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03年12月末日の日記 1月1日の日記 2月1日の日記

※ ファイナンシャルタイムズの『こうもり』評については,こちら

 

04年1月31日(土)

レニングラード国立バレエ『ジゼル』 (ザハロワ/ルジマトフ)

よい公演だったと思います。

今回思ったのは,最近のルジマトフの美しさは様式美なのかもしれないなー,ということです。いや,バレエは様式美の芸術ですが,彼の場合,なんというか・・・古典芸能みたいな様式美になってしまっているのかも,と。(「到達している」と言えば誉め言葉になるのでしょうが,今日の時点では,誉めていいのかどうか確信は持てないから,「なってしまっている」と言っておきます)

で,クリギン@ハンス=ヒラリオンの「報われない恋」も様式的な表現に見えるのですが,二つの様式は違った種類のもので・・・歌舞伎と梅沢富美男のように違う。いや,この喩えは違うな。第一,クリギンに失礼かもしれん。(と書くと,今度は梅沢さんに失礼?) ええと・・・能と歌舞伎のように違う,と言えばニュアンスが伝わりますかね?

そして,ザハロワ@ジゼルは,写実的な現代演劇のようでした。(って,もちろん,見事に美しくバレエを踊っているんですよ。あくまでも傾向についての喩えね)

その結果,それぞれは美しかったし,よかったと思いますし,私としても満足しているのですが,手法というかアプローチというか役づくりというか・・・がかみ合わなくて,『ジゼル』の物語としては,今ひとつ感動を生まなかったような気もします。

特に,2幕は・・・ザハロワのジゼルは「愛というよりは恋」という趣,アルブレヒトを許すとか守るというのではなく,大好きだからいっしょにいたい,というふうに見えました。
ルジマトフのアルブレヒトは・・・うーむ,なんだろう? なんとかして助かりたい様子はなく,ジゼルへの愛を語るわけでもなく,運命を受け入れているようでもなく・・・ただ,美しく存在していました。いつもの調子で言えば,ジゼルよりよっぽど精霊だったわ〜♪ (ほら,お能で「幽玄」って言うじゃないですか。あんな感じかも。・・・あら,話の平仄があったわ) ということになりますが・・・うーむ・・・とにかく判断保留だわ。

 

ルジマトフの1幕を見るのは久しぶりだったのですが,ジゼルを裏切るあたりからのシーンで,ほほー,こんな感じだったかなー? 彼としてはもちろん,アルブレヒト一般としてもけっこう珍しいかも〜,という芝居がありました。今日は遅くなったから,細かくは明日以降ね。

そうそう,コシェレワ@ミルタがよかったです。
彼女はこのバレエ団での私のお気に入りバレリーナですが,かわいらしい顔立ちのせいもあって,普段は「良家のお嬢さんor若妻」の雰囲気なのです。なので,キャスト表を見てちょっと心配モードになったのですが,立派なミルタを見せてもらえてとても嬉しかったです。冷酷とか男への怒りなどはやはりさほど感じられませんでしたが,それなりに怖さもあり,ウイリーたちを率いるだけあると思える立派な存在感といつも以上に安定した楷書風の踊り。う〜ん,好きだわ〜。
あ,彼女,元キーロフのクナコワさんに雰囲気が似ていませんか?

コール・ドは,1幕では「お疲れか?」と思いましたが,2幕はよいできだったと思います。

☆本日のキーロフ ナイチンゲール(←オペラかな?),シェヘラザード,結婚,春の祭典
アモソワ,ファジェーエフ,サラファーノフ,ゲルギエフ(指揮)

 

04年1月30日(金) 青色発光ダイオード開発の社員に特許権譲渡対価604億円の支払いを命令(東京地裁)

えー,残念ながらウチにおります。
明日見にいくからいいようなものですが,うーむ,やはり残念ではあります。

 

04年1月29日(木) 民主党,学歴詐称疑惑の古賀議員の離党届を不受理・除名処分

事務連絡(お願い)
留守中にウイルスメールが山ほど届いておりました。皆様ご注意くださいね〜。
それから,ちょっと疑わしい程度のものも含めて全部削除してしまいましたので,昨日の朝以降ほんとうにメールを送ってくださった方は,再度送っていただけると助かります。お手数をおかけして申し訳ありません。

さて,昨日のレニングラード国立バレエ『バヤデルカ』について(ザハロワ,ルジマトフ,シェスタコワ)

とても楽しかったです。でも,ほとんど感動はしなかったなー。
というわけで,昨日の舞台に感動した方,特にザハロワのファンの方は,以下はお読みにならないほうがいいと思います。ルジマトフのファンの方も避けたほうがよろしいかと。(冗談ではなく,真剣に言っています)

 

まず,前置き。
今さら説明する必要があるかどうかわかりませんが・・・私のルジマトフへの恋は終わっているわけです。今ももちろん大好きだし,この上なく美しいダンサーだと思うけれど,写真を見ただけで切なくなったり,舞台に登場しただけで幸せになったりする対象は,今では別の人になってしまっている。

2年くらい前からそういう状態だったのですが,自分でそれを認識するまで少し混乱しました。いや,認識というより受容かな。彼の舞台を見る度に「胸がときめかない自分」に困惑して,かなりつらかったです(←おおげさー)。この気持ちは一生続くと思っていたのに,自分の心変わりが信じられないわ,という感じ。現実の恋じゃないんだから,二人両立したってよさそうなもんだ,とも思いますしねえ。
でも,悩んで解決する問題ではないので,彼と私はこういう運命だったのね(←わはは,ますますおおげさー),と思うことにしました。

で,今回は,そう割り切ってから初めて見るルジマトフの舞台。

うふふ,なかなか新鮮な趣でしたわ〜。
10年間の魔法が解けてみたら,けっこう見え方が違うのね〜,と。
うん,魔法というより呪縛だったのかもしれないわね。「世界中で一番私を幸せにしてくれるのはこの人の舞台だ。ほかのダンサーとは違う深い感動を与えてくれる人だ」という呪縛だったのかも。
そういう先入観なしに見れば,まああ,ルジマトフって,なんて美しいダンサーなんでしょー♪ と新鮮な気持ちで鑑賞できる。(え? 前と同じコト言ってるじゃないかって?)

いや〜,それはもう美しかったですよ〜。一つひとつの動きやポーズがていねいで,しかも彼ならではものがある。ルルベの多用とかアラベスクのバランスとか上半身を大きくそらす決め方とか。翳のある雰囲気も役に合っていて,やはり彼が私の知る限り最高のソロルだわ〜,と思いました。

調子もよかったようで,踊りも最近としては珍しいくらいの安定。かつての迫力や鋭さはないけれど,やわらかーく跳んでやわらかーく着地して。なるほどー,猫科の動物に喩えられるのももっともですねー。
ただ,地味でした。これにはかなり驚いた。よく言えば落ち着いているのですが,悪く言えばオーラが出ていない。段々よくはなったのですが,最初の登場シーンでは「え? なんで? 体調悪いの?」と思いましたもん。(こっちの気分のせいなのかもしれないし,ザハロワのオーラが大きすぎたのかとも思いますが・・・)
それから,パートナリングがきつそうでした。リフトは上げにくそうだし,サポートはザハロワの勢いを統御するので精一杯というか・・・。うーん,彼女,ルジマトフには少し大きすぎるんじゃないのかなー? まあ,最近のバレリーナは皆背が高いし,精神性などの点ではよいパートナーなのでしょうから,不満だとは言いませんが。

というわけで,次にザハロワの話になりますが・・・「ルジマトフをこんなふうに感動的に踊らせてくれてありがとう」モードが抜けてみれば,いろいろ言いたいことが出てきました。(まあ,前からちょこちょこ言ってはいるけれどね)

踊りは美しいです。たいへんたいへん美しい。見事なプロポーションとよくしなる身体,腕も脚も首も見事に優美に動くし,爪先まで指先まで完璧にコントロールされている感じ。情感もあるし気品もある。プリマの貫禄と存在感もすばらしい。

ただ・・・私には全然ニキヤの哀れさが感じられないの。あんたは大僧正より偉いんかい? 藩主のお嬢さまより偉いんかい? と言いたくなる。・・・まあ,それはプリマの華だからよいとしましょう。哀れに見えても主役に見えなければ,話になりませんから。
でも,細かいところが雑じゃありませんか? それとも私の好みと違うだけなのかしら?? 奴隷のパ・ド・ドゥの最後は花を投げるのではなくて,はらはらと落としてほしい,婚約式で踊るために登場したときベールを勢いよく脱ぎ捨てないでほしい,3幕のベールの踊りはあんなに元気よく踊らないでほしい。

あと,これは役の解釈の問題だと思うし,最後にニキヤが復讐の女神のように登場するボヤルチコフ版にふさわしいと思うので文句を言っているわけではないのですが・・・かなり烈しいニキヤでした。ガムザッティにソロルとの婚約を伝えられてまずショックを受けるという様子がなくて,いきなり反論する。首飾りを彼女の足もとに投げつける。最後も,薬瓶を投げ捨てて死んでいく。

で,シェスタコワ@ガムザッティがまたすごい。初めて見たころはソロルに夢中になってしまった世間知らずのお嬢さまだったのに,見る度にガムザッティらしいガムザッティ(?)になってきて・・・婚約式へのニキヤ登場の衝撃で突っ立っているソロルに,落ち着き払って「どうぞ,こちらにおすわりになって」と勧めるし,蛇の件でニキヤに糾弾されたあとも,全然動じる様子なくソロルに向かってにっこり〜と微笑みかけるし。
うう,雰囲気がお嬢さまなだけに,とっても怖かったですー。

おかげで,ルジマトフ@優柔不断男に初めて同情できました。こりゃ進退窮まるだろうなー,どっちを選んでももう一方にたたられそうだよなー,いや,結ばれたほうとだって幸せな結婚生活はおくれないんじゃないかなー,なんて。(←同情できていいんだか悪いんだか)
で,基本的にそういう気分で見てしまったので,最後までたいして感動はできないでしまったのでした。とても面白かったですし,ルジマトフの美しい名人芸を堪能したからいいですけどー。

影の王国は,コール・ドもソリストもよかったです。
困ったのは,ソロルの部下たち。私は気付かなかったのですが,コール・ドではなく主役級のダンサーたちが出ていたそうで・・・そのせいでしょうかね,なんだって各自勝手な方向を向いて各自勝手なタイミングでお辞儀(あ,例のこの作品特有のお辞儀ね)をするのだ? という感じでした。

それから,意外にも(ごめんなさい),ブレグバーゼの大僧正がよかった。
「老いらくの恋」というにはもう少し若いですが,とにかくニキヤのことだけ考えているんですよね。ほら,ニキヤが死んだのになぜ平然と結婚式を執り行うのだ? って言いたくなる人もいるじゃないですか。でも,この人は,ひたすらニキヤに執着している。最後に一人生き残った場面も,残った神の火を求めてそこに現れたのではなく,白い一筋の布となって昇天したニキヤを追ってここに来たのだなー,という感じの演技でした。この場面の大僧正の行動に納得できたのは,今回の彼が初めて。
まあ,だからと言って,この版の結末に納得できたわけではないですけどー。(まさか,真実の恋は大僧正一人であったなどという示唆ではないでしょうしねえ)

 

さて,明日の『ジゼル』はよほどの僥倖が起きない限り見に行くのは無理な情勢ですが・・・会場が上野だから,一応望みは捨てておりませんのです。もしココを休んだら,見にいけたのだと思ってくださいませ。

あ,留守中に表紙のカウンターが17万を超えました。皆さま,いつもどうも〜。

☆本日のキーロフ ナイチンゲール(←オペラかな?),シェヘラザード,結婚,春の祭典
マハリナ,トカチェンコ,ゼレンスキー,ゲルギエフ(指揮)

 

04年1月28日(水) タイ・中国で鳥インフルエンザ発生で外食産業に打撃。(ブラジル産に集中?)

《お休み》

 

04年1月27日(火) 科学者たちの開発資金着服でイラク大量破壊兵器は不存在? (米調査団前団長の話)

今日は,パリ・オペラ座の『ラ・バヤデール』の映像にしてみました。(ゲラン,イレール,プラテル)

前にも書いたような気がしますが・・・この版のソロルの衣裳はなんとかならんものかと,見る度に思います。イレールが着てもかっこよく見えないというのは,相当なものだと思いますわ,まったく。(舞台で見てもこんなに妙なのか,それともそれなりに見えるのか,自分の目で確かめる機会を逸した去年の日本公演が惜しまれる・・・)

とかなんとか言っているうちに,明日はレニングラード国立の『バヤデルカ』となりました。ココはお休みの予定ですので〜。

 

04年1月26日(月) 陸自本隊に派遣命令

今日は英ロイヤルの『ラ・バヤデール』の映像を流し見。(アスィルムラトワ,ムハメドフ,バッセル)

で,音楽が全然違って聞こえるのでびっくりしてしまった。
この映像はマカロワ版で,音楽はランチベリー編曲なんですよね。それで・・・新国立もランチベリーの(また別の)編曲で,これがルジマトフ友だちの間で実に不評。浅薄だとか大仰だとか速すぎるとかセンチメンタルだとか。私は音楽に全然うるさくないので,「え? そう? そんなに違う? どこが?」という感じだったのですが,今回ロイヤルの映像(というか演奏)で,ほとんど同じ感想を持ちました。
なるほどー,たしかにこれは違うよね。これじゃ,キーロフのファンが新国立版を受け入れられないわけだわ。

それにしても,この映像は何回か見ているのに,そう感じたのは今回初めて。ふーむ,昨日キーロフの古式ゆかしいのを見た(聞いた)からこういう反応が出たのかしらん。不思議なものですねー。

あ,この映像自体はよいと思いますよ。(音楽も,「だからだめ」とか「こんなのいや」とまでは思わないし)
影の王国は全体に今ひとつですが,ムハメドフが(踊りはよいが)篤実そうで二股男に見えにくい以外は,主要ダンサーが皆役にはまっています。特にバッセル@ガムザッティの華やかさとダウエル@大僧正の陰険さが好き。熊川@ブロンスアイドルもさすが当たり役。私には,マカロワ版の4幕は舞台で見ると冗長に感じられるのですが,映像だからそこは見ないこともできるしー。

事務連絡(ルジマトフ友だちの皆さんへ)
私は明日は行けませんので,よろしく〜。(←なにを?)

 

04年1月25日(日) 中学3年長男虐待の実父と妻を殺人未遂容疑で逮捕(大阪府岸和田市)

事務連絡:チケットは2件とも引き取っていただけそうです。いつものことながら,お騒がせをいたしました。

 

← 唐突ですみません。王子のお誕生日のお祝い♪(ついでに,お見舞いも)
ええと・・・『マノン』の使いまわしですが,リボンの色だけ変えております。(イラストは,「シェルの素材工場」さんから)

・・・という調子で王子のことに終始していたら,あらま,ファルフさんの公演が目前だったわ〜,というコトで,「ファルフ・ルジマトフ四大傑作選集」の『バヤデルカ』のところを見たのですが・・・うーむ,このDVDは,全幕に向けて気分を高めるのには向かないようですねえ。

じゃあ,と思って,キーロフの全幕のビデオ(コムリョワ,アブドエフ,テレホワ)を出してきて見ているのですが・・・ダンサーの体型やテクニックが今とかなり違うので改めてびっくり。1977年の映像のようですが,四半世紀の違いは大きい・・・のかなぁ? テレホワは私も舞台で見ている世代だし,だいたいファルフさんの学校時代なのに,この違いはなんなのでしょうか??

☆本日のキーロフ ポノマリョフ版『バヤデルカ』 ザハロワ/ゼレンスキー (どうやら,本当にザハロワが出演した気配ですね。なお,復元版ではなく従来のキーロフ版)

 

04年1月24日(土) ベトナムに続きタイでも鳥インフルエンザの人間への感染

事務連絡
『ピンク・フロイド・バレエ』のチケットですが,7日のほうはお申し出がありました。8日のほうは引き続き募集しておりますので,よろしく〜。

更新記録

英語版の今年のページも作りました。書いたものが見たものに追いついて気分すっきり〜。

マリインスキー国際バレエフェスティバルについて,劇場のサイトの記載にしたがって少し加筆。『バヤデルカ』が旧版だと書いてあるけど,ほんとかしらん。あと,criticaldance.com さんのこちらのスレッド(フランス語)によると,『白鳥』はロパートキナ/マルティネスだとか。

さて,小嶋@『シンデレラ』の続き

1幕のパ・ド・ドゥは,技術的にはよかったです。というか,彼にしては上出来でしたわ。なにしろ,サポートが文字通り「支える」とか「助ける」になっておりましたから。(いや,それが当然なのではあるが) リフトがもう少し高いともっといいのかもしれないけれど,12月に「ん?」だった最後の背中を使ったリフトもなかなか見せてくれて,立派なものでありました。
それから,アシュトンは男性にサポートだけさせているわけではなくて,男性のステップもけっこうあると思うのですが,こういうところがすごく上手だなー,と思います。パートナーの動きとの調和もあるし,動き自体もきれいだし,脚もきれい。

ただ,「恋」が足りなかったような気はします。優しそうだし,信頼できる人だという感じもするのですが,少々落ち着き払いすぎているというか・・・ええと・・・なんか妹か,せいぜい婚約者と踊っているみたいなのですわ。結婚式ならこれで文句はないですが・・・もうちょっとだけ,こう,ほら・・・ねえ。
まあ,やりすぎると王子から外れていくし,彼にその方面をあまり期待してはいかんとも思うのですが,珍しくも(←ごめん)立派なパートナリングを見せられると,そういうコトも要求したくなるのでした。

うん,でも,この日の高橋/小嶋は,全体として「恋というより信頼」という雰囲気のカップルだったから,これはこれでよいのでしょう。高橋さんは小柄だから,二人で寄り添うときも「王子を見上げる」という感じになるの。そのときの表情も可憐で,彼のほうは,この日はいつもの王子パターン「穏やかな笑顔」だったから,よい雰囲気でありました。

1幕の最後で靴を拾うところは,あい変わらず私の好みではないですが・・・その後のポーズがヒロイックですてきでしたわ〜。
靴を手にして見得を切る(?)というのは,ある意味笑ってしまうようなシチュエーションなわけですが(実際,初めて見たときは笑った)・・・いやー,ものすごく説得力がありました。王子の威令全開で,この段階で既に「この靴に合う者を探し出すのだ」と布告を発しているかのよう。う〜ん,こんなの初めて♪ そして,この人ならきっとシンデレラを捜し出してくれるわ〜,と確信させてくれました。(いや,『シンデレラ』の話にそこまでの説得力が必要かは別として)

2幕の冒頭,舞台を横切っていくところやシンデレラの家への登場シーンは,普通に(=いつもどおり)かっこよかったです。
上のお義姉さんのドレスが落ちるところで,姿勢よく立ったまま,表情を変えないで顔を上下させる(落ちたドレスを見てお義姉さんの顔を見る)だけなのが好き♪ 笑いをとるためにおおげさにリアクションしないのは王子のたしなみでしょ。でも,そこはかとなく面白い,程度には面白く見えるのが好みなのですわ。道化に靴試しを押し付けるところも,無理やり靴を履こうとするお義姉さんをとめようとして果たせないところもそのセンで,王子を保ったまま少しだけユーモラス。

この日は,王子が(お義姉さんを止めようと)中央に近づくのとシンデレラがもう片方の靴を落として手を伸ばすのとのタイミング,二人の間の距離がたいへん上手に決まりました。彼は,いつもは少しだけ遠くで止まりがちなのですね,なぜか。だから,シンデレラの顎に手をあてて顔を上げさせるときの二人の距離が少々「遠すぎっ」という気がすることが多い。でも,この日は絶妙の距離だったので,とてもよい雰囲気でした。

ところで,この直後にシンデレラも靴試しをするというのは,靴のもう片方を持っていて,顔まで確認して,それでもなお靴が合うかどうか証明が必要なんですかねー? さっさと抱き合ったらどうなんですかねー? と首をかしげるのが常なのです。
でも,この日はシンデレラが靴をはいてにっこりと王子を見上げて(また「見上げる」なのよ〜♪),王子も,全幕中でこのときだけ,なんとも嬉しそうな笑顔になったので,ああ,この場面があってよかったわ〜,と(たぶん初めて)思いました。

結婚式の始まり,二人が左右に別れてコール・ドの中を前に進んでくる場面は,この日はずっとシンデレラを見ておりました。彼がこういうふうに演じるのは初めて見たような気がします。いつもは,「凛々しく前を見つめる中で,時おりシンデレラを気遣うように見やる」なのですわ。でも,この日のほうが「シンデレラを見守る」風に見えていいかも。

最後のパ・ド・ドゥも上手でしたが,頭上リフトは12月ほど「お見事っ」ではなかったです。膝の調子のせいかしらん。あ,滞ったわけではないです。普通には上手に見えました。
あとは・・・12月に見たときに,ポアントで立つパートナーの後ろから下手側に移るところで彼のミスでタイミングが合わなかったのかと思ったところがあったのですが・・・この日見ていて,彼のサポートではなく高橋さんのキープ力の問題なのがわかりました。どうも,パ・ド・ドゥで「?」があると彼の責任だと判断する癖がついてしまっているのですが・・・少し反省。

雰囲気的には,こういう場面は申し分ありませんです。王子の恭しい優美さと主役の存在感と結婚式の幸福感と・・・。う〜ん,大好き♪

ちょっと無理しちゃったのかもしれないけれど,踊ってくれてありがとう♪♪

 

04年1月23日(金) 都道府県の合併簡素化へ地方自治法等改正へ

◇チケット救済のお願い◇

小嶋直也さんの降板に伴い,下記のチケットを手放したいと思います。

牧阿佐美バレエ団
『ピンク・フロイド・バレエ』 会場:NHKホール

2月7日(土) 15:00開演(マチネのほうです) 
C席1枚 3階 C9列20番台 7000円 → 5000円
真ん中のブロックですので,C席の中では非常によい場所かと思います。

2月8日(日) 13:00開演
S席1枚 1階 C1列10番台 13000円 → 10000円
真ん中のブロックですが,前すぎるのでよい場所とは言えないような。でも,1列目ですので,迫力はある・・・んじゃないかな。見たことない作品だからわからないけれど。

郵送料は負担します。恐れ入りますが,銀行振込手数料はご負担ください。
レニングラード国立バレエの『バヤデルカ』・『ジゼル』の会場内外での手渡しも可能かもしれませんが,31日の土曜日以外は必ず見にいくとは言えないので,お約束が難しいかも。

座席はこちらのページでご確認ください。

出演者は,ちらしによれば,マリ=アニエス・ジロ,シャーロット・タルボット,リエンツ・チャン,アルタンフヤグ・ドゥガラー,草刈民代,上野水香,菊地研 ほか牧阿佐美バレヱ団
バレエ団のサイトで,マルセイユ・バレエが上演したときの舞台の一部が見られますので,ご参考に。

メールでのご連絡をお待ちしております。
ballet@moon.email.ne.jp

いや,しかし,『デューク・エリントン』といい今回といい,牧の公演で降板されると後始末に手間がかかって面倒なことです。ぶつぶつ。まあ,主役というような位置付けでもないし,そもそも払い戻しに応じる新国立のほうが奇特なんだろうけどさー。
あ,そういうわけで,いろいろやることもあるし,特に嘆き悲しんでいるわけではないです。プティには悪いけれど,『ロミジュリ』のほうが大事ですもんね。うん,今度こそマキューシオを踊ってもらわなくちゃ♪(・・・・・・ティボルトだったりして)

◇読み終えた本 日本企業モラルハザード史 有森隆 文春新書
「日本企業不祥事史」というタイトルにしたほうがよいかもしれん。こうして並べると,ほんとにいろいろあったのねえ。通読するより,事典として役に立つかも。

 

04年1月22日(木) 全国国公立51大学1161人で医師名義貸し(文科省調査)

「美は見る者の目に宿る」さんが,『ピンク・フロイド・バレエ』使用予定曲がどのCDに入っているかの調査というのをなさっていたので,「なーるほど。これは便利」と早速活用して,今日の帰りに何枚か買ってきました。(ありがとうございます〜)
購入の基準は,ジャケットの図柄がキレイなこととお値段がリーズナブルなこと。

今回の場合,予習しておくというよりは,万が一にも音楽に拒絶反応が出ると困るので,覚悟を決めるというか心の準備をしようと思ったのですが,そんなに心配しなくても大丈夫みたい。予想より耳になじみやすいというか,心配したほど騒がしくないというか。なんとなく知っているような気がする曲もありましたし。

それにしても,『バレエ・フォー・ライフ』を見たときも不思議に思ったのですが,30年前のロックってこんなに穏やかなモノでしたかね? あの頃は,とうていついていけないわ,という感じだったのに・・・。なぜなのかなー?

でもまあやっぱり,「王子はどの曲で踊るのかしら〜♪」と楽しみになるというよりは,「ふーん,こういう音楽で踊るわけですか」という気分になるモノではありました。ま,こういうコトでもなければ一生聴かないような気がするから,たまにはいいわね。
中では,「狂気」に入っている「Us and Them」が好きかな。(使用予定ではないみたい)

そうそう,『ピンク・フロイド・バレエ』は,2月15日(日)のNHK教育TV芸術劇場で取り上げられるみたいです。NHKこちらのページ。あるいはこちらね。
「特集」と書いてあるから,舞台の放映ではなくて,トピックスみたいな感じかと思います。そうなると,プティが延々と話をして,ジローと草刈さんと上野さんの場面がちょっと映るだけではないか,という気もするわけですが・・・。うーむ,どうなるでしょーねー?

《追加》
・・・とかなんとか呑気なコトを書いて更新作業が終わって,あちこち巡回していたら,あらま,王子が降板しちゃってたわよ。こりゃまいったね。
牧阿佐美バレヱ団こちらのページ

しくしく・・・もう1日早く教えてくれれば,CD買わなくてすんだのにぃ。(いや,そういう問題ではないな)

《更新記録》
英語のカンが戻ったので,英語版を久々に更新。去年の10月から12月まで見た公演の記録を追加しておきました。

☆本日のキーロフ バランシン生誕100年記念公演 『ジュエルズ』
ロパートキナ,ヴィシニョーワ,グーメロワ,コルスンツェフ,コルサコフ

 

04年1月21日(水) 和歌山県警使用のアルコール検知器に欠陥。150件に検察が再審無罪請求へ

新国立劇場の2月公演「スペインの燦き」ですが,『ダフニスとクロエ』出演予定の山本隆之さんは『シンデレラ』に続いて降板だそうです。代役は,市川透さん。

降板もこう続くと,あいさつに窮しますが・・・山本さんには,ロミオに間に合ってね〜,と言うしかないですね。市川さんには,『ボレロ』と両方でたいへんでしょうけれど,とにかく怪我しないで(と,まず言いたくなる),いい舞台を見せてね〜,と。

あ,詳しくは,新国立劇場こちらのページ。払い戻し可能だそうです。

☆本日のキーロフ セルゲーエフ版『眠れる森の美女』 ニオラーゼ/ファジェーエフ

 

04年1月20日(火) 陸自先遣隊,イラン・サマワに到着

えーと,おとといの本来の目的であったキーロフ北米公演関係。情報源は,Ballet Co. さんの最新レビューリンクスレッドです。

◇12月23日 ワシントン公演 『くるみ割り人形』 Danceview Times
この公演の話になる前に,いろいろな『くるみ』の演出の話が続いていて,それだけで根性が尽きました。読んでいないので,誉めているのか貶しているのかわかりませんが,写真があります。うーむ,それにしても,ものすごいセットですなー。

http://www.danceviewwest.com/dvdc/reviews/kirovnuts1.htm

◇12月30日 ワシントン公演 『白鳥の湖』 Danceview Times
湖畔の場面のコール・ドの写真があります。パヴレンコは好評です。ゼレンスキーは無事踊ったそうです。

http://www.danceviewtimes.com/dvdc/reviews/kirovlake1.htm

 

その他いろいろ

◇ギエムのファンの方のために タイムズ
えーと,なんというか・・・ギエムは新しいことにチャレンジしようとしているというか,もしかするとロイヤルを去るかもしれないというか・・・。小さい舞台写真があります。

http://www.timesonline.co.uk/article/0,,7953-911966,00.html

◇ボリショイのファンの方のために モスクワ・タイムズ テレグラフ
ボリショイの新作『ロミオとジュリエット』(演出:ドネラン,振付:ポクリタール)は,写真を見てわかるように,非常に現代的なモノで,初日の客席はただ困惑していた,と。

http://www.tmtmetropolis.ru/metropolis/stories/2003/12/19/113.html

http://www.portal.telegraph.co.uk/arts/main.jhtml?xml=%2Farts%2F2003%2F12%2F22%2Fbtbol22.xml

◇ダウエルのファンの方のために テレグラフ
『シンデレラ』のお義姉さんデビューを前にダウエルとスリープが抱負を語っている・・・んじゃないかな,たぶん。リハーサル(オレンジを持ってほっほっほっと走る場面)の写真があります。

http://www.telegraph.co.uk/arts/main.jhtml?xml=%2Farts%2F2003%2F12%2F20%2Fbtugly20.xml

◇アナニアシヴィリのファンの方のために BBC
3月に,モスクワ・ダンスシアターとロンドンで公演をするそうで,その紹介というか宣伝のためのインタビュー記事みたい。モスクワ・ダンスシアターというのは「彼女のカンパニー」と書かれていますから,ファジェーチェフが芸術監督をしている彼女を中心とするモダンのグループだと思います。演目は,『夢の中の日本』ほか現代もの。
特に目新しい話はないように思いますが,わかりやすい英語です。舞台写真もあります。

http://news.bbc.co.uk/1/hi/entertainment/arts/3311697.stm

◇ル・リッシュのファンの方のために ル・モンド
フランス語なので,なにが書いてあるのかさっぱりわかりませんが,彼について紹介する記事のようです。小さな白黒のポートレート写真があります。

http://www.lemonde.fr/web/article/0,1-0@2-3246,36-347460,0.html

 

04年1月19日(月) 古川市成人式で救急車損壊の新成人2人を逮捕

昨日の海外掲示板研究の副産物。
新国立『こうもり』の評が,あらまー,びっくり,英国のファイナンシャルタイムズに載っておりました。

La Chauve Souris
http://news.ft.com/servlet/ContentServer?pagename=FT.com/StoryFT/FullStory&c=StoryFT&cid=1073280797044&p=1016625900929

評者のクレメント・クリスプは,有名な批評家だと思います。たしか,ギエムのドキュメンタリー(「美と神秘のプリマ」だったかな? 『マノン』寝室パ・ド・ドゥとかエック振付『ウーマン・ウィズ・ウォーター』が入っているモノ)に登場して語ったりしていたような。

で,この方,誉めております。同じ舞台を見た私がびっくり仰天するくらい誉めている。なにしろ,一番下に5段階評価(?)があるのですが,これが五つ星なのですわ。
せっかく誉めてあるので,英語が苦手な方のために適宜(=バレエ団の話を中心に)紹介いたしますね。まあ,翻訳みたいになっちゃうところについては正確かどうか自信はないですが・・・

(直前に香港バレエの『くるみ割り人形』を見ているので,それを踏まえて),クリスマスイブにはシュタールバウム家の人々には会えなかったが,そのかわり,東京でプティとマキシムに行った,というふうに話が始まって,作品の紹介。プティによる抗い難い魅力のある作品で,新国立劇場バレエ団によって抗い難く魅力的に上演された,とのことです。そして,バレエ団が所属する劇場を紹介し,内装と見やすさと音響を誉める。

次に,あらすじの紹介があって,20年以上前にジジ・ジャンメールが踊ったのがすばらしくて大好きであったが,今回の上演も全く同じくらい気に入った,と書いてあります。

続いて装置と衣裳を誉めます。踊りについて,どのステップも軽やかで,どのフレーズ(ってなんでしょ? ステップの連なりみたいなコトかしらん? それとも腕の動き?)も音楽の軽快さを響かせる,と誉めます。ついでに,フライングがあることにも触れる。次に,振付を誉めます。それから,バレエ団について,プティ振付の陽気さと優雅さをやりすぎにも不足にもしない力がある,といったような感じで誉めます。

で,夫婦和解のパ・ド・ドゥが感動的で厳粛である以外は,このバレエでは感情は泡のようなものだ,と述べてから,アンサンブル(コール・ドという意味でしょうか? それとも,出演者全体を指すのかな?)は,シュトラウスの音楽のように泡立ち,はじけていた,と詩的な表現を用いております。そして,音楽の話が出たところで,指揮者と演奏を誉めるという行き届き方。

それから,主要ダンサーの話になって,湯川さんについては,ジャンメールのように(←おおっ)アクセントが鮮やかで,惹きつけられる,と書いてありますし,山本さんは,fine bravura (日本語にするのが難しいのですが・・・優れたテクニックを見せるダンサー,みたいな感じかな)だと評価され,吉本さん(小嶋さんの名前になっているのは,もちろん間違いですね)はですね,すごいですよ,直訳すると「ウルリック役は傑出した解釈者(役を解釈して表現するダンサーというような意味)を見出した」とまで誉められています。

最後に,ネズミも雪の精もいなかったけれど,と『くるみ』の話に戻りながら,バレエ団の見事さが堂々と示された,といった感じで絶賛しております。

ね,びっくりするでしょ。(え? しない?)

《念のための補足》
クリスプは,日本のバレエ雑誌みたいに,いつでもなんでも誉めるわけではありません。ファイナンシャルタイムズに載っているほかの舞台評から見て,それは間違いないと思います。

 

04年1月18日(日) バスケット女子アジア選手権,日本は韓国を再延長で破ってアテネ五輪出場権を獲得

キーロフ関係の日記に11月分と12月分を追加。ついでに,第4回マリインスキー国際バレエフェスティバルのページを作っておきました。

で,そう言えばキーロフの関係もかなりご無沙汰だったなー,というコトで,海外の掲示板をあちこち眺めてみた成果みたいなもの。

Ballet Alert! さんの掲示板のキーロフお家騒動スレッド
ものすごく興味本位に要約すれば,ゲルギエフは,バレエ部門の責任者のワジーエフをやめさせて,後任は有能な振付家にしたいと公言しているらしい。でも,ラトマンスキーはボリショイが先約だし,ほかに適任者がいない。というわけで,ロシアのマスコミでは後任としてアスィルムラトワやらヴィハレフやら,はてはゼレンスキーやロパートキナの名前まで上がっている,と。(いや,ほんとは,もっとマジメな話なんですけどー)

それから,ザハロワのファンの皆さんのために

ええと,今さらですし,皆さんご存知かと思いますが,彼女のボリショイ移籍が明らかになった直後のインタビュー。Ballet Co. さんのこちらこちら。美しい写真がたくさんあるので,それだけでも眺める価値があると思います。
それから,同じサイトにわりあい最近載った記事。こちらには,雑誌のグラビア撮影のために美しく装った写真が。

パリ・オペラ座で公演中のボリショイのキャストのページ。おお,『白鳥の湖』も『ファラオの娘』も彼女が初日だったのね〜。あ,最後の演目は『明るい小川』です。
ついでに,そのパリ・オペラ座の2月〜3月公演『ジゼル』のキャスト。ザハロワ/イレールだそうです。
あと,正確にはいつの出演かわからないけれど,4月か5月にスカラ座で(たぶん)ボッレとブルメイステル版『白鳥の湖』も踊るみたいです。こちらのページね。ナポリでの『ラ・バヤデール』というのはその合間なのかな? あ,ナポリの話は↓の4日の日記を見てくださいね。
で,6月は新国立の『眠れる森の美女』なわけですね。うーむ,働き者というか売れっ子というか。(というか,17日までパリで踊って,日本で28日に『バヤデルカ』を踊る時点で働き者ですね。もしかして,その間にボリショイでも踊っていたりして)

今後の予定の話でもう一つ。マリインスキー劇場のロシア語サイトに掲載された1月25日の予定。ザハロワ/ゼレンスキーで『バヤデルカ』復元版だそうです。ただ,英語のほうがこういうふうに『ドン・キホーテ』になっていることでもあり(やれやれ・・・),半信半疑なんですけどー。(ゼレンスキーって,復元版も踊ってましたっけ? ん? だいたい日本が28日・・・。あらま,やっぱりマリインスキーの間違いかな)

あとですねー,ヴォロチコワの公式サイトの中に仲間たち(?)の一人としてコルスンツェフのページがあって,この右の写真がザハロワ/コルスンツェフだと書いてあるの。レオタード姿って見たことないから自信はないけれど,やはりそうでしょうか。それにしても妙な衣裳ですが,これっていったいなんという作品? 
ちなみに左の写真はルテスチュ/コルスンツェフだそうです。ええっ,ルテスチュがこんなに小柄に見えるなんてっっ? と思うけれど・・・でも,そうですよね,たぶん。

最後に,ロシア語のページですが・・・。ノーヴィエ・イズベスチヤ(?)という新聞(?)のサイト内,去年8月27日のニュースらしいモノ。こちらね。詳細は不明ですが,「マリインスキーのプリマバレリーナがボリショイに移籍」というような内容でしょう,たぶん。ツィスカリーゼがエスコートしているわけですが・・・うーむ,さすが濃いですねー。

うう,久しぶりに英語を読んで疲れたわ。王子の話の続きは明日以降。あ,今日は首と胃が痛いです。結局肩こり起因だろうか?

☆本日のキーロフ ポノマリョフ版『バヤデルカ』 パヴレンコ,トカチェンコ,ゼレンスキー

 

04年1月17日(土) 日本共産党,43年ぶりに綱領改定。現実・柔軟路線の追認

1 更新記録というか
仙台バレエ公演情報のページを終了しました。いや,しばらく前からリンクを外していたから,ご存知ない方もいらっしゃるでしょうけれど,一応そういうページもあったの。
億劫になってきたけどどうしようかなー,せっかく始めたのになー,とこのところ悩んでいたのですが,自分がつまらないコトを続けていてもしかたないので,やっぱりやめることにしました。

ご利用いただいた皆さま,ありがとうございました。

2 体調の記録というか
今度は頭と腰が痛いです。いったいなんなのだろう? (職場では,当然の冗談というべきか,「鳥インフルエンザでは?」と言われております)

3 12日の小嶋@王子についてのメモ(感想を書いても話は終わらないのであった)

今回の登場シーンは,けっこうオーラが出ていたみたい。まあ,「ほんとに踊ってくれるんだわ〜」というこっちの気分もあるかもしれないし,いつもより拍手が盛大だったからそんな気がしただけかもしれないけれど。
で,跳躍しながら前に出て,戻るときも跳躍して階段の中ごろに降りて,というのを見ただけで幸せになってしまって,我ながら呆れたことです。いや,しかし,床でなく階段に着地していたとは今まで気付きませんでしたよ。あそこは広めになっているとは思うけれど,1メートルくらいしかないんじゃないのかなー。うーむ,難しそうですよねー。それとももっと広いのかなー。
そして,再度前に出てきて今度は回転系の技。うん,きれい。

で,友人たちや宮廷の人々が踊り初めて,それを眺めて,道化にも踊るように勧めて・・・というのを見て,あら,今日はあまりにこにこしていないのねー,いつものエラソーパターンなのねー,と思いました。踊りが終わってシンデレラの登場の辺りまでもその感じで,そうですねー,悠揚迫らざる雰囲気だったと言っておきましょうか。

シンデレラ登場。
この日は,「わぁ,高橋さんの雰囲気がいいわぁ」というほうに気を取られたので(というか,そっちを見ているのが正しい観客のあり方ですね),はっきり覚えていないところはあるのですが,この日は「恋に落ちる」が足りなかったような。「心より歓迎申し上げる」程度と言っては悪く言いすぎかしらん。

で,踊りが始まって,あれ? と思いました。シンデレラの後ろで跳躍したり,友人たちの間で跳んだりするときに抑え目に見えたの。リフトも短めにしている感じがしたし。だから,ちょっと心配モードになって・・・シンデレラのソロのあと王子のソロになって,振付を変えて両足で着地するのを見て「そうか,やっぱり本調子じゃないんだな」と。

話がどんどんマニアックになっていって恐縮ですが,このソロには,後ろに下がりながら,回転しながらの跳躍をして,アラベスク(?)に下りるのを何回か続ける振付があって,私,彼のその動きが好きなの。どれくらい好きかというと,映像のダウエルを見ても「・・・・・・違う」と思ってしまうくらい好き。だから,2日前に逸見さんで見たときは,お,きれいだなー,とは思ったけれど同時に「ココは小嶋さんでなくちゃ満足できないわ〜」とも思ったわけ。それを見られなかったから,少し悲しかったです。
とはいえ,これで悲しまれても困るでしょうなー,というくらい美しくはあったし,だいたい大事にしてもらわなくちゃ困りますもんね。

あ,マニアックのついでにもう一つ。このコール・ドつきの長いパ・ド・ドゥの最後のポーズについて。
シンデレラは右手を王子の首に回して,ウエストを王子の左腕に支えられて,両足をそろえてポーズをとります。・・・ええと,すみません,この説明じゃさっぱりわかりませんよね。ということで,新国立劇場このページの左の写真のポーズです。
で,この写真を見るとガリムーリンの右腕は斜め下を向いているでしょう? 普通,キメのポーズというのは腕を上に上げるじゃないですか。だから,これを初めて見たときは非常に違和感がありました。で,初演のときは小嶋さんの日しか見なかったから「彼の意図は奈辺に?」とちょっと悩んでしまった。でも,ガリムーリンもそうだし,映像のダウエルもそうだから,要は振付だったのね。というか,「アシュトンの意図は奈辺に?」と悩むべきだったのね。
最近は見慣れたせいか,このほうが王子らしく落ち着いて見えるかな,などと思いますが,どうかしらん?

話がそれてしまったところで,中途半端だけれど,今日はここまで〜。

☆本日のキーロフ 『バフチサライの泉』 スタシューナス(←ギレイ汗だけサイトに載せるというのもスゴイ)

 

04年1月16日(金) 陸上自衛隊先遣隊30人がイラクに出発

今朝起きたら体調はかなり戻っていて,やっぱり風邪ではなくて食あたりだったのかも。それにしても,一日絶食したからといって,やせられるものではないのね。

さて,12日の高橋/小嶋の『シンデレラ』の感想を書きました。こちらです。

◇読み終えた本(昨日は仕事を休んで寝ていたから多い)

長城のかげ 宮城谷昌光 文春文庫
漢楚の戦いの時代を取り扱った短編集。知識は多少増えたが小説としては特に面白いものでもなかったです。

復活の朝(グイン・サーガ92) 栗本薫 ハヤカワ文庫
ふむふむ,グインの力でパロには復活の朝が訪れた,と。なるほど。いや,しかし,イシュトヴァーンはかわいそうな人だよね。ほんとにかわいそう。

シェエラザード 朝田次郎 講談社文庫
「阿波丸」事件を下敷きにした・・・ええと・・・歴史ミステリーなのかしらん? それとも感動大作? 話の展開は面白いしテーマも感動的ではあるが,現代の場面が今ひとつ。ヒロインの心情が私には不可解だし,中華民国要人の人物像が破綻しておりませんか? あと,最後の数ページが好きじゃない。

関連して思ったこと。シェヘラザードとシェエラザード,どちらが正しい読み方に近いのだろうか?それとも単に,英語読みとフランス語読みなのか?

☆本日のキーロフ 『バフチサライの泉』 ニオラーゼ,ジェロンキナ,ポポフ

 

04年1月15日(木) 19歳と20歳の作家が最年少で芥川賞受賞

昨日の夜中から体調が悪くなってしまって,ううむ・・・胃が痛いわ吐き気がするわで一晩苦しんでしまいましたよ。なんか悪いものでも食べたのかなー,と思ったけれど,結局熱も出て風邪みたい。
医者が言うには,「今年はお腹にくる風邪がはやっているんですよ。先週の風邪でうちの医院にいらしたときに待合室で伝染ったんでしょう」だそうです。やれやれ,医者に行くのも考えものですなー。

でもまあ,『シンデレラ』に間に合うように治してくれたんだから,有効ではあったのよね。ファルフさんの『バヤデルカ』&『ジゼル』までは10日以上あるから大丈夫だろうし,ま,いいか。

というわけで(?),松の内もすぎたし,表紙は『ジゼル』ヴァージョンです。壁紙は,去年の『バレエの美神』と同じ「Polypterus 宵の闇」さんから。

☆本日のキーロフ ヴィハレフ復元版『眠れる森の美女』 ヴィシニョーワ/ファジェーエフ

 

04年1月14日(水) 最高裁,01年参院選の「1票の格差5.06倍」を多数決で合憲と判断

今日はお休み〜。

 

04年1月13日(火) 民主党定期大会で菅代表が「民主主導の改憲」を表明

小嶋さんはねー,カーテンコールもすてきなのよん。

クラシックはロシア風にお姫様より3歩下がるし,プティのときはたいていパートナーがいない役だからそのまま前にいる。バランシンやアシュトンのときはパートナーから1歩だけ下がります。学校公演みたいなときは,生徒さんを立てて10歩近く下がったりもする。TPOを心得ておりますでしょ。

あと,後ろの列に並んでいるダンサーにも前に出るよう声をかける。まあ,これは主役どちらかのお仕事なんでしょうけれど,彼がパートナーのときは,バレリーナはそういうことには気を遣わないでいいの。もちろん主役でないときは普通はしませんが,たまに主役が二人ともおっとりしていることがあるのね。(最近の例:オスタとマトヴィエンコ) そうすると「これではマズイ」と思うのか,脇から仕切ってしまうのでした。

昨日はですね,手をつないでいる周りを引っ張って勢いよく前に出てきました。(ほら,ベジャール・バレエのカーテン・コールでジル・ロマンがよくやるでしょ。で,ベジャールが登場してからはご本人がやる。ああいう感じ)
その時は,おお,今日は珍しいパターンだなー,と眺めていたんだけど・・・もしかすると,1月間2演目10公演という新国立初の長丁場を(自分も含めて)休演続出ながらとにかく無事終えた最後の日だったから特別なのかしら〜,なんて後から思って,ちょっと感動してしまいましたよ。

 

04年1月12日(祝) 山口県内の養鶏場で鳥インフルエンザ発生。国内では79年ぶり。

というわけで,新国立劇場バレエ団『シンデレラ』を見てきました。主演:高橋有里/小嶋直也

本日一番のヒットはイリインのお義姉さんでありました。(いつもはアクリが踊っているキョーレツなほう)
なにしろアクリがあまりにスゴイし(←名演とも言う),イリインは地味な感じのダンサーだから,実はそれほど期待していなかったのよ。将来に向けて内部の人材育成は大切ですもんね,くらいの気持ち。
ところがまあ,見事なもので感心しました。
アクリと同じコトをしているところは迫力やタイミングが及ばないものの,違った趣も見せてくれて,新鮮で楽しかったです。

どう「違った趣」かと言うとですね・・・イリインのお義姉さんは「女を捨てていない」のですわ。
アクリは性別なんか超越してしまっておじさんなんだかおばさんなんだかわからない「アクリさん演じるお義姉さん」なの。でも,イリインは,「粗暴で自己中心的な性格のため貰い手がいないオールド・ミスのおばさん」という感じ。だから,男好きだし,二人の妹にヤキモチを焼いて意地悪をする。
メイクも普通の(?)厚化粧のおばさんで,なんか美川憲一か美輪明宏みたいでした。

カーテンコールも大サービス。
堀@内気なほうのお義姉さんがレベランスしている前にいって邪魔をする。しかたなく別のほうでお辞儀をするとすかさずそっちに行ってまた立ちふさがる。
主役以下全員が手をつないで並んでいるのを尻目に,一人でいつまでも前でレベランスして陶酔の境地。しかたなく石井@お父さんが迎えにいっていましたよ。わはは。

客席にも大受けでした。
なんか今日は団体さんが入っていたみたいで,この方々がすごくノリがいいの。カーテンコールで高橋さんに声がかかっていたから,彼女の関係のお客様なのかもしれませんが,彼女にだけ拍手をするわけでは全然なくて,お義姉さんたちに大笑い,小嶋@王子の登場に大きな拍手,バリノフ@道化が回転を終えてポーズをするとまた拍手。2幕が開いたときなんて,装置にため息がわいて,「ベルサイユ・・・」という呟きまで聞こえました。
すごく楽しそうな雰囲気で,「アクリ・イリイン比較論」なんか考察しながら見ている自分がアホに思えてきたりして。

さて,高橋さんはとてもよかったです。
2回目ということで余裕が出たのでしょうか,踊りも表情もいっそう柔らかくなっていて,可憐な恋するシンデレラ。

小嶋さんは,ええと・・・やっぱり本調子じゃないみたいでした。全体に抑え目でしたし,ソロは,膝に負担がかかりそうなところは振付を変えて踊っていましたし。
頭から爪先まできれいに伸びた動きやポーズの美しさはいつもどおりだから,「うっとり〜」の必要条件は満たしているのですが,「ここからもうひと伸びするのが彼のすばらしさなのよん。平凡な一流ダンサーとの違いはそこ」という十分条件は見せてくれなかったので,少しだけ悲しかったし,少しだけ心配もしています。(え? 必要条件と十分条件の使い方が間違っている?)

表現面では,なぜか「万民向けにっこり〜」はやめたみたいで,最近得意の(?)エラソーな王子でしたわ。シンデレラに対しても,12月は,よく言えば「蕩けそう」,悪く言えば「デレデレ」だったのが,今日は,うん,「頼もしい王子さま」かな。
パートナーシップもなかなかで,うーむ,なぜなのかわからないが,高橋さんは小嶋さんにとってよいパートナーなのではないだろうか?

 

04年1月11日(日) 山城養鶏生産組合(京都府)は半年前の卵5万個を出荷。27人が食中毒症状。

明日の『シンデレラ』は再び小嶋王子のご登場ですわ〜♪

ということで,昨日の記憶がふっとぶと困るので(いや,『シンデレラ』程度なら普通は大丈夫だと思うんだけど,年末の『こうもり』でお預け食ってるから,自分の理性に今ひとつ自信が持てないのよ),昨日のさいとう/逸見の感想を書いておきました。こちらね。一覧にも追加。
あ,真忠さんと厚木さんのファンの方はご注意ください。(って,既に昨日の日記で厚木さんに文句を言ってますね)

◇読み終えた本 日の名残り カズオ・イシグロ 土屋政雄・訳 ハヤカワepi文庫
とてもよかったです。もの哀しくてちょっとユーモラスで・・・うーん,現代にも文学はある,なんて素人が言ったら僭越ですけどー。

☆本日のキーロフ 
マチネ 『くるみ割り人形』 ワガノワバレエ学校
ソワレ 『ドン・キホーテ』 ノヴィコワ,コルサコフ

 

04年1月10日(土) 民間最大NTT労組,春闘でのベア要求を4年連続で断念

新国立劇場『シンデレラ』を見てきました。主演:さいとう美帆/逸見智彦

まず,会場で聞いたニュースというか・・・
山本隆之さんは昨日の舞台で負傷したそうです。たいした怪我ではない,という話ではありますが,明日(酒井/山本主演予定)の舞台は休演の可能性もあるとのことでした。

うーむ,今度は山本さんですか・・・。というような言い方が適切かどうかわかりませんが,でも故障の話題がむやみに多いよねえ。(あさっての小嶋さんは,ほんとのほんとに大丈夫なのだろうか?)
あ,山本さん,無理しないで大事にしてくださいね〜。

さて,舞台について。

さいとうさんがきれいで上手で堂々としていてびっくりしました。
表現面などは「これからの人」的なところもありましたが,踊りに関しては,あれだけていねいで軽やかで安定しているなら,私は文句なしです。可憐な感じもありましたし。
「なぜいきなりソリストにする?」とか「いくらなんでも主役は早くないか?」などと思っていましたが,たいへん失礼をいたしました。上手に踊れるからソリストになって,これだけ踊れるから主役を任されたのね。
ファンサイトさんが紹介している産経新聞の記事によると,6月の『眠り』ではオーロラを踊るそうですが,なるほど,これなら期待できそう。楽しみです〜♪

逸見さんもすてきでした。
この方,どうも調子の波が大きいようで,「うっとり〜」のときと「・・・?」のときとあるのですが,今回は前者のほう。登場の瞬間の ☆きらきら☆ がさすがでしたし,踊りも彼にしてはたいへんよかったです。西島千博さんの王子役を見たことがないので断言はしかねますが,やはり彼が目下の「日本一王子が似合うダンサー」なのではないか,と。

仙女や道化は12月と共通するキャストが多かったのですが,やはりバリノフ@道化はよいですわ。軽くてうまくてチャーミング。さらに,おエライさんを揶揄する感じもちょっと出てきていたような。
それから,寺島ひろみ@夏の精も,やはりきれいでした。

文句を言いたい方が2名
1 厚木三杏@冬の精
プロポーションがいいのも見せ方が上手なのもわかりましたから,足音をなんとかしてください。
2 トレウバエフ@王子の友人
4人の中で一番上手できれいなんですから,少しは「にこやか」にも意を用いてください。

最後に,奥田慎也@義理の姉(内気なほう)について
いやん,かわいい♪

☆本日のキーロフ マチネ『海賊』 アモソワ,コルプ,シショフ

 

04年1月9日(金) 陸自にイラク派遣命令。先遣隊30人。

東京バレエ団の2月公演『今日の枕草子』はベジャールの体調による来日中止により,『中国の不思議な役人』/『春の祭典』/『ドン/ジョバンニ』に変更だそうです。詳しくは,NBSこちらのページ。払い戻しが可能のようですね。

うーむ,ベジャールも,プティよりは少し若いとはいえ高齢ですもんね。頭や気持ちは丈夫でも身体は多少なにか出てくるのでしょうか。

さて,風邪のほうは「やや改善の兆し」という感じ。この分なら周りに迷惑をかけることもないようなので,明日の『シンデレラ』は見にいけそうです。
明日は,新人のさいとうさんの全幕デビュー。おまけに奥田さんのお義姉さんも見られるし,バレエ団のファンとしては見逃せないのですわ。

更新記録: レニングラード国立バレエ『眠りの森の美女』の感想を書きました。一覧表も作成。

◇読み終えた本 銀河おさわがせ中隊 ロバート・アスプリン 斎藤伯好・訳 ハヤカワ文庫
体調が悪いときに寝転んで読むのにいいかと思ったんだけど・・・期待ほど面白くもないし,たいして笑えなかった。修身の副読本くさいというか。中学生向き?

ところで,関連して思ったこと。(どう関連するかは省略)
fool と jester と clown はどう違うのだろうか? 『白鳥』や『シンデレラ』の道化は jester ですよね。でも,シェイクスピアに出てくるのは fool でしたよね,たしか。どっちも宮廷での仕事(官職名?)としての道化だと思うんだけど・・・はてな?

☆本日のキーロフ マチネ 『くるみ割り人形』 ワガノワバレエ学校

 

04年1月8日(木) 北朝鮮当局から政府に,拉致被害者の平壌出迎えを条件に家族帰国の打診。

体調は横ばい若しくは少々悪化。
週末に備えて仕事を休んで静養したいところですが,そういうわけにもいかないしねえ。

☆本日のキーロフ 「フォーキン・プログラム」
アユポワ,ロパートキナ,パヴレンコ,コルプ,ルジマトフ♪

 

04年1月7日(水) イラン・エジプトが国交を全面回復

なんか風邪をひいてしまった気配。
『シンデレラ』までに治さなくては,ということで,今日は定時に職場を出て医者へ。熱がたいしたことがないのでインフルエンザではなくただの風邪でしょうから大丈夫ですって言われても・・・私はその風邪を治してほしいんですけれどねえ。

というわけで,今日は早く寝よう。

☆本日のキーロフ
マチネ 『くるみ割り人形』 ワガノワバレエ学校
ソワレ 『ラ・シルフィード』 オブラスツォーワ/バタロフ

 

04年1月6日(火) ベガルタ仙台,来季のメインスポンサーはアイリスオーヤマ

新聞広告で発見したのですが,「潮」という雑誌の2月号に《今月のヒューマンストーリー  「小さんの孫」ふたりを一流に育てた母の奮闘記》という記事が載っています。
今日バスの待ち時間にちょっと眺めたのですが,もちろん,小林十市さん(と柳家花緑師匠)のお母さんのお話。紙質は悪いですが,小林さんの写真もあったような。

ええと,「潮」は分類としては総合雑誌になるのかな,中央公論とか文芸春秋などのあるコーナーにあるんじゃないかしら。池田大作さんの関連企業の出版物ではないかと推測されますが・・・民音が招聘元の公演を見にいくのと同じですもんね。
ファンの方にとって目新しい話題があるかどうかはわかりませんが,一応チェックなさってはいかがでしょう。

話は全然変わりますが,おととい,ピコーネは今はどこの所属か? と書いたところ,ウイーン国立歌劇場バレエではないか,というメールを頂きました。
なので,歌劇場のサイトを確認したところ,ゲスト・ソリストらしいです。(こちらのページね。ちなみに,他のゲスト・ソリストとしては,コジョカル,コボー,ルグリ,マラーホフが並んでおりました)
ところで,このサイト,フランス語版はなくても日本語版はあるのか! と感心したら,まだ制作中なのでありました。それならトップページに載せるなよぉ,という気もしますが・・・日本からのお客様を歓迎する気持ちだけでも表しているのでしょうかね?

で,ピコーネの話に戻って,本籍はどこか? なのですが,結局ご本人の公式サイトがありました。こちらですが,ウチのパソコンでは操作性に難があるみたい。同じようにお困りの方はこちらがいいかも。お写真もあります〜。
結論としては,どうやら,ウイーンと話の発端のナポリのサン・カルロ劇場のゲストとして活動しているみたいですねー。

うーむ,なぜそこまでして調べてしまったのか我ながら不審ですが・・・それにしても,公式サイトのあるダンサーって便利でいいよねえ。ファルフさんのもあるといいのになー。

☆本日のキーロフ 『ジゼル』 ヴィシニョーワ/イワンチェンコ

 

04年1月5日(月) 虐待児童対応のため施設職員1600人増員(厚労省予算)

今日から仕事。
さあっ,今年も目標達成に向けて邁進しましょぉぉぉっっ,というコトでのっけから残業になってしまいましたよ。まいったね。

なので,特にバレエの話題はないのですわ。
あ,そうだ。王子主演の『シンデレラ』まであと1週間です。そもそも出演するのか自体に一抹の不安があるので控え目にではありますが,一応盛り上がってまいりますー。

 

04年1月4日(日) アフガニスタンのロヤ・ジルガ,新憲法を採択。(大統領権力集中,イスラム法尊重,男女平等,等)

◇雑談
小学三年生の甥の新年のあいさつは「あけおめ」。「???」の父に通訳したあと,本人に「ことよろ」は言わなくてよいのか? と指摘したところ,「・・・・・・それってなに?」だそうです。
そういうものなんでしょうか。

◇バレエの話題
昨日帰ってきたら,NBSから新年仕様のDMが届いていました。

封筒のコピーが意味不明で途方に暮れましたが,まあ,それはおいといて,「マラーホフの贈り物」について「AプロとBプロとどっちにしよーかなー」と比較検討。あ,スケジュールや演目はこちらのページに載っていますね。私の好みからいくと,マラーホフに関しては『アポロ』>『バレエ・インペリアル』でヴィシニョーワに関しては『バレエ・インペリアル』>『アポロ』だから悩ましい。

それから,『白鳥の湖』の宣伝にボッレは今年ザハロワと『ラ・バヤデール』を踊ると書いてあって,はて,それはどういう公演なのでしょうか。
ということで,ボッレの公式サイトまで研究しにいってしまいましたよ。(ところで,このサイトの写真ページはよいですね〜。ボッレのファンの方はもちろんご存知でしょうが,バッセルやローホやフェリのファンの方もご覧になる価値があるのでは?)

で,『ラ・バヤデール』ですが,このページによると,5月の初め,ナポリの劇場なんですね。デレク・ディーン版みたいですが,どんなものなんでしょう? 
ということで,今度はナポリのサン・カルロ劇場のサイトまで行ってしまいましたよ。結局よくわからないのですが,こちらによるとバヤデールのほかニキータ・ドミトリエフスキーという方の『Dead Line』という作品とプティの『アルルの女』との3本立てなので,影の王国だけの上演かもしれませんねー。

そして,ゲストとして,ほかに,ピコーネ(元ABT。今はどこの所属でしたっけ?)とルグリ,ベランガール,アバニャートの名前があります。出演日は不明ですが,もしかすると,ルグリのファンの方は,ゴールデンウィークにはパリに行くよりナポリに行くほうが賢明なのかも。

ついでに上野水香さんのファンの方のために。このサイトのこちらのページには『デューク・エリントン・バレエ』でゲスト出演したときの彼女の写真がありました。どうやら草刈さんのパートはデュランテが踊ったらしくてその写真もあります。(コール・ドは牧阿佐美バレエ団のほうが上手そうに見える)

さて,もう一度ボッレのスケジュールに話を戻しますが,フェリとの『ロミジュリ』というのは,マクミラン版ではなくて,アモディオという方の振付で音楽もベルリオーズなのですねえ。ほほー,どんな感じなのか見てみたいものです。

とかなんとか芋づる式にあちこち眺めたわけですが・・・ふと気付くと,このスケジュールのページには,そもそもの発端の東京バレエ団への客演のコトは書かれていないのですねえ。
まあ,イタリアや英国の彼のファンが日本まで遠征することもないから載せないのかもしれませんが・・・東京バレエ団は海外公演も多くそれなりの知名度もあるように(NBSニュースなどを読むと)思われるわけですが,ううむ・・・結局ボッレ(あるいはサイトを管理している方)から見れば,その程度の認識なのでしょうか。

◇読み終えた本
輝く日の宮 丸谷才一 講談社
それはもう面白かった。堪能しました。古典文学論(源氏物語とか奥の細道とか)を取り混ぜながら大人の恋を描く。それとも,大人の恋をアクセントに古典文学を論ずる,と言うべきか。(今度は,中年婦人のお正月の読書にふさわしいでしょ?)

☆本日のキーロフ ワシントン公演 『白鳥の湖』 パヴレンコ/ゼレンスキー(←あくまでも予定)

 

04年1月3日(土) イラン大地震でがれきの下から8日ぶりに97歳の女性が救出される。

というわけで,レニングラード国立バレエ『眠りの森の美女』を見てきました。コール・ドがきれいでしたし,このバレエ団としては最高じゃないかという豪華キャスト。

主演は予定どおりシェスタコワ/シャドルーヒンで,リラの精はペレン,青い鳥のパ・ド・ドゥはクチュルク/ミハリョフ。プロローグの妖精には,ハビブリナ,ステパノワ,ロマチェンコワ,ミリツェワなどが並びますし,ダイヤモンドの精はエフセーエワ。ギリョワは1幕でのオーロラの友人(?)の中にいましたし,シヴァコフやイリインも4人の王子に名前がありました。(シヴァコフは狩の場面の貴族でも出ていたような) さらに,私は気付かなかったのですが,プハチョフとルダチェンコが編物をする女たちを捕らえる兵卒(?)で出ていたという話もありました。まあ,この辺になると,豪華キャストというよりは「猫の手も借りたい」状態なのかもしれませんけどー。

シェスタコワは,「各幕の違いはもちろん細かいところまできちんと考えてある」という感じのていねいな踊りで,雰囲気的にはとても女らしいオーロラでした。
ペレンはとてもよかったです。華があるというのか存在感があるというのか・・・あたりを払う貫禄と言えばいいのかな。(問題はメイクだけだわ。頬紅というのは,目の下あたりにつけるものではなく頬骨のあたりに刷くべきものではないだろうか?)
青い鳥の二人は「もちろん上手です」という感じ。特にミハリョフは跳躍は高く着地も柔らかでよかったと思います。

国際フォーラムはバレエ向きではないと思いますが,あの広い会場いっぱいに人が入っているのは壮観ですねー。どういう営業手法を使っているのかわかりませんが,光藍社さんって商売上手だわ。

☆本日のキーロフ 
『ドン・キホーテ』 タラソワ/ファジェーエフ
ワシントン公演 『白鳥の湖』 マチネ:グーメロワ/コルスンツェフ ソワレ: ソログープ/サラファーノフ

 

04年1月2日(金) 皇居一般参賀。帯状疱疹で休養中の皇太子妃殿下は欠席。

「2003年の印象的な舞台」について書きました。

そして明日は2004年の初バレエ♪ レニングラード国立の『眠りの森の美女』を見にいく予定です。
このバレエ団の古典は,それなりに高いレベルが期待できるし,かといって(ゲストなしの場合は)「ものすごい感動」という事態も考えられないので,お正月気分で見るには実にふさわしいのですわ。だから,私はここ数年の初バレエはいつもこのバレエ団です。(正月3が日に公演してるのはここくらいしかないということもあるが)

シェスタコワのオーロラも楽しみですが,リラの精や青い鳥のパ・ド・ドゥはどなたかしら〜とか,シェミウノフはやはり王様なのだろーか,というあたりも気になります。うふふ,どんなかなー。

あ,それから表紙のカウンターが16万を超えました。皆さま,いつもどうも〜。

◇読み終えた本 項羽と劉邦 司馬遼太郎 新潮文庫
面白いし教養が増えて有益でもある。そして,人間の出処進退とかリーダーの役割とかに思いを致したりもする。(えへへ,中年サラリーマンのお正月の読書にふさわしいでしょ?)

☆本日のキーロフ 
ワイノーネン版『くるみ割り人形』 ワガノワバレエ学校
ワシントン公演 『白鳥の湖』 パヴレンコ/ゼレンスキー(←あくまでも予定)

 

04年1月1日(木・祝) 小泉首相,羽織袴姿で靖国神社参拝

あけましておめでとうございます。

今日はプチ帰省とでも申しましょうか,実家でおせち料理をごちそうになって,9時すぎに戻ってきました。そのため,ウィーン・フィルのニューイヤーコンサートはバレエの部分は見逃してしまったのですが・・・今年はカレーニョという話でしたよね。残念。

それで,「突進ポルカ」とかなんとかいう曲があったのですが,これ,『こうもり』の中で使われていたんじゃないかなー? どこのシーンだったかなー? 画面に流れた説明だとオペレッタの『こうもり』の曲ではないみたいだけどー? と思ってプログラムを出してきたのですが,解決せず。どこかで場面ごとの曲目を見たような気がしたので初演のときのを出してきたら載っていました。
はっきりとはわからないのですが,オペレッタ以外の曲をアレンジしたと書いてある箇所から類推して,3人のギャルソンの踊りじゃないかと思うけれど・・・どうかしらん。

それにしても,こういう使い方も考えると,今回のプログラムは『シンデレラ』といっしょになっているせいか内容が薄くて困りますねえ。(新国立にメールで文句をいっておこう)

あ,でも,最初のほうにカラー写真が載っているのは嬉しかったです〜。
私のお気に入りは,高橋さんの紹介のために『くるみ』の写真が載っていて,彼女の後ろにいる小嶋さん。二人で作り出すポーズという意味では「イマイチ合っていないのでは?」という気はするのですが,身体がきれいに伸びてラインが美しいのよん。

・・・という調子で,今年もバレエ団や招聘元に文句を言ったり,小嶋さんの話ばかりしていそうな気がしますが,よかったらおつきあいくださいませ〜。

☆本日のキーロフ ワシントン公演 『白鳥の湖』 ソログープ/サラファーノフ(←あくまでも予定。それにしても,元日からとは大変ですねー)

 

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正月花のイラストは,素材サイト「幻影素材工房」から頂きました。