【2】教育音楽 小学版/中学高校版-2002年1月号-音楽之友社
自分の住むまちを「耳」で楽しもう!
サウンドスケープ・ワークショップ かつしか聴き歩きサタデー
水辺の景観の美しさをはじめ、木々・草花・鳥…と豊かな自然があふれる東京都葛飾区・水元公園。並木道や森、広大な広場までも園内に持つこの公園を、「聴き歩」いて楽しもうというワークショップが、秋晴れの空もすがすがしい10月27日に行なわれた。
(中略)
いよいよ、参加者とスタッフが2人、または3人1組になり、広大な水元公園を二手に分かれて「聴き歩き」に出発! このワークショップでは、見つけた音は基本的にすべてマイクとレコーダーを使って録音していく。本来ならば、公園内を歩いて回るだけでも、音を見つけて「聴き歩く」ことは可能だが、あえてマイクなどの録音機材を持って歩くのは、「『聴く』という行為に意識的になってもらいたいから」だと板倉さんはいう。
(中略)
参加者からは、「普段は音を意識していなかったことに気がついた」という声や、「飛びぬけて快・不快がない分、自分にとって水元公園は心地よい環境」「公園は人がいてこそのものだ」など、様々な感想が出てきていた。
耳を研ぎ澄まして音を探し、それらについて自分の感じ方を明らかにする、という作業を経たことで、参加者の耳が磨かれただけでなく、それぞれ、自分なりの「音」の感じ方や、水元公園という環境そのものについて改めて捉え直したり、新たな発見をしていたのが興味深く思った。
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