ききあるきサタデー
 
 
   
 
 

 に見える風景のことを英語でランドスケープと言いますが、サウンドスケープはそこからつくられた言葉で、一般に「音の風景」と訳され、専門的には次のように定義されます。

 「個人、あるいは特定の社会がどのように知覚し、理解しているかに強調点の置かれた音の環境。したがって、サウンドスケープはその個人がそうした環境とどのような関係を取り結んでいるかによって規定される。」

 つまり、それがどんな音であるかということを考えるときに、周波数はいくつであるとか、どういう作用で音が出ているかという物理的なアプローチだけではなく、その音を聴いてどう思うか、その音はその人にとって、あるいはその地域にとって、どんな意味や価値を持っているかという、聴く人の立場を大切にした考え方です。


・「サウンドスケープ―その思想と実践」
 鳥越けい子著 (春鹿島出版会/1997年)

・「残したい日本の音風景100選」
 環境庁大気保全局大気生活環境室 監修 (実業之日本社/1997年)