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モバイル機器 どんなものをそろえればいいか 2001年版
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2001年は電力消費が小さいCPU「Crusoe(クルーソー)」を搭載したマシンが本格的に登場してきた年です。私もC1シリーズのCrusoe搭載の初物は見送ったものの、Bluetoothが搭載されOSがWindows2000になったので、PCG-C1VRX/Kを買ってしまいました。メモリの増設も行ったため、持ち歩くマシンとしては非常に快適に使うことができています。

現在入手できるモバイルに向いたパソコンはほとんどがWindows Me搭載の機種です。しかしこのMeはリソース食いの曲者OSで、私はとても使う気になりません。家族のためにB5サイズノートの安いのを買っておこうと思いSONYのSR1Gを買いましたが、リソース不足に悩まされています。

以下の記事では1998年版、2000年版同様に、まず自分が使っているマシンやアクセサリ、周辺機器について触れ、2001年6月末現在でおすすめと思われるパソコンについて説明します。またアクセサリについては別に変更点もありませんので、前回の記事を軽くリライトするにとどめます。なおCEマシンやPDA、Palmについては、私は未だに使っていないので、今回も特に触れません。

INDEX
パソコン本体
モデム・カード
変圧器、コンセントの変換プラグ
モデム・チェッカーや逆性変換コネクタ、オーストラリア用電話アダプタ
コンピュータ本体はどんなものを選ぶのがいいのか

私が使用している機器

1.パソコン本体:SONY VAIO C1XE
2.ACアダプタ:パソコンに同梱のもの
3.モデム・カード:TDK DF5660
4.差込み口変換用コンセント・アダプタ:量販店で購入(ハの字型)
5.モデム・チェッカー:Road Warrior製品(現在は生産中止)
6.逆性変換コネクタ:モデム・チェッカーの付属品
7.オーストラリア用電話アダプタ:ヨドバシカメラで購入
8.RJ-11モジュラー・ジャック対応の電話コード:巻き取り式のもの

※2001年の旅ではパソコン本体はC1VRX/Kを使っています。外見的にはXEとほとんど変わりませんので、2000年度のセットをそのまま掲載しました。VRX/KのACアダプタは、コード巻き取り用のガイド(出っ張り)がなくなったので、少しコンパクトになっています

関連ページ: [準備編] [実践編] [モバイル絵日記] [日記2001] [機器2002] [機器2001] [携帯の利用] [携帯を購入] [携帯でデータ通信] [FAQ集] [過去の記事]


パソコン本体

2001年の旅ではVAIOのCrusoe搭載マシンPCG-C1VRX/Kを使いました。メールのチェックやブラウジング程度で使用する分には、XEとの性能の違いは別にありません。Crusoeマシンの一番いい点はやはり電池の持ちがいいことです。今まではL型バッテリを付けても電池のもちを気にしながら使っていましたが、今はL型バッテリを付ければ丸1日の外出で使っていても、バッテリの残り時間を気にせずに使うことができます。

前に使っていたC1-XEは、昨年11月末の落下事故でHDDが壊れ、筐体の一部も破損するという状態になってしまいました。修理に出して明らかに不具合がわかった部分の修理はでき、その後も特に問題なく使っていましたが、今はパソコンなしでは仕事にならないので、海外で突然の故障に遭う恐れも考え、結局新しいマシンを買いました。それがC1-VRX/Kです。

VRX/KはOSがWindows2000なので、噂どおり安定した動作で使いやすいマシンです。会社で使っているマシンも自分でOSを買って、Windows2000と98SEのダブルブートにして使っています。

と、Windows2000のいいところばかりを書いてきましたが、海外モバイルのシーンで使うには不便なこともいろいろとあります。何といっても大きいのは、周辺機器に対応していないものがあるという点です。また対応している場合でも、製品に同梱のドライバだけではだめで、その機器のメーカーのサイトから新しいものをダウンロードしてこなければならないということもあります。

GW中の旅行には、周辺機器の対応の問題もあるので、それまで使っていたC1-XE(Windows98SE)も持っていきました。結果的に出番はなかったものの、日本では接続ができているかの検証が確実にできないGSM方式携帯電話を使う時には、やはりWindows2000マシンだけでは不安が残りました。

なんだかばかばかしい話ですが、海外モバイルについて考えれば、落ちやすく対応機器も少ないWindows Meを使うよりも、リリースされてから時間もたっていて、Meよりは軽く動く98SEを入れたマシンを使う方が正解です。

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モデム・カード

この3年間の経験から言うと、現地で確実に接続したいのならグローバル・モデムを用意するべきです。今は、対応国数は少ないもののTDKだけでなくほかのメーカーからも、オーストラリアでの接続に対応したモデムが発売されていますので、予算が厳しいならそういったものを探してみるのもいいでしょう。
値段が安いものとしては、Cycubeサイキューブというメーカーから発売されているものがあります。同社のグローバル・モデムは、オーストラリアの認定は受けていませんが、「動作確認済み」とされています。厳密に言えば「非認定」のモデムなので使用は違法ですが、TDKのPCカード型モデムでは対応していない中国や台湾での認定を受けていますので、これらの国でも利用する可能性があれば利用価値があるかもしれません。
またIBMや東芝、Macなどは本体内蔵のモデムが海外での使用に対応しているそうですので、お持ちの機種が対応していれば、グローバル・モデムは不要です。

2000年は、NTT DoCoMoからシグマリオンというハンドヘルドPC(Windows CE搭載のマシン)が発売されました。性能のわりに格安なことから使っている人も多いと思います。このマシンはNECのMobile Gearモバイル・ギアなどど違い、拡張スロットがCF(コンパクトフラッシュ)タイプのものしかありません。
以前はCFタイプのグローバル・モデムは見つけにくかったのですが、最近はBICカメラのような量販店の店頭でもXircomザーコム社のグローバル対応のCF型モデムを目にすることができるようになりました。実買価格で1万数千円ほどしますが、CF型のカードはアダプタを付ければPCカードスロットに挿して使うこともできます(機器が対応していることが前提です)から、シグマリオンのようにCFタイプの拡張スロットしか持たないマシンとPCカード・スロットの両方を持つマシンを持っている人はこちらを買ってもいいでしょう。購入の際は、動作確認が取れているかどうかの確認をお忘れなく。

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変圧器、コンセントの変換プラグ

オーストラリアの電圧は240V、60Hzですし、コンセントの差込み口はOタイプと呼ばれる「ハ」の字のタイプのものです。日本の電気製品は100V、50/60Hz対応ですから、そのままでは使うことができません。
しかし、最近のコンピュータに付属のACアダプタなら220-240Vの電源に対応していることが普通です。この場合は、はっきり言って変圧器は不要です。しかし他にも電気製品を持っていく可能性があるのなら、用意しておいて損はないと思います。MDやCDプレイヤーなどのACアダプタは海外の電圧に対応していないことが多いからです。必ず「精密機器用」のものを選びましょう。デジタル・カメラのバッテリの充電器は、100V〜240Vの電圧に対応していることがあるようですが、100V〜120Vにしか対応していない可能性もあります。必ず対応電圧を確認していきましょう。

オーストラリアのコンセントの形状は、先に書いたように差込み口が「ハ」の字になっているOタイプです。ガイドブックや資料で図示されたものでは差し込み口が3つになっています。アダプタも3つの差込み口があるものが必要かと思ってしまいますが、実際は「ハ」の部分だけあれば大丈夫です。持ち物を小さくまとめるためにも「ハ」の字のアダプタを買いましょう。2001年のGWの旅では、常に電源の必要な機材が多かったため、現地で二股コンセントを買い求めました。

すべての宿泊施設で利用できるものではありませんが、バスルームのシェーバー用のコンセントは世界各国のプラグに対応していることがあります。この場合は日本の「||」のプラグがそのまま使えるし電圧も低いので、100-120V対応のACアダプタも使えるかもしれません。ただし消費電力の問題(コンピュータの消費電力がコンセントの供給可能な数値よりも大きいかもしれない)は残るので、ここのコンセントの利用はあくまでも非常手段(充電用にだけ使う)として考えておいた方がいいと思います。

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モデム・チェッカーや逆性変換コネクタ、オーストラリア用電話アダプタ

モデム・チェッカーは必須のものと考えます。せっかく電話機や部屋の壁にデータ・ポートがついているのにそれが使えないということがままあったからです。

変換コネクタはとても役に立ちました。モデムセイバーでチェックして何も点灯しない(回線が死んでいることを意味する)回線も、変換コネクタをかませれば「生きた回線」であることが多かったためです。現在入手が簡単なモデムセイバー(RoadWarrior モデムセーバーLT)は本体で極性やライン切り換えもできるようになっているので、こちらを購入すれば変換コネクタを購入する必要はありません。。

オーストラリア用の電話アダプタは持っていくかどうかちょっと考えるところですが、高額なものではないですし(1000円〜1300円)スペースも取りませんから、用意していった方がいいと思います。ケアンズのヒルトンホテルでは、デスクの近くにデータ通信用の回線が来ているものの、RJ-11のプラグをさし込めるようにはなっておらず、この電話アダプタが必要でした。

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コンピュータ本体はどんなものを選ぶのがいいのか

Crusoeマシンの登場のおかげで、2001年になってから入手できるマシンについては、バッテリのもちを気にする必要性が薄くなりました。基本的な考え方は前年版の記事と変わりありませんが、現状をふまえてまとめ直してみます。

日常の使い勝手が重要

海外モバイルで使う期間というのは、普通の人であれば年に2週間から1カ月というところでしょう。また長期で海外に出る人は、モバイルで使うよりはどこかに腰をすえてコンピュータを使うということになるでしょうから、ますます使い勝手を優先した方がいいということになります。

「使い勝手が悪い」要素には次のようなものがあります。

  • キーボードが小さい
  • 画面サイズや表示可能領域が小さい
  • 外部接続端子が少ない
  • バッテリのもちが悪い
  • 処理が遅い
  • 使い勝手のいいものを入手するには、上記の要素を排除していけばいいわけですが、そう言われても何のことやらですよね。私の思いつく範囲での、最低限と思われるスペックを書き出しておくことにします。

  • キーボードサイズ→SONY VAIO C1X*が最小サイズでしょう。CASIO FIVAの旧タイプのものやNEC mobio(すでに生産中止)は小さ過ぎます。キーピッチが18mm以上というのが、最小サイズの目安かと思います。
  • 画面サイズ→表示領域はできればSVGA表示(800×600)以上のスペックが望ましいのですが、C1のように変則XGA(1024×480)サイズなら、まあ使えます。サイズは10インチは欲しいですが、そうするとパソコン・サイズが大きくなってしまいますから悩ましいところですね。東芝の最新型のリブレットも、変則XGAサイズ(1024×600)ですが、このくらいの表示面積があれば通常の作業については問題なくこなすことができると思います。
  • 外部接続端子→現在のモバイル用(小型)パソコンは、USB端子と内蔵モデムくらいは標準装備しているので、通常使用では全く問題ありません。ただし、以前はどんなノートパソコンにも標準装備されていた赤外線ポートが、SONYの小型ノートパソコンでは一切排除されてしまったように、シリアルポートや赤外線ポートは省かれてしまっている機種が増えています。
    最近の流行りとしては、Bluetoothや無線LANを内蔵した機種が徐々にリリースされてきました。これらは外部接続端子ではありませんが、外部の機器とデータのやりとりを行う時に便利なインフラなので、今後のBluetoothや無線LANの普及によっては非常に便利なものとなるでしょう。接続端子としてはほかに、外部ディスプレイ用の端子やiEEE端子があればなおいいと思います。
  • バッテリ→カタログ数値で5時間以上の駆動時間を持つバッテリが欲しいところです。使用環境によっては2割〜4割減の実働時間となるので、このくらいの余裕がないと厳しいでしょう。
  • 処理が早い→モバイル・パソコンに動画処理のような負担のかかる作業をさせるのは間違い。ということでCPUはPENIIまたはCerelonの300以上あれば十分だと思います。現在発売されている製品は、Pentiumの場合は省電力設計のモバイルPentiumIII600以上、Crusoeの場合はTM5600(クロック数は600MHz)〜というのが標準的です。
    メモリーは今は128MBの搭載が普通ですが、Crusoeマシンは元々システムのためにメモリを消費します。メモリの増設は安価に簡単に行うことができますし、増設すれば処理速度の改善も期待できますので、可能ならそのマシンの目一杯までメモリ増設を行うことをおすすめします。Windows2000については、メモリの増設は大きな効果を示します。128MBは最低ライン、256MB以上積んでいれば快適に動くでしょう。
  • 周辺機器の買い足しは負担が大きい

    次に考えるのは周辺機器の買い増しが少なくて済むことです。A5サイズのマシンが出たばかりの頃は、FDD(フロッピー・ディスク・ドライブ)もなければモデムすらない。周辺機器のドライバをインストールするためにはどうしてもFDDが必要、ということもありました(NECのmobio)。今はコンパクトフラッシュカードのような大容量の記録メディアがあるし、USB接続で使える機器も増えましたので、この点はそれほど問題がありません。

    上記のことを考えると、LANインターフェイスを初めから持つマシンが便利です。すでに持っているマシンとLAN接続すればCD-ROMドライブも共用できるので、買い足すものが少なくて済みます。家庭内LANを組むことは、LAN関連の機器が安くなったため、簡単に行うことができるようになりました。

    B5サイズのマシンはCD-ROMドライブやFDDを内蔵しませんから、必然的に買い足す必要のあるものが増えてしまいます。しかしメーカーや機種によってはCD-ROMドライブまで同梱しているものもあります。価格的にもこなれている(20万円以下)ことが多いので、パソコン初心者の方でしたら、こういった機種を購入されることをおすすめします。

    で、結論は?

    日常的にどういう使い方をするかで機種選択の基準は大きく変わります。利用者のケースを3〜4パターン考えて、それに応じておすすめマシンの性格を紹介してみます。

    ●それが初めてのマシンになるという方
    やはりB5サイズ程度のマシンをおすすめします。周辺機器もはじめから付いているものを選ぶか、予算の許す範囲でCD-ROMドライブくらいまでは買っておいた方がいいでしょう。今年になってからは、以前A4ノートの世界で流行っていた「ドッキング・ノート」タイプの製品も複数のメーカーから発売になっています。こういった機種ならCD-ROMドライブやFDDもドッキング・ステーションに内蔵されていることがあるので、細々と各種ドライブを買い足す必要がありません。B5サイズのマシンは選択肢は多いので、予算と使いたいソフトの有無で選ぶといいでしょう。

    ●すでに母艦機があってモバイル用のマシンを買い足したい
    Windowsマシンが母艦機であれば、Windows CEマシンをモバイル・マシンとしてもいいかもしれません。LAN接続の環境を整えることができるなら、CD-ROMドライブの付属にはそれほどこだわらなくてもいいでしょう。iLink端子の付いたソニー機をメインにお使いの方でしたら、ソニーのC1やSR9、SR1は便利に使えると思います。

    ●メインの機械はあるがもう古いので、モバイル・マシンもメインに使いたい
    メイン機がデスクトップであれば、その機械はファイル・サーバー(データを置いておくだけの機械)としてしまい、モバイル機器にディスプレイと、必要であればキーボードを接続して使うという方法があります。このくらい割り切って使うのであれば、VAIOのC1はおすすめです。

    ●とにかくモバイルマシンが欲しい
    価格の安さと製品のできを考えると、東芝の新Librettoやカシオの新FIVAがお買い得です。両者ともそこそこに広い画面をもち、価格も最新型のマシンでも16万円前後と競争力のある値付けとなっています。東芝はモデムがグローバル対応で画面の表示面積も広いのがおすすめのポイント。カシオはレガシー・ポート(外部機器との接続用端子)が多く、自分でマシンのチューンナップをできる人には面白く使える機能があるところが魅力的です。

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