ベイタワー基地

   日本政府直属の地球防衛組織Gusty Geoid Guardのすべての活動を管理統括する本拠地。東京湾中央部に位置する人工島、Gアイランドシティの中心部、宇宙開発公団タワーの直下に位置する。ちなみにこれは狭義の定義であり、広義にはGアイランドシティ全体をさす。
   ベイタワー基地は四つの区画から構成されている。すなわち地表部分であるGアイランドシティからなる「Aライン」、ヘキサゴンとそれを含むバリアリーフからなる「Bライン」、機動部隊緊急出動用海底道路網と物資搬入路などからなる「Cライン」、メイン動力炉と食堂、リフレッシュルームなどの福利厚生施設群からなる「Dライン」である。基地内で消費される電力の全てはDライン最下層のメイン動力炉で行われ、また物資等はCラインを経由して主にAラインから搬入される。
   ベイタワー基地はそれ自体が都市であり基地である。当初の計画では都市において循環型社会を営むことでベイタワー基地の自給自足を可能にし、外部からの支援を欠いても持久戦を展開しうる、ということが根幹に置かれた。人工島と言う立地もまた周囲が海で囲まれ、上陸経路が限定されやすく、防御に適している。ベイタワー基地ははいわば現代の「城塞都市」として考案されたのである。都市と基地、すなわち生産と軍事をミニマムに一体化する事で高い防衛力を獲得しようというものだが、これはあくまで計画上の事で、実際には古代の城塞都市の城壁のような防御のための備えがGアイランドシティ上には存在しない。GGGはあくまで「秘密組織」であり、公に防御機能を持つ都市を建造する事は当時では不可能であった。
   建設は2004年から行われ2005年には主要部が完成、EI−02出現に伴い本格的な運用が開始されている。機界文明撃退の拠点として最終的にEI−01から29までのべ29体のゾンダー及びゾンダリアンの撃破に成功したが、機界31原種襲来の際、巨腕鉄髪顎門の三原種の攻撃によって宇宙開発公団タワーごと潰滅した。いまなお再建の目途はたっておらず、事実上放棄されたままとなっている。現在国連でGGG日本の本部として再建計画を検討中である。なお、基地の機能中枢であるヘキサゴンは被弾寸前に緊急離脱し、衛星軌道上に待機中であったオービットベースに収容されている。