ききあるきサタデー
 
 
   
 

ワークショップを企画してから、これまでに、いくつかのメディアにとり上げられましたので、 ここに紹介します。

↓朝日新聞-2001年9月8日付朝刊-の記事へ
↓教育音楽 小学版/中学高校版-2002年1月号-音楽之友社-の記事へ

 


【1】朝日新聞
-2001年9月8日付朝刊-

「音で見る街の風景企画 耳澄まし、街歩き地図 葛飾の板倉さん」

 下町の音の風景、聴いてみませんか――。
 街にあふれる音に魅せられた葛飾区の女性が、同区の柴又や水元公園を舞台に、耳を使った街歩きと、インターネットのホームページに「音の地図」を制作することを企画している。「耳を澄ませば、街のおもしろさが聞こえてきます」と参加を呼びかける。

 葛飾区東新小岩5丁目の事務員、板倉友絵さん(27)は視覚障害者と街歩きをするボランティア活動に参加したことがきっかけで「耳の街歩き」にはまった。「音だけでも見た目以上に街の雰囲気はわかる」と感じた。

 昨年6月、台湾旅行で街の音を録音してみた。寺の読経の声や市場のにぎわい。帰国してから聴いてみると、自分がその場に戻ったようだった。「写真以上の臨場感があることを発見しました」

 地元でも様々な音に耳を傾け、録音して歩くようになった。おもしろさを多くの人に知ってもらいたい、と区文化振興財団の区民活動の企画募集に応募し、企画が認められた。

 板倉さんが選んだ舞台は葛飾区の柴又と水元公園。柴又の雑踏は環境庁(現環境省)が認定した「日本の音風景百選」にも選ばれている。試しに歩いてみると、帝釈天参道のあめ屋の店先で、あめをはさみで切る「カチン、カチン」という音が印象に残った。
 水元公園では、さまざまな鳥や虫、ウシガエルの鳴き声が聞こえることがわかった。

 板倉さんは10月13日に柴又周辺、同27日に水元公園で「耳の街歩き」をする。歩きながら録音してまわり、「音の地図」を作る。
 地図はインターネットで公開し、地図上のマークをクリックすれば音が流れるようにする予定だ。「いままで知らなかった街の姿がわかるはず」と、板倉さんは参加者を募集している。
  問い合わせは同財団(5670-2222)。


 


【2】教育音楽 小学版/中学高校版
-2002年1月号-音楽之友社

自分の住むまちを「耳」で楽しもう!
 サウンドスケープ・ワークショップ かつしか聴き歩きサタデー

 水辺の景観の美しさをはじめ、木々・草花・鳥…と豊かな自然があふれる東京都葛飾区・水元公園。並木道や森、広大な広場までも園内に持つこの公園を、「聴き歩」いて楽しもうというワークショップが、秋晴れの空もすがすがしい10月27日に行なわれた。

(中略)

  いよいよ、参加者とスタッフが2人、または3人1組になり、広大な水元公園を二手に分かれて「聴き歩き」に出発! このワークショップでは、見つけた音は基本的にすべてマイクとレコーダーを使って録音していく。本来ならば、公園内を歩いて回るだけでも、音を見つけて「聴き歩く」ことは可能だが、あえてマイクなどの録音機材を持って歩くのは、「『聴く』という行為に意識的になってもらいたいから」だと板倉さんはいう。

(中略)

  参加者からは、「普段は音を意識していなかったことに気がついた」という声や、「飛びぬけて快・不快がない分、自分にとって水元公園は心地よい環境」「公園は人がいてこそのものだ」など、様々な感想が出てきていた。 耳を研ぎ澄まして音を探し、それらについて自分の感じ方を明らかにする、という作業を経たことで、参加者の耳が磨かれただけでなく、それぞれ、自分なりの「音」の感じ方や、水元公園という環境そのものについて改めて捉え直したり、新たな発見をしていたのが興味深く思った。