03年3月31日(月) 大島農相後任人事,農政通が相次ぎ辞任で山崎派亀井氏に。
えーと,毎日仕事の話で恐縮ですが,年度内になんとかしなければならないコトは,今日のうちになんとかなりました。疲れたけれど,ほっとしたわ〜。
ほっとしたところで,改めて『ジゼル』の余韻に浸るので,本日は以上とさせていただきますー。
03年3月30日(日) 大島農相,元秘書金銭授受疑惑で辞任
いやー,往復8時間も新幹線に乗っていると仕事がはかどりますなあ。今朝東京駅で乗り換えるときに,これならパリオペ見にいっても大丈夫かな,と一瞬思いましたが,いやいややはり危ない,油断は禁物ということで,午後から出勤しましたわ。
で,その甲斐あって,夕方にはメドが立ちました。あとは1人ではできないところだから明日のコトにして,さっさと帰宅。やれやれ,よかった,よかった。(うん,まあやっぱり『ラ・バヤデール』は無理だったわね)
それにしても,ワケわかんないコトを指示する上司も困るけれど,指示したコトをできない部下というのも迷惑千万なものです。もっとも,私も,ワケわかんないコトを指示する上司だと思われているのもしれませんわね。ううむ・・・。
さて,昨日ですが
安田美香子バレエ団『ジゼル』 安田美香子/小嶋直也 愛知芸術劇場意外にも,けっこういい公演でした。
たいへん失礼な話ですが・・・発表会を見る覚悟で行ったら,ちゃんとした公演だったのでびっくりして,こりゃ失礼いたしましたー,と心の中でお詫びしたというか・・・。まず,コール・ドが立派でした。一人ひとりの身体の線や動きには問題があるでしょうし,全体としてももちろん新国立のようにはいきませんが,動きのタイミングや身体の向きがきちんとそろっていて,ウイリーたちのアラベスクでの交差なども含めて破綻がなかったので,非常に感心。
貴族の一行などにかなり苦しいところはありましたが,まあ,これはしかたないですよね。ペザントを踊った桜井英理子さんという方がいきいきした感じもあってなかなか上手でしたし(パートナーは新国立の陳秀介さん),ミルタの木田賀子さんという方も上手。特にミルタは,ポーズを決めるところで顎をそびやかす動きや,倒れているアルブレヒトに踊るよう命ずる(魔力を使う?)マイムがとても上手で,怖いミルタに見えました。
演奏はテープでしたが,装置と衣裳も本格的。プログラムの表記から察するに,牧阿佐美バレエ団から借りたのでしょうか。
と書きながら思ったのですが,安田さんってスゴイ方なのかも・・・。彼女のジゼル役に関しては,正直言って,私は全然感心できませんでしたが,たぶん,指導者・バレエ教室経営者(バレエ団主宰者)としては,非常に優れているのではないでしょうか。
それとも,名古屋周辺のバレエ団は,どこもあれくらい上手なのかしらん?演出も安田さんが担当していて,プログラムのご本人の文章によると,「全員が善のかたまりなのに,ちょっとしたボタンのかけ違えで悲劇が起きてしまう事もあるのだという作品にしたかった」ということで,「アルブレヒトも純粋に村娘ジゼルを愛していた」,「ヒラリオンも真実をジゼルに言って救ってあげたかった」という設定だそうです。
アルブレヒトについては,そういえば1幕は「いちゃついている」というよりは「ひしと抱きしめる」系だったかも,とは思いますが,割合普通の演出だったような・・・。
ヒラリオンはですね・・・わはは,踊りまくっておりましたー。
1幕の後半,ぶどう収穫のコール・ドの踊りの中に何回も登場して,その真中で回る,回る,跳ぶ,回る・・・。いや,トレウバエフだからとても上手なのですが,わははは,思い出しても笑ってしまう。
いっそ小嶋さんも出てきて,二人でピルエット競争したらさぞ見応えがあったろう,などと人遣いが荒いことを思ってしまいましたよ。しかも,ジゼルのヴァリアシオンがこの場面の始めのほうで踊られるのですが,そのとき,ヒラリオンは上手手前のベンチでジゼルの会釈を受けて,嬉しそうに彼女の踊りを見ているの。あのー,なんだかこっちがジゼルの恋人みたいなんですけどー?
と茶化してはみましたが,ヒラリオンが村人に人望がある人であったことや,ジゼルから拒絶された腹いせに真実を暴露するのではないことが伝わってきたとも言えましょう。
ただですねー,死ぬときまで派手に踊りまくるのはいかがなものかとは思いましたです。(これは演出というよりトレウバエフの表現の問題なのかも)
ええと,それで,小嶋さんですが・・・
期待どおりの美しさでしたわ。
なんだか最近,ポーズとか立ち居振舞いに少しナルシスティックなところが出てきたような感じで,我が目を疑ってしまうわよ。うふふ。
2幕で長いマントに身を包んで舞台に歩み入ってくるところなんか,5年前に新国立で見たときと雰囲気(オーラ?)が全然違っていて,それだけで感動してしまったわ。ただ,誠実な恋人だとは思うけれど,愛は薄かったような気がします。5年前より表現は上手になっていたけれど,やっぱり愛は足りないのよねえ。
安田さんが雰囲気を出せていなかったせいもあるとは思うのですが,彼は,王子も悪役も道化役も全部上手だけれど,情熱的な恋人役だけは(今までのところ)向いていないみたい。まあ,でも,アルブレヒトに情熱的な恋人を求めるのは単に私の好みであって,そうでなければならないという理由はないですもんね。
というコトで,どういうアルブレヒトだったかというと・・・えー,自分が忘れないためのメモとして,詳しく書いておきます。
1幕は,身分を偽っていることに後ろめたさを感じている貴公子,かな。
ヒラリオンが最初に二人の間を邪魔したとき,反射的に顔を隠すの。そして,彼を追い払う様子が「他人に命令することに慣れている」人のそれ。これじゃ身分がバレバレだわよぉ,「腰に剣がないっ」マイムなんかしなくてもいいんじゃないのぉ? とか言いたくなるくらい。うふふ。
ジゼルに対してはもちろん優しいですが,「好きで好きでたまらない」とか「離れていたくない」という風ではなく,節度があるのがやっぱり貴公子。で,ヒラリオンが剣を持ち出してくると,そこで既にして「万事休した」感じで俯いてしまう。ジゼルは「あら,そんなばかばかしい」と取り合わないで,彼に「嘘でしょ?」と言うのに,彼女を安心させるどころか顔を見ることさえできない。これは5年前も同じだったの。印象的だったから今でも覚えています。う〜む,正直というのかなんというのか・・・。「それなら最初から村娘に手を出したりするなよ」と言いたくもなるわけですが,でも誠実だから私は好き♪
と思って見ていたら,急に思いつめた顔で彼女の顔を見たので,告白しようとしたのかもしれません。でも,そのときまさに角笛が鳴り渡った・・・と。(←ちょっと妄想入っているかも)その後はひたすら「俯く」系でしたねー。角笛で俯き,貴族たちが出てきて俯き,バチルダが寄ってきて俯く。ついに顔を上げて「ほんの冗談ですよ」と言って彼女の手をとって(すっごいステキ♪)ジゼルが割って入るとまた俯く。
ジゼルの気がふれた後は,まあ普通でした。俯くとかウィルフリードにすがるとか。ジゼルに触れはしませんでした。そういう演出なのでしょうが,たぶん,こういうところも愛が薄く見えて,私には物足りないのよね。でも,恋人とはいえ狂人に手を触れたくないのが貴族なのかしらね,と一応考えておこう。ジゼルが死んだ後の芝居はとても上手。緊迫感があってすばらしかったです〜♪
周りに訴えかけるのに顔をそむけられるシーンの行き場のない感じとか,ヒラリオンが胸をさらしているのを見て激しい勢いで剣を投げ捨てるところとか,ジゼルの足元のほうにすわりこんでいてマントを着せかけるウィルフリードを振り払うところとか・・・。最後はマントをなびかせて走り去っていきました〜。
私はこのタイプの幕切れが好きではなくて,マラーホフ以外の誰がやっても怒りたくなるのですが(新国立もそうだから,5年前も怒ったような気がします。もっともあの時は,なぜかマントがなびくほど長くはなかったが・・・。あ,ちなみにルジマトフのときも,毎回怒っておりますです),今回は許容範囲内でした。たぶん,引っ込むまでの距離が短かったのとそこまでの芝居に説得力があったからだと思います。2幕は美しかったですー。
もちろん後悔しているアルブレヒトでしたし,消耗していく様子を上手に踊りで表現していました。跳ぶ形は作って,でももう跳べないで,しかも,それでもきれいなのよ。倒れこみ方もなかなか上手ですし。
一番最後は,180度のグラン・ジュテで前に進んできて倒れました(これって珍しいような気が・・・)。最後の力を振り絞っている感じがしてよかったですー。ジゼルが消えた後,音楽は明るい感じで盛り上がる編曲でした。(新国立と似た感じかな)
小嶋さんは,これを朝の訪れと解釈していたんじゃないかしら。アルブレヒトが自分を取り戻し,現実を把握して,呆然とジゼルの墓の前に座り込んで幕になりました。以上
おつきあいいただいた方には,メモを長々とお読みいただいて恐縮でございますです。あ,そうそう,名古屋は桜が既に三分咲きか五分咲きくらいかな。暖かかったです。
☆本日のキーロフ 『ジゼル』 マハリナ/メルクリエフ
カリオリ(イタリア)公演 『眠りの森の美女』 ドゥムチェンコ/コルプ(←予定では)
03年3月29日(土) イラクが米軍検問所で自爆攻撃
《お休み・留守中にカウンター70000超え》
☆本日のキーロフ 『ラ・シルフィード』 ゴンチャー/プハチョフ(←マールイのプハチョフとは別人のもよう)
カリオリ(イタリア)公演 『眠りの森の美女』 ゴルプ/コルサコフ(←予定では)
03年3月28日(金) 東北旧石器文化研究所石器捏造事件,宮城県内28遺跡登録抹消,101遺跡登録内容変更(宮城県教委)
仕事が忙しいですー。なのに,夜は飲みにいかねばならんので,より忙しくなる・・・。
そういうわけで,パリオペの『ラ・バヤデール』を断念しました。
まったくなんだって年度末に来日するのだ。ぷんぷん。あ,明日は小嶋さんの『ジゼル』を見にいくので(←こっちは断念しないのであった),ココはお休みいたします。
☆本日のキーロフ
カリオリ(イタリア)公演 『眠りの森の美女』 ソログプ/ファジェーエフ(←予定では)
03年3月27日(木) 対イラク戦長期化の模様
今週は1日おきに残業と送別会の連続。
なので,今日もバレエの話題はありませんです。☆本日のキーロフ 『バフチサライの泉』 イオシフィディ,ノヴィコワ(←どなたでしょ?),ポポフ
カリオリ(イタリア)公演 『眠りの森の美女』 アユポワ/コルプ(←予定では)
03年3月26日(水) 米英軍バグダッド空爆で市民十数人死亡
《送別会のためお休み》
☆本日のキーロフ 『ドン・キホーテ』 シェシナ/メルクリエフ
カリオリ(イタリア)公演 『眠りの森の美女』 ゴルプ/コルサコフ(←予定では)
03年3月25日(火) 日銀の銀行保有株式購入上限2兆円→3兆円。戦争による株安防止。
お休みしますねー。
☆本日のキーロフ アポロ/放蕩息子/若者と死
マハリナ,ゴンチャー,イワノフ,メルクリエフ,テリオシキナ,ロブヒンカリオリ(イタリア)公演 眠りの森の美女 ソログプ/ファジェーエフ(←予定では)
03年3月24日(月) 米英軍バグダッドに向けて進撃。南80キロで激戦。
昨日は大事なことを書き忘れました。
パリオペのバランシンはすばらしいと思います〜。
美しいという意味でNYCBよりずっと上だと思いましたし,コール・ドまで見事な技術できちんと音楽に乗って踊るという意味でキーロフより上だと感じました。あと,『ルビー』のキャスティングが面白かったです。
女性第2ソリスト(ロンベール)が大柄で,それにかしずく4人の男性コール・ドは小柄なダンサーを揃えてある。さらに,第1カップル(アバニャート/ベランガール)も小柄なほうだし,女性コール・ドも,たぶん,背が低いダンサーたちが踊っていました。
他の日のキャストを見ても,この方針(?)は一貫しているみたい。これってパリオペのアイディアなのかしら〜?
(もしかすると,コール・ドに関しては,他の2部に比べて音楽が速いから小柄なダンサーのほうが機敏に動けるという事情があるのかもしれないですが)えーと,それから,皆さん既にご存知かと思いますが,キーロフ横浜公演の『ロミジュリ』のチケットが高額なのは,指揮がゲルギエフだからのようです。
私は音楽はどうでもいい(管楽器が音を外しさえしなければ,演奏のできなどわからない)耳しか持っていないせいか,いつもバレエを担当している指揮者に対してものすごく失礼で不愉快な価格設定だと感じますが,世間の方は納得できるのかしらん???
『ロミジュリ』に関しては,私としてはこの日が一番魅力的なキャストなんだけど・・・。まあ,平日だからそもそも無理か・・・。
03年3月23日(日) チェチェン共和国憲法案(ロシアからの独立否定)の住民投票実施される。
パリ・オペラ座バレエ団『ジュエルズ』を見てきました。(少々悪口もありますので,これからご覧になる方はご注意を)
入口でキーロフのちらしをもらったのですが,ここに載っているキャストがチケット発売開始時点の予定キャストだと思われるので,書いておきますね。
ジャパン・アーツさんのサイトはまだ直っていないようなので,念のため発売前にそちらも確認してくださいね〜。それから,キーロフは,発表したキャストを適宜変更することは当然だと心得ているバレエ団だと思いますので,このキャストが信用ならんことは,パリオペの比ではないと思いますね。
特に,『白鳥』にルジマトフの名前があるのは,非常に疑わしい。
私が知る限りでは,彼はここ数年,マリインスキー劇場ではもちろん海外公演で上演されるときでも,『白鳥』に出演したことがありません。もう踊らないんじゃないかなぁ?と言いつつも,もちろん私はその日のチケットは買いますが・・・
白鳥の湖 11/23(日)14:00 神奈川県民ホール グーメロワ,コルスンツェフ 12/ 8(月)18:30 東京文化会館 ロパートキナ,コルスンツェフ 12/ 9(火)18:30 東京文化会館 ザハーロワ,ルジマートフ シンデレラ 11/24(休)14:00 神奈川県民ホール ソログープ,メルクーリエフ 12/ 3(水)18:30 東京文化会館 ヴィシニョーワ,メルクーリエフ 12/ 4(木)18:30 東京文化会館 ソログープ,ファジェーエフ ロミオと
ジュリエット11/27(木)18:30 神奈川県民ホール ドゥムチェンコ,ファジェーエフ 12/ 6(土)18:30 東京文化会館 ザハーロワ,ゼレーンスキー 12/ 7(日)14:00 東京文化会館 ヴィシニョーワ,ファジェーエフ 東京公演
S¥20,000 A¥17,000 B¥14,000 C¥11,000 D¥8,000 E¥5,000円 学生席¥3,000円横浜公演(白鳥の湖,シンデレラ)
S¥20,000 A¥17,000 B¥14,000 C¥10,000 D¥7,000 E¥4,000円 学生席¥3,000円横浜公演(ロミオとジュリエット)
S¥23,000 A¥19,500 B¥16,000 C¥12,500 D¥9,000 E¥5,500円 学生席¥3,000円セット券発売4/19(土) 一般発売4/26(土)
その他各地の公演
11/28(金) 愛知県芸術劇場大ホール くるみ割り人形 11/29(土) 三重県文化会館 くるみ割り人形 11/30(日) 鹿児島県文化センター 白鳥の湖 12/ 1(月) 大分県立総合文化ホール ロミオとジュリエット 12/11(木) 香川県県民文化ホール 白鳥の湖 12/12(金) 富山オーバードホール シンデレラ 12/13(土) フェスティバルホール 白鳥の湖 12/14(日) フェスティバルホール くるみ割り人形 12/15(月) 岡谷市文化会館 くるみ割り人形 12/17(水) 北海道厚生年金会館 くるみ割り人形 だそうです。(ああ,疲れた)
さて,パリオペの感想・・・
おお,『ジュエルズ』とはこういう作品であったのか。なるほど。『エメラルド』が「19世紀前半にフランスで開花したロマンティック・バレエへのオマージュ(←NBSさんのサイトの解説より)」だというのは,うーむ,そう言われればそうかもしれないが今ひとつ腑に落ちんなー,という感じでしたが,『ルビー』はたしかにアメリカ的だし,『ダイヤモンド』はロシア・クラシック的でした。
この間,海外サイトで予習していたときに,『エメラルド』の第2パ・ド・ドゥが「Walking Pas de Deux」と呼ばれていて,どういう意味かなー? と思っていたら,そのままの意味だったのでびっくり。
よかったもの
『エメラルド』 オスタのソロ(シシリエンヌ)のしっとりした情感。モーラン/ロモリのデュエットの愛のある雰囲気。ミリアム・カミオンカ(パ・ド・トロワの1人)の腕の動きの詩情
『ルビー』 アバニャートの蓮っ葉な雰囲気(←誉めています)。マロリー・ゴディオン(4人の男性コール・ドの1人)のバレエとちょっと違う動きのうまさ(ランニングのときの腕の振りとか)
『ダイヤモンド』 ルテスチュの品格ある美しさ。4人の出番の多い男性コール・ドの1人(たぶんジュリアン・メイザンディ)の動きの大きさとチャーミングな笑顔(←本日のお気に入り♪ おかげで,去年のルグリ公演でのお気に入り,アドリアン・ボデを探し忘れてしまったわよ)
気に入らなかったもの
高額のチケット代金。そもそも高いので,いろいろ考えて席種を選んだわけですが,費用対効果(=感動)の点で,やはり高かったというのが見たあとの実感です。
オスタのヘアスタイル
ベランガールとマルティネスの跳躍の着地音。このバレエ団がそうなのはわかっていたけれど・・・。
大団円の盛り上がり不足。うーむ,原因が振付なのか音楽なのか衣裳なのかダンサーなのか不明。それともこちらが思い入れがないせいなのか・・・?☆本日のキーロフ 『ジゼル』 ケント(ABT)/ファジェーエフ
03年3月22日(土) 米英軍,対イラク大規模空爆
本日もおウチでお仕事。
NBSさんのサイトに,パリオペの当日のキャストが載るようになったみたいです。東バだけじゃなくて,招聘公演でもあるのね。親切〜♪
あと,やっと新国立の会員誌が来ました。真忠さんのインタビューとマトヴィエンコのインタビューが載っていて,マトヴィエンコくんは,前号に引き続き,無精ひげで登場しておりました(1回でインタビューしたのを分割して載せているだろうから,当たり前か)。
それにしても,このインタビュー,「デニス・マトヴィエンコ スペシャル 第2回」だそうですが,いつまで続くのであろうか?えー,マトヴィエンコのファンで新国立の会員でない方のために,ちょっとだけ。(あ,でも,ファンの方は会員になったほうがいいですよ。「シーズンゲストダンサー」になったそうで,これからもたくさん踊るようですから。←新国立宣伝担当より)
今後踊ってみたい作品は,ベジャール,『若者と死』(←なぜキーロフをやめたのだ?),バランシン,エックの『ジゼル』や『眠り』,マシュー・ボーン,「ロシアなら,ポクリタール!」だそうです。
ふーむ・・・ポクリタールという名前は初めて聞いたような・・・。チェックしておこうっと。
しかし,ボーンねえ・・・? 彼みたいな王子を踊るために生まれてきたようなダンサーでもそうなのか・・・。私にはよくわからないなー。ローザンヌコンクールは,TVはつけていたけれど,踊りごとの批評がなくて「なーんだ,つまんないなー」と見る気が失せてしまって・・・他のコトをしながらになってしまいました。でも,終わった後の審査中の時間にルディエールとガロッタがかけあいでやってくれて,これはこれで面白かったです。
ガロッタの「鉄腕アトムの髪型だ!」というのには感心したわ〜。アトムって国際的なのねえ。でも,「鉄腕アトムって知ってる?」と聞いたのに誰も反応しなかったところを見ると,やはりポピュラーではないのであろうなあ。
1位のオーストラリアの男子は,フリーのタップはチャーミングだったけれど,クラシックは・・・ううむ・・・『海賊』だからこっちがバイアスかかっちゃってるせいなのかなぁ? ルディエールがピーター・マーティンスを思わせると言うのだから,いいダンサーなのかなぁ??
☆本日のキーロフ 『ロミオとジュリエット』 アユポワ/ヤコブレフ
03年3月21日(祝) 対イラク,米英軍3方向から侵攻。フセイン大統領死亡説も。
年度末決算期のため仕事を持ち帰っております。毎年のことながら困ったもんだ。
自分でも忘れそうなので,キーロフイタリア公演についてのメモ
25日から30日までサルデーニャ島のカリアリでの『眠り』。劇場のサイトのこちらのページには予定キャストが。☆本日のキーロフ 『バフチサライの泉』 ジェロンキナ,アモソワ,ポポフ
03年3月20日(木) 米英,イラク攻撃開始。2日目で既に地上戦も開始。
おいおい,いくらなんでもテキトーすぎるだろーが(呆)・・・という,キーロフ予定キャスト。ジャパンアーツさんのこちらのページの「詳細」をクリックしてください。
なるほど,ま,こんなもんかな・・・という,世界バレエフェスティバルの予定出演者など。NBSさんのこちらのページ。
あらま,驚いた・・・という,新国立『パキータ』のゲスト。ファンサイトさんへどうぞ〜。
ヴィシニョーワは,今年は4回来日するわけですね。バレエフェスは,マラーホフと踊るのかな♪
新国立出演については,立派なゲストだとは思いますが,私としてはそんなことより,ゲスト以外のキャストを発表してほしいんですけどー。チケット発売日が来てしまうわよ。(困惑)あ,ところで,パリオペの最新キャストのページに,バールについての情報が追加されておりました。うーーむ,NBSさんも大変ですねー。
と,ご苦労はお察ししますが・・・でも,その前にサイトに載せるべきコトがあるのではないかなー,と私は思います。
私自身はこちらのスケジュールの都合で見る日を決めたから,キャストには特にこだわっていませんし,ショックを受けるような変更もなかったですが・・・。
故障中のダンサーが出演できないのはやむを得ないこと。それが影響して,パートナーシップや公演全体のやりくりやパリでの次の作品のリハーサルの関係で,元気なダンサーでもいろいろキャストが動くこともあるでしょう。昇格の関係で新たに登用された方もいるのかもしれない。事前にキャストを発表しないようなやり方よりはずっといいし,変更の一つひとつについて,いちいち理由を説明しろと言うのは過大な注文かもしれません。
ただ,『ラ・バヤデール』のルグリ→バールの変更の理由について,サイトに全く説明がないのはなんとも不親切だと思いますねえ。
「出演者の都合により変更になる場合があります」と書いてあるからいいとか,同じエトワールが出演するからいいとか,バールが優れたダンサーだからいいとかいう問題ではないですよね,今回は。「ルグリだから」,「日本で彼のソロルを見られる最初で最後の機会だから」高額のチケットを買った方はたくさんいらっしゃるでしょうし,NBSニュースにも,そういう気持ちになるような書き方がしてある。
そういう状況で,なんの説明もなしに,出演が2回から1回になったということ(自分の見る日だけルグリは踊らないということ)だけ伝えられて,納得できるわけがないです。言葉は悪いですが,客を騙したと言われてもしかたがないと思います。
ルグリは,年齢的・体力的な問題で,全幕2日連続は難しいのかな,とは推測します。それを承知の上で,日本の観客のために2回踊ろうと思っていたけれど,調整がうまくいかなかったのかもしれません。あるいは,他の事情があるのかもしれない。(例えば,NBSさんが今回書き加えたように,バールは現在「今オペラ座の中でもっとも輝いているといわれる」ほど絶好調だとか・・・)
いずれにせよ,彼とバールで1回ずつ踊ったほうが,全体としては2日ともいい舞台になる可能性は高いというのが,パリオペ当局(?)の判断なのでしょう。でも,それならば余計に,「ルグリだから」29日のマチネのチケットを買った多くの観客が,彼を見られないということを少しでも納得して舞台を楽しめるように,当初のキャスト発表から変更までの経緯と理由について説明するのがバレエ団と招聘元の責務なのではないかなー?
そして,それが,29日に出演できないことを一番残念に思っているだろうルグリと,(失礼ながら,率直に言って)分の悪い立場で舞台に登場するバールに対する礼儀なのではないかなー?
03年3月19日(水) 対イラク猶予期限経過。イラク周辺に米英軍28万人集結。
やっと暖かくなったわ〜,と喜んだら,それはつまり,花粉症の季節の始まりでもあるのでした。とほほ。
03年3月18日(火) 米国,イラクに最後通告。フセイン大統領の48時間以内亡命を要求。
お休みしますー。
03年3月17日(月) 米国,安保理提出対イラク決議案取り下げ,最後通告へ。
あらあらあらあら・・・のパリオペ最新キャスト。招聘元NBSさんのサイトから。
☆本日のキーロフ ボリショイ劇場にて 『マノン』 ヴィシニョーワ/コルプ
03年3月16日(日) 内閣支持率最低の41.3%(共同通信社世論調査)
昨日の晩から,海外サイトをうろうろと・・・。
一応の成果:マリンスキー・フェスティバルの関連記事。英語です。
サンクトペテルブルクタイムズが,開幕直前に芸術監督ワジーエフに取材したもの。(まもなく有料になるみたいなので,読みたい方はお早めに)
新作『ピルリパット姫』(『くるみ』の前日談)について主演者の名前を明かさなかったとか(新人のコンダウローワでした),初日に予定されていて間に合わなかった『オンディーヌ』がいつ上演されるかも語らなかったとか,最終日のガラをヌレエフ追悼にするのは直前に決まったので準備が十分でないとか(さすがキーロフですなー),NDTが装置や衣裳をロシアに持ち込むために税関に提出しなければならない書類が膨大すぎて出演できそうにないとか(なんとかなったようですが,こちらはさすがロシアですなー,なのかな?),興味深い話が出ています。
心配な話題もあって・・・ロパートキナがずっと休んでいるのは出産だけが理由ではなくて,その前から足の故障があったのだそうです。最近手術をしたそうで,復帰の時期は未定とか・・・。ううむ・・・。
http://www.sptimesrussia.com/archive/times/845/features/a_8726.htm
あと,もうすぐパリオペの公演が始まるので,『ルビー』しか見たことのない(小嶋さんで見たのよん)『ジュエルズ』について予習など。
わかったのは,2月から3月にかけてパリでも上演していたということとか・・・。
こちらは,「Culture Kiosque」というサイトの,01年上演時の批評。写真が美しいですー。http://www.culturekiosque.com/dance/reviews/rhejewels.html
☆本日のキーロフ ボリショイ劇場にて 『マノン』 ザハロワ/クズネツォフ
03年3月15日(土) 中国国家主席に胡錦濤氏(共産党総書記と兼任。中央軍事委員会主席は江沢民氏留任)
《交換日記》 糸美鳥さんへ
あ,違いますよ。せっかくリンクしていただいたので,迷う方がいらっしゃると悪いなー,と私が勝手に思っただけです。ご心配なく〜。
(大多数の皆さま,意味不明ですみませんー)さて今日は,ちまちまと更新作業を。
1 2月の日記からキーロフ関係の部分を抜き出して,「キーロフ関係の日記」に追加
2 「仙台バレエ公演情報」更新。東京でもらったグランディーバとトロカデロのちらしの中に全国ツアーの日程が書いてあったので,載せておきました。
3 マリインスキー・フェスティバルのページから,劇場サイト内の写真ページへのリンクを追加。それから,「Ballet Alert!」さんの掲示板にレビューが載っていたので,コンサート形式の公演について詳細を加えておきました。
なお,ルテスチュ/マルティネスの『イン・ザ・ミドル』については,写真もないし,レビューにもひと言も出てこないので,上演されなかったと思われます。ルジさんは出演したんですねー。おめずらしい(笑)。
ところで,復元版『バヤデルカ』って,ソロルが厚着しすぎじゃないですかね? 身分が高いからいろいろ着込んでいるのかもしれないし,以前のよりインドらしくは見えるけれど,アレで踊ったらどうなるのかいな,と思ってしまった・・・。昔は男性は今ほど踊らなかったから差し支えなかったのでしょうが・・・。
あ! だから,ファジェーエフもツィスカリーゼも跳んでいる写真がないのか!(笑)えーと,それから,マリインスキーのサイトを久しぶりにゆっくりと眺めたところ,バラノフとジェロンキナとタラソワが功労芸術家になったというコトが載っておりました。
それから,ダンサーのところからアスィルムラトワとヴィハレフの名前が消えました。でも,マトヴィエンコはまだ載ってるのよ。はてな。
ちなみに,ロシア語版だとダンサーの階級(?)がわかるんですよ。
こちらのページがプリンシパル。下のほうのリンクは,ソリスト(ファースト,セカンド),キャラクテール・ソリスト,コルフェ,コール・ド・バレエ,補欠(←たぶん),バレエマスター,教師,コンサートマスター,マッサージ・医師の順番。
コルプとファジェーエフは最近プリンシパルになったみたいです。☆本日のキーロフ ボリショイ劇場にて
『カルメン』 ソログプ/メルクリエフ
『ミドル・デュオ』 アユポワ/バイムラドフ
『若者と死』 マハリナ/ファジェーエフ
03年3月14日(金) 02年10月推計人口1億2743万人。増加率0.11%は戦後最低。
《事務連絡》 「氷の花束」さんからご訪問いただいた方へ
AMP『白鳥の湖』については,9日の日記ですので〜。さて,メールでいくつかご質問があったのでお答えしまーす。
Q バレエ関係の仕事ですか?
A 全然違う仕事です。バレエを見るのは道楽ですね。
Q バレリーナのお気に入りはどなたですか?
A ・・・おりません。作品によって「この方がよかった」とか「この方で見たい」はありますが,バレリーナのファンになったことはないです。
Q 国産ダンサーナンバー2は逸見さんだそうですが,外国産ナンバー2はゼレンスキーですか?
A ええと・・・ゼレンスキーではないですね。たぶん,マラーホフじゃないかなー。ファンというほどではないですけれど。
☆本日のキーロフ
ボリショイ劇場にて
『カルメン』 ヴィシニョーワ,メルクリエフ/『ミドル・デュオ』/『若者と死』
03年3月13日(木) 10年間に4刑務所で変死者100人(衆院法務委調査)
「ルジマトフこれまでの日本公演」に2月の『海賊』と「美神」を加えておきました。英語版のほうにも追加。
ひと月前の話なのに,遠い過去のような気がする・・・。
ううむ・・・ルジさんの公演の直後に小嶋さんの舞台を見ると,陶酔効果がそこで終わってしまって,非常にもったいないですわ。
他のダンサーなら「それはそれ,これはこれ」でもう1回ルジモードに戻れるし,見にいくつもりだったのにやめてしまうことさえあるんだけど,最近,小嶋さんだけはダメみたいなのよね。すぱっと切り替わってしまう。まあ,そういう事態を引き起こすからこそ「私の王子さま」なわけですが,ルジさんにうっとりする妨げになるのには参っちゃうわ,ほんと。もっと間を置いて見たほうが両方堪能できていいのはわかっているんだけど,公演日程を決めるのは私じゃないしさー。
☆本日のキーロフ シェミャーキン=シモノフ版『くるみ割り人形』
ナデジタ・ゴンチャー(←キエフ・バレエ出身らしい)/メルクリエフ
03年3月12日(水) セルビア共和国首相暗殺(西欧流改革派ジンジッチ氏)
第3回マリインスキー・フェスティバルについて,劇場サイトの最終的な記載に基づいて修正をしておきました。
ほんとかなー,と思うところもありますが・・・。いや,このとおりだとすると,マルティネスは『イン・ザ,ミドル・・・』1曲のためだけにロシアに行ったコトになるのよね。ロンドンみたいな近所ならともかく,ペテルブルクはもう少し遠そうな気がするんだけど,そうでもないのかしらん?
ルジさんがホントに『バクティ』を踊ったのかも気になるんだけど・・・ロシア語の掲示板を解読する根性は当分出そうにないので,とりあえずこれを最終更新としておきます。(どなたかご存知なら,教えてくださいね〜)
えーと,それから,AMP『白鳥』の感想は,たぶん公演終了後になると思いますー。
あ,そうそう,関連サイトのご紹介
一つは,開演直前にリンクさせていただいたクーパーファンのチャウさんのサイト,「CLUB PELICAN」さん。
無事クーパーの舞台も見られて,熱く語っていらっしゃいますので,改めてご紹介いたしますー。
これから舞台を見る方で「白紙で見たときの感動を大切にしたい」方には決してお勧めしませんが,私は「大事なところを見逃さないため可能な限り予習する」主義なので,たいへん参考になりました。ありがとうございました〜♪それから,皆さまご存知かもしれませんが,クーパーの公式サイトが最近できたそうで,ご本人の日記もあります。東京から書いたり,帰国中の飛行機の中から書いたりしている模様です。
えー,内容は読んでいただくとして(←紹介できるほどちゃんと読んでいない),私,コレを読んで,自分の間違いに気付きました。私の見た日の白鳥/黒鳥,ジーザス・パスターの名字は「バスター」ではなく「パスター」だったのね。ずーっと間違って覚えていて,今回アルファベットで見て初めて気付いたわ。
↓の日記を直しておきました。パスターさんには失礼いたしました&クーパーさん,ありがとうございました〜。☆本日のキーロフ ボリショイ・バレエ客演
『スペードの女王/パッサカリア』 ツィスカリーゼ,リエパ,ルンキナ
03年3月11日(火) 米英,安保理対イラク決議11日採決を断念。仏露は拒否権行使か。
Bunkamuraさんからお知らせメールが来ました。
なんと! AMP『白鳥の湖』再追加公演だそうです。うーむ,スゴイですねー。バレエ公演では考えられない事態だわ。当日券でお席選び放題だった『カー・マン』のときとも全然違うし・・・。
4月2日(水) 19:00
4月3日(木) 14:00/19:00
4月4日(金) 19:00
4月5日(土) 13:00/18:00
4月6日(日) 13:00/18:00キャストは,やはり当日発表だそうです。クーパーとパスターは出演決定。首藤さんは,現在出演交渉中とのこと。
チケット発売日:3月16日(日) 「チケットぴあ完全独占発売」だそうです。
それにしても,Bunkmuraさんというところは,今回のAMPのキャストを発表しない不親切とか納得できないところもあるけれど(それとも,悪いのはBunkamuraではなくAMPなのかしらん?),マメにいろいろお知らせメールをくれてありがたいところです。
そもそもは,夏に牧バレエの『ノートルダム』と『デューク・エリントン』の公演があるからメール会員になってみたんだけど,今までのところ,肝心のそっちより他のコトのほうが有用ですわ。あ,牧の公演のほうはこちらのページです。
ダンサー紹介のページでの小嶋さんのコピーを読んで笑ってしまいましたよ。
でも,お写真はなかなかすてきですー。(新国立のちらしやプログラムと同じ顔写真ですが,カラーなのよん)一般発売は今週の土曜日(15日)です。(表紙にも書いておきました。←更新記録)
小嶋さんは,鋭さが身上のダンサーで甘さはないから,王子役は万人向きではないかもしれませんが,フロロは,絶対オススメです〜♪
しかも,この間のソロルの冷血や苦悩の表現を見ると,前に踊ったときよりますますいいと思うわ。皆さま,是非に〜♪♪♪
☆本日のキーロフ ボリショイ・バレエ客演
『スペードの女王/パッサカリア』 ツィスカリーゼ,リエパ,ルンキナ
03年3月10日(月) 広島県の小学校で民間出身校長が学校運営の悩みで自殺
えーと,先週の話になりますが,キーロフ・ボリショイ専門サイトの「For Ballet Lovers Only」さんから更新のお知らせメールが来ました。
サイトに,アスィルムラトワとレジュニナのインタビューを追加したとのこと。自分で目を通してからお知らせするつもりだったのですが,しばらくは,精神的にも時間的にも余裕が出そうにないので,書いておきますね。
こちらです。一応念のため説明しますが,アスィルムラトワは,つい最近までキーロフのプリマだったバレリーナ。ルジマトフの『海賊』の映像でメドーラを踊っています。現在は,ワガノワ・バレエ学校の校長。
レジュニナも元キーロフのプリンシパル(ですよね? それともソリストというべき?)。現在オランダ国立バレエ所属。ルジマトフの『眠り』の映像のオーロラです。
03年3月9日(日)
AMP『白鳥の湖』を見てきました。
ザ・スワン(白鳥)/ザ・ストレンジャー(黒鳥)は,ジーザス・パスター。
とても面白かったです。以下,多少ネタバレになるかもしれないですが,映像も出ているし,かまわないですよね。
まずですね,私は,同性愛は全然差し支えないのです。
というより,その種の話は好きなほうですね。なにしろ「やおい」などという言葉ができる以前に「アラン」や「JUNE」を愛読していたという過去がある。
だから,4月のプティ・ガラで「失われた時を求めて」の男性2人のパ・ド・ドゥを見るのがとっても楽しみ〜。・・・・・・いかん,話がそれた。AMPだった。
ええと・・・その一方,親子関係の話は苦手なの。
家族そろって食卓を囲むことがどうしただの,現代日本の家庭における父親不在がこうしただのという教育論には興味がないし,フロイト的なエディプスコンプレックスとかエレクトラコンプレックスの類の話は理解の範疇を超えます。
だから,普通の『白鳥』で王妃と王子の関係の論が出ても「・・・はあ,そうですか」としか言えないし,父王と王子がオデットを争うというワシリーエフ版は苦手。そもそも,ワシリーエフ版はその点を抜きにしても失敗作だと思うから,ボリショイがグリゴローヴィチ版を復活させたのはいいことだと思います。・・・・・・いかん,また話がそれた。
まあ,そういうわけで,白鳥/黒鳥が男性なのは大いに楽しみましたが,女王と王子の関係の描き方については,「なんとも・・・」という心境でした。
バレエファンとして楽しかったこと・・・音楽の使い方が「本歌取り」になっていること。
2幕のグランアダージオは白鳥と王子のデュエットだし,「小さな4羽」や「大きな4羽」はちゃんと4人ずつの踊りだし,オデットのヴァリアシオンでは白鳥が踊る。
3幕で「黒鳥のパ・ド・ドゥ」のアダージオの途中に,王子が我にかえってオデットを思い出して(背後にオデットの影が出てくる演出も多い),その後オディールがオデット風の動きを見せるところがあるでしょう? あそこもそういう意味の演出になっていて「なるほどー」と思いました。
4幕で嵐の中王子が飛び込んでくる音楽のところも,立場は逆だが「なるほどー」。
あと,細かい話では,AMP版では舞踏会の最初に黒鳥がウオッカの一気飲み(?)をするんだけど,そこの音楽がルースカヤだわ〜,とか。バレエと関係なく楽しかったこと
劇中バレエのところとかバーの場面とか,あちこち見なくちゃいけなくて大変だわ〜。あ,3幕もそう。
英国の世相を現している(のだろう)ところ。「王子」じゃなくて「皇太子」と翻訳すべきだと思うんだけどー。バレエファンの困った習性
2幕の白鳥たちに,「もっと上体を伸ばして」とか「揃ってない」とか言いたくなってしまった。あと,スペインの踊りには「もっと身体を反らして」とか,王子が女王に手を差し出すと「ちがーう! それじゃ王子じゃないっ!」とか・・・。
我ながら困ったもんだと笑いたくなりましたわ。ダンサー
パスターは,柔らかい,きれいな踊りでした。
プログラムによるとスペインのヴィクトル・ウラテのバレエ学校出身でスコティッシュやイングリッシュ・ナショナルのプリンシパルだったとか。なるほど,バレエ・ダンサーだから,私にもきれいに見えたらしい(笑)。
あと,ガールフレンドを踊ったフィオナ=マリー・チヴァースが魅力的で,印象に残りました。全体の感想
もちろん,白鳥の男性群舞はよかったです〜。4幕で王子のベッドの上に集団になっているところはぞっとしました。
それもあってでしょうか,以前クーパー主演の映像で見たときは3幕が一番印象的でしたが,今日は4幕がとてもよかったです。パスターも熱演。愛が溢れていて感動しました。(でも,最後に女王が出てきて,やっぱり「なんとも・・・」と思ってしまった・・・)
03年3月8日(土)
新国立劇場『ラ・バヤデール』の感想を書きました。(一覧表とかは後回し)
小嶋さんの悪口を書かなくてはならないので,精神的に消耗してしまった・・・。
誉めまくったらかえって彼に失礼だと思うし・・・。でも,すぐフォローしたくなって(だってステキだったんだもん)分量が増える。で,やっぱりあんまりえこひいきしてはいかんよなあ,と思い直してまた書き足す・・・。おかげで長くなりましたし,その上,ルジマトフで培った妄想の技を働かせたくなるようなコトをしでかしてくれたので,超大作になってしまいました。
気が向いたらお読みください,というかなんというか・・・。
あ,それから,ザハロワとゼレンスキーについては,私は悪口を言っているつもりはないですが,でも,ちょっとご注意いただいたほうがいいかもしれませんー。(つまり,キーロフ・ファンではなく新国立のファンとして見ているから)
03年3月7日(金) 青森県議会,木村知事の女性問題で辞職勧告を決議
お休みしますねー。
◇読み終えた本 グイン・サーガ88 「星の葬送」 栗本薫 ハヤカワ文庫
葬式代に困る財政状況というのは気の毒だなー,と思いました。(意味不明ですみません)
03年3月6日(木) 「ロス疑惑」三浦被告,最高裁で無罪確定。
表紙を模様替え。
小嶋さんの次の舞台は,今月末の名古屋での『ジゼル』です〜♪
安田美香子バレエ団という岐阜県のバレエ団で,ジゼル役は安田さんご本人。牧阿佐美バレエ団に在籍していた方らしいです。(私は見たことないです。というか,私が牧の公演を見始めたころには,もう退団していたんじゃないかな)
どういうバレエ団か知らないので,表紙に仰々しく書く勇気は出ないのですが,中部地方にお住まいの方は,よかったらどうぞ〜。
3月29日(土)17:00 愛知芸術劇場大ホール
新国立のトレウバエフや陳さんも出るみたいです。百合のイラストは,「幻影素材工房」というサイトさんから頂きました。
☆本日のキーロフ 『白鳥の湖』 パヴレンコ/クズネツォフ
03年3月5日(水) 山陽新幹線居眠り運転手は,重度の睡眠時無呼吸症候群。
あのー,念のため申し上げますが,『ラ・バヤデール』の感想は,連載形式にはいたしません。かつ,4日分で長くなるので,いつ書き終わるかわかりません。
いや,わざわざ説明するのも自意識過剰みたいでかっこわるいなー,とは思うのですが,どうも最近カウンターが進むのが速いので,一応お知らせ。
☆本日のキーロフ フォーキン・プロ ショピニアーナ/シェヘラザード/火の鳥
アモソワ,ボボフニコフ,コルスンツェフ,オスモルキナ,オストレイコフスカヤ,ヤコヴレフ,ニオラーゼ,ダリア・スホルコワ(Daria Sukhorukova←どなたでしょ?)
ボボフニコフ,コルスンツェフ,ヤコヴレフ・・・。いったいどなたが金の奴隷???
03年3月4日(火) リクルート事件,江副被告に執行猶予つき有罪判決(事件後13年余でまだ地裁判決)
気力がわかん・・・。
とりあえず,『ラ・バヤデール』終了に伴い,表紙を原状復旧。
03年3月3日(月) 宮城県議会,無記名投票で「田島副知事」案を否決
疲労困憊につき,本日はお休み。
03年3月2日(日) トルコ国会,米軍駐留を小差で否決(対イラク関係)
今朝起きたら,台風のような強い風が吹いていたので,たいへん慌てました。
げげっ,これはいったいどういう事態なのっ? いや,そんなことより新幹線が止まったらどうしよう。かんじんの小嶋さんのソロルを見損ねたら目も当てられないわっ。ホテル代をけちらないで東京に泊まればよかったわっ。
ということで,焦りまくって予定より2時間以上早く仙台駅に着いたら,なんということもなく列車は通常運行されていました。やれやれひと安心。
その結果,当然ながら予定より2時間以上早く東京に着いてしまいました。せっかくなので新国立の情報センターで,初演のときの『ラ・バヤデール』の映像を見て演奏速度と終わりの演出を研究。
あ,主演は,酒井はな/逸見智彦/越智久美子。上演のときは私は見ていないし,映像も初めて見ました。
で,思ったこと。
逸見さんはいいねえ。
戦士には全く見えないのですが,ただ立っているだけなのに2人の女が寄ってくる果報者という点では,たいへんな適任者。おまけに3幕冒頭で苦悩している姿が色っぽいので,この人を放っておいてはニキヤも成仏しにくかろう,夢の中に出てくるのももっともだ,と思いましたわ。(ヒンズー教に「成仏」という概念があるかどうかは知りませんけどー)酒井さんは,ガムザッティに突きつけられた首飾りを投げつけるやら,蛇に噛まれた後は,彼女に向かってつかみかからんばかりになるやらの烈しいニキヤでした。
いや,実は22日に私のノリが悪かったのは,こういうのを見せてもらうつもりだったのに,優しく哀しいニキヤだったからなのですわ。そうか,彼女も大人になって,抑え目の演技をしていたということだったのね。めでたいような,それではつまらないような・・・。ううむ,贅沢な悩み?えーと,で,演奏速度については,実はよくわかりませんでした。私って,つくづく音楽を聞く耳がないのねえ。とほほ。
演出のほうは,多少段取りは違うかもしれないけれど,基本的には変っていない・・・。ううむ・・・でも,逸見さんはちゃんと死にそうな様子で坂を登っていくのだが・・・?というわけで,悩みは解消されないまま,本日の公演
新国立劇場バレエ団 『ラ・バヤデール』 宮内真理子,小嶋直也,西山裕子
小嶋さんたら,あはは,よりによって最後のマネージュでミスするなんて,やーねー。舞台の上にバナナの皮でも落ちていたのかしら〜。
あ,でも,膝と片手をついてしまった様子も,その後の処理もかっこよかったけどー。まあ,今日は「跳んで回って」関係は彼にしては迫力が今ひとつだったから,『くるみ』のときほど好調ではなかったのかもしれませんねえ。
あ,もちろん,必要十分以上に上手できれいだったとは思います。あー,それから,『くるみ』のときと違ってサポート名人ではなかったです。とほほ。
いや,今日に関しては,男女どちらの責任なのかは,私にはよくわからないところもあったのですが,でも,かりにパートナー側の問題だったとしても,それをカバーできるほど名人でないことは否定できませんものね。今日は,芝居の部分がよかったです〜。
部下たちにはエラソーなのに,彼らを去らせて1人になるなりニキヤを想って,ふにゃ〜となってしまうところとか,結婚しろと言われて困りまくっているのに,ベールを外したガムザッティが美人なのを見ると,突如またふにゃ〜となってしまうところとか,こんなに上手だとは知らなかったわ。私,初演のときの彼の芝居を見ていて,ガムザッティには興味も関心もないけれど,周囲に逆らうこともできないソロルをやりたいのかなー,と思っていたのです。でも,それはこちらのひいき目の見方で,実は演技が今ひとつだったのかも・・・。それとも,解釈を変えたのかしら?
今日は,演出の意図を見事に体現した浮気男で,まことに結構でした。ただ,最後は,やっぱりなんか・・・。まあ,今回の4人のソロルの中では一番必死で坂を登っているようには見えましたし,一応死んだようにも見えましたが,これがひいき目でないと言い切る自信はないなぁ。
やっぱり音楽が忙しくて,それに合わせてダンサーも勢いよく動かないと間に合わないというコトなのかしらん???あと,よかったのは,自分に振りがない場面(バレリーナが踊っていて,男性はただ立っていても差し支えない場面)での動きやポーズ。その美しさには,うっとり〜。
うふふ,ステキでした〜♪♪
宮内さんはよかったです。彼女は線の細い感じの美しさなので,薄幸の運命がよく似合いますし,踊りも表現もステキでした。
2幕の最後は,全く自分のほうを見ようとしないソロルに衝撃を受けて解毒剤を取り落とし,それでもなお,最後に彼に向かって祈るような感じのポーズで両手を差し伸べる(うまく説明できないわ。身体が沈み込みながらも,必死にその身体をひねって両手を差し伸べる感じ)。で,ソロルのほうはそれにも気付かず視線を落としたままで,ニキヤが倒れて初めて彼女のほうを見る・・・。
うう・・・これくらい気の毒なニキヤも滅多にいませんよね。ですから,「ソロルは死に値する重罪」感も強まって,とてもよかったです。
最後,坂からソロルを誘うシーンの一種妖艶な美しさもすばらしかった・・・。その他のダンサーについては・・・。
西山さんは高慢なお姫さまで,ニキヤとの対決シーンがよかったです。あ,最初の舞姫たちの踊りがよかった。特に湯川麻美子さんの手の動きの艶には感心。それから,22日は「?」だったトレウバエフ@ブロンズアイドルも,今日はまずまずでした。そうそう,クーパーが見にきていました。それに比べると見慣れすぎていて全然驚きませんが,ボニーノもいましたね。
☆本日のキーロフ マリインスキー国際バレエフェスティバル
インターナショナル・スター・ガラ 「ヌレエフを称えて」
第1部 NDT キリアン振付『ベラ・フィギュア』
第2部 ディベルティスマン
第3部 ライモンダ3幕
03年3月1日(土)
新国立劇場バレエ団『ラ・バヤデール』 志賀三佐枝,森田健太郎,柴田有紀
開演前に,牧芸術監督から,編曲(と初演の指揮者)のランチベリーの訃報と追悼のあいさつがありました。
よかったもの
森田さんがヘアバンド(?)が似合うこと。1幕のニキヤがソロルを想うソロ。音楽への合わせ方(ずらし方?)が上手で,とってもステキ。佐藤崇有貴さんの大僧正とイリインのラジャ。先週はこの2人が逆キャストだったけれど,こっちのほうが私は好き。2幕でニキヤがソロを踊っている間のガムザッティの意地悪な表情。「影の王国」のコール・ド・バレエ。先週のほうが安定していたかな,とは思いますが。島添亮子さんの「影」の第3ヴァリエーション。特によかったもの
影の王国の志賀さん。水晶のような透明で硬質な輝き。リリカルでとってもきれいでした〜♪悩んでいること
1 ルジ友だちから「音楽が速すぎ」と言う意見が続出していることもあって,今回は初演より演奏が速いと思っていたのですが,今日志賀さんが見事に踊っているのを見ると,初演のときも同じような速さだったのかなー,という気もしてきて悩む。
2 「影の王国」の3人のソリストは,先週と今週で変ったのですが,今週の方々はにこにこしていませんでした。ロイヤルのビデオではけっこうにこやかにしていて,そうか,そういうのもあるのか,と納得していたので,今日見てまた悩む。
3 初演のときは,ソロルは最後死んだように見えたのですが,今回は死んだのか単に置き去りにされたのかよくわかんないのですわ。先週は,山本さんもゼレンスキーも初めてだから演技が今ひとつなのだと思っていたのですが,初演も踊った森田さんまで死にそうにない感じだったので,演出が変更されたのかと悩む。
新たな発見
苦行僧の踊りには,「腹かっさばく」みたいな振りが入っているのね。今まで気付かなかったわ。
☆本日のキーロフ マリインスキー国際バレエフェスティバル
『白鳥の湖』 コウロスキー,コルスンツェフえーと,明日は「ヌレエフを称えて」ガラです。このページを見ると,ソログプ/ルジマトフの『バクティ』が予定されているようです。
去年もヴィシニョーワとの『バクティ』がいったん演目に入って結局踊らなかったので,真偽のほどはわかりませんが,一応。