ダイコンソウ

遠くから見てウマノアシガタかキツネノボタンだと思って、近づいてみると、花の形が少し違うし、葉も異なる。 調べてみるとダイコンソウと呼ばれるバラ科の花であった。( 「ウマノアシガタと金鳳花」 「キツネノボタンの金色」 の項参照))
ダイコンの花は4花弁で色も白く、ダイコンソウの花とは全く異なるが、葉がダイコンの葉に似ているとして名付けられた名前だそうである。( 「スズシロとノダイコン」 の項参照)
見た目にはとても大根の葉の様には見えないので不思議に思い文献をいろいろ調べてみると、草むらに隠れている根生葉がダイコンの葉に似ているとの事で、ダイコンソウの根元の草むらをはがす羽目になった。
確かに根生葉がダイコンの葉に似ているといわれれば、その通りで名の由来には納得したが、全体像や通常の葉からはとてもダイコンを想像できる要素は無く、別の名の付けようもあったように思われる。
名前の付け方に疑問を覚える例はウマノアシガタ等、しばしば有るが、それで通っているので仕方ないか。


ウマノアシガタやキツネノボタンの花期が終わる頃、この花の季節となる。 漢方で生薬(しょうやく)名を水楊梅(すいようばい)と言い、利尿、止瀉薬(ししゃやく)として用いられる。
近縁にオオダイコンソウ、カラフトダイコンソウがあり、高山植物として有名なチングルマも仲間であり、日本全土に分布するバラ科の花であるが、名前のいわれが少々気になる花である。

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