶器などが展示されています。収蔵品はもとより建物自体が作品と言ってよい出来で、壁やドーム天井には見るも鮮やかなモザイクタイルの装飾があしらわれています。
   

 
キャラバンサライ
 


   
シルクロード
コンヤからカッパドキアへ。小麦畑や荒野が連なる一本道の途中で、昔の隊商宿の跡を見つけました。全盛期にはきっと多くの商人たちで賑わったことでしょう。要塞の如き外観から察するに、抗争や略奪が絶えなかったんでしょうね。目の前の道は、現代に残る数少ない本物のシルクロードです。
   

 
街角の風景から
 


   
休憩所にて
パムッカレからコンヤへ。長いバスの旅には休憩がつきもの。ここは昔ながらのストーブがあったり、おじさんが琵琶のような楽器を弾いていたりとなかなか渋い雰囲気のドライブインでした。近くの踏切では、珍しく列車がやってくるところにも出会いました。チャンスショット。
   

       
 
街をつくるには……
コンヤ郊外にて。何もない荒野の中でモスクが建設中でした。街を造るにはまずモスクから、ということなのでしょうか。政教分離とは言え、さすがイスラムの国です。
 
遊牧
近代化されたとはいえ、トルコ民族は歴史的に遊牧の民。今でも羊を追う姿をそこかしこで見かけます。とはいえ、道路を横断したりするのは大変そうです。
 
わたあめ
アクサライのドライブインは日本と同じように、セルフサービスの軽食やコーヒーのお店があります。わたあめの屋台も出ていました。トルコ人は甘い物好きですからね。
 


   

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