ききあるきサタデー
 
Workshop:02 水元公園篇 トップページへもどる
 
ききあるきが終わって、音を地図に落としたところで、図のようなダイヤグラムに、各自の拾ってきた音をそれぞれ当てはめてもらいました。
同じ音でも、人によって「快」と感じたり「不快」と感じたり、「水元公園らしい」と感じたりそうでなかったり。人それぞれ感じ方に違いが出て、面白い結果が表われました。
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 サウンドスケープは、その音を聴いてどう思うか、その音はその人にとって、あるいはその地域にとって、どんな意味や価値を持っているかという、主観的な評価をも視野に入れた考え方です。そこで、このようなダイヤグラムを用意しました。
 同じダイヤグラムは2つとありません。いくつも並べてみることで、見えてくることがあるのではないでしょうか。

 

     
モジさん
水元は人工の公園で、昭和40年頃はここら辺は田んぼや畑だったんですよね。それでもこれだけ自然が根付いたということで、都民の憩いの場になった。バーベキュー広場やアスレチック広場で、人が集まって安らげる場所になりました。人がいて初めて、公園としての存在価値がある。人の話し声などは公園の音風景として、いいんじゃないかなと思いました。鳥の声は「快」で「まさに水元公園」です。

まばと評:公園の存在価値というのはおもしろいですね。人がいてこその公園というのは、公園設計、都市計画にたずさわる技術者、行政関係者に聞かせたい言葉ですねえ。
 
ikunoさん
街中だと、人工の音から自然の音まで、幅があるかと思うんですが、やっぱり公園だと電子音やつくられた音は少なくなってきて、種類としては少なくなるかなあと思いました。普段だったらそのまま流してしまって、快もなく不快もなく音というものを意識しない。自分の好きな音は、ああいいなって思うけど、それ以外はあまり飛び出したものはなかったです。飛び出したものがないぶん、公園などは心地いいのかもしれませんね。

まばと評:公園の心地よさの理由はそういうことなのかもしれませんね。なるほどと考えさせられました。飛び出した音がない分、こういうワークショップでは、いかに音を見つけられるか、皆さんひねってくれました。
 
あず〜さん
「まさに水元公園」な音というのはよくわからなかった。鳥の声なんかはそうかな。あとは、水元でなくても公園でなら聴けるかな。不快な音はなかったですね。鉄のゴミ箱を開け閉めする音は好き。公園をきれいに使っている感じがするから。「サンマを焼く音」はやっぱり浮いていた。からすが多くて、それは不快。酔ったオヤジの声はウザいと思いました。

まばと評:からすはここ数年で増えたという話があります。環境の変化があったのでしょうか。サンマは浮いているけど「快」という評価ですね。焼いていた人とのコミュニケーションも楽しそうでした。
 
ぐろぐろさん
私は一番真ん中の軸が交差したところに「歩く音」を持ってきてみました。これが基本かなと思って。公園で聴こえるような音、「虫」とか「すすき」については公園らしいほう、自転車や三輪車など機械的な音については浮いているほうかなという感じで書きました。からすなんかはやっぱり不快かな。ニセ鳥というのは、緑の相談所の中の機械の鳥の声で「まさに水元公園」。

まばと評:基本の音をまず選んで、真ん中に持ってくるというのはおもしろいですね。基準をひとつ自分で決めると、考えやすいかもしれません。このやり方は、今度私もやってみたいと思いました。
 
さんしょさん
ただの自然ではなくて、公園というのは、やっぱり皆がいるからなのかなと思いました。私はやっぱり、人の声のある音を上のほうに持ってきている。皆が楽しそうにしているのを「快」にして、ただ単に音がしたようなものは下のほうに持ってきてみました。横軸は「水元公園らしさ」というか普通の「公園らしさ」になると思うんですが、アスレチックやバーベキューを上位に書いてみました。屋台のラジオと売り子の声は浮いているけど「快」です。

まばと評:皆が楽しそうにしているのが「快」というのは、さんしょさんの人の良さを表していますね。公園で楽しく過ごしていた人たちは、快い音の風景を作り出していたわけです。ということは私たちもその一員?