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トップページ> 映画> レビュー> 2003年> 1月
January, 2003
K-19
K-19 : The Widowmaker
監督: キャサリン・ビグロー
脚本: クリストファー・カイル
音楽: クラウス・バデルト
出演: ハリソン・フォード
リーアム・ニーソン
ピーター・サースガード
クリスチャン・カマルゴ
公式サイト(日本語)
たぶん、オレの相当な考え過ぎなんだろう。 ★☆
実話に基づく悲しみと感動の物語。
ほんとうはそうなんだろう。たぶん。

でもぼくには、映画の冒頭から決定的な違和感があって
それが最後までなくなることはなかったです。
だから、悲しみは感じたけれども、感動はできなかった。

それはなぜか。
それは、この映画がアメリカ製だからです。
なぜアメリカ人が、ロシア人に扮しているんだろう?
なぜ主人公がアメリカ人じゃないんだろう?
なぜ自分の国の人間は殺さないんだろう?
なぜハリウッドが、アメリカ人が
こんな映画を撮ってしまうんだろう?
この疑問がアタマの中でグルグル回っていたのです。

これは、あまりにもひねくれた見方かもしれませんが、
この映画は「アメリカがロシアをバカにしている」のか
そうでないとしても
「あくまで他人事として見ているだけの映画」
のように見えてしまいました。

これは他人事ではなく、アメリカ人自身が一番深く考えないと
いけない矛盾だと思うんですが、いかがでしょう?
この殺人兵器で人を殺したことのある唯一の国であり、
現在もっとも多くの兵器を保有している国、
そして今、また戦争をおっ始めようとしている国、アメリカ。

そんな国が、ほかの国で起こった核の悲劇を
感動の物語として映画にする。
その神経がわかりませんでした。

なぜ、自分たちの問題として描くことができないんだろう?
その勇気がないんなら、こんな映画を撮るべきじゃない。
これが実話に基づいてるから、というのは理由にならないと思う。
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めぐり逢う大地
The Claim
監督: マイケル・ウィンターボトム
原作: トーマス・ハーディ
脚本: フランク・コットレル・ボイス
音楽: マイケル・ナイマン
出演: ピーター・ミュラン
ウェス・ベントリー
ミラ・ジョヴォヴィッチ
ナスターシャ・キンスキー
サラ・ポリー
ただ切々と綴られる物語たち ★★★☆
このマイケル・ウィンターボトムという監督は、
相当欲張りな人のようです。
最近は特にそんな感じで、
戦争ドキュメンタリー風の作品(『ウェルカム・トゥ・サラエボ』)から
映像タッチにこだわった作品(『ひかりのまち』)、
オトナの軽い恋愛映画(『ウィズアウト・ユー』)、
サイケな英国音楽映画(『24アワー・パーティ・ピープル』)
まで行き着き、
そしてこの映画ではアメリカ開拓時代を描いてるとな!
この節操のなさが大好きです。しかも多作だしね。

でも、そんな中、ずっと一貫しているのが「ありのままを描く」
ということだと、ボクは思うんです。
無理に盛り上げようとしたり、いかにも!なエピソードを
入れ込んだりしようとしません、この人は。
その物語の持つ雰囲気と登場人物の言動を
素直に映像化してる。そんな風に見えます。
だってね、彼の映画って
必ず中盤でユル〜いテンポになるんですもん。
毎日が単調に繰り返されることを表してるみたいに。

はい、監督の話はここまでにして。
この映画のもうひとつの見どころは
サラ・ポリーという女優さんです。

10代からたくさんの映画に出ていますが、
かわいすぎてどうしてもアイドルっぽく見えてしまうところが
あったんです、オレにとっては。
でも、この映画では感情の抑揚が見事に効いてて、すばらしかった!
彼女がいなかったら、この映画の魅力は半減するかもしれません。
それと、父親役のピーター・ミュラン。
おいおい、このおっさん、誰やねん?って調べたくなるほど
激渋なおっさんでした。かなりかっこよかったっす。
(『トレインスポッティング』にも出てたらしい。)

終わってみたら、「あれ?オレ、いま、けっこう感動してない?」
と思ってしまった、ちょっと不思議な感覚でした。

p.s.
ただし、マイケル・ナイマンの音楽は少々マンネリ気味。
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ブラッド・ワーク
Blood Work
監督: クリント・イーストウッド
原作: マイクル・コナリー
脚本: ブライアン・ヘルゲランド
音楽: レニー・ニーハウス
出演: クリント・イーストウッド
ジェフ・ダニエルズ
アンジェリカ・ヒューストン
ワンダ・デ・ジーザス
公式サイト(英語)
このジャンルに手を出すのは厳しかったか…。 ★★☆
アメリカでヒットせず、東京でも1週間しか上映されなかったこの映画。
テレビでは、おすぎが絶賛しておりました。たしか。

いつものイーストウッド組のスタッフに加え、
L.A.コンフィデンシャル』や『ペイバック』で
この手の物語に強さを見せるブライアン・ヘルゲランド
(早く次回作仕上げてね!)の脚色ということで
かなり期待してました。

その期待は、少し叶えられ、かなり裏切られました。

こういう「サイコサスペンス」を謳う映画に必要なもの、
それは緊張感だと思うんです。
特に、美しいもの・大切なものが壊されるときの緊張感。
そして、その破壊行為が理不尽であればあるほど、
観てるこっちはイライラしながら、いつの間にか見入ってるわけ。

中盤ぐらいまでは、かなり良かったと思うんです。
映画を観ながら「あ、そのナゾ、オレも解けた!」と思った瞬間は
かなり爽快でしたもん。

でも、よかったのはそこまで。
まず、クリント・イーストウッドの走る姿が痛々しい。
ご老体にムチ打ってまで走られると、正直冷めました。
(ハリソン・フォードももうそろそろ危険?)
そして、登場人物の平均年齢もかなりお高め。
そのおかげで、キラキラした美しさが圧倒的に不足してました。
(あんなにドキドキしないキスシーンも珍しいわ。)
クライマックスもなぁ、ちょっとなぁ、切れがなかったかなぁ…。

枯れた感じの老練な作りをした映画にも
すばらしい魅力があります。
でも、サイコサスペンスが枯れてちゃいけないと思う。
羊たちの沈黙』をごらんなさい!
ラストまでドキドキが止まらない、あの感じが必要なんです。
セブン』や『ユージュアル・サスペクツ』をごらんなさい!
"おいおい、マジかよぉ!最後がそれかよ!!"
そんなドキドキが必要なんです。
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ハリー・ポッターと秘密の部屋
Harry Potter and the Chamber of Secrets
監督: クリス・コロンバス
原作: J・K・ローリング
脚本: スティーヴン・クローヴス
音楽: ジョン・ウィリアムス
出演: ダニエル・ラドクリフ
ルパート・グリント
エマ・ワトソン
リチャード・ハリス
マギー・スミス
ケネス・ブラナー
公式サイト(英語)
公式サイト(日本語)
こんなことを書くと、ファンに100%嫌われるわね。 ★★☆
日本でも大ヒットをかっ飛ばしているらしいハリポタ第2弾。
ここまで大々的にやれば、そりゃ記録もできるっちゅうねん!
と言いたくなります。はい。

『賢者の石』のときは、『スター・ウォーズ』との比較をしながら
シリーズものの必勝パターンを(ある程度)楽しんだわけですが、
今回は登場人物の設定などもわかっているわけで
より深くストーリーに入り込んでいける、はずでした…。
ハリーは確実に成長していたし、
ロンは確実に情けなさを失わないまま、
ハーマイオニーは数年後の美貌が楽しみではありましたが
それ以上のものは特に感じず
2時間半が長〜く思えましたわ。

これだけのスケールとキャストで、
大して面白くもない一話完結のドタバタ学園ミステリーを作るなんて
なんかもったいない!実にもったいない!

っていうか、もとはといえば原作がつまんないってこと?
っていうか、原作も読んでないオレが観に行っちゃダメってこと??
と言いつつ、次も観に行くんでしょう、たぶん。

p.s.
リーサル・ウェポン』シリーズのように、どんどん新鮮味が消え、
つまらなくなっていくことがなければいいんだけど…。
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