チェルシーホテル |
Chelsea Walls |
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監督: |
イーサン・ホーク |
脚本: |
ニコール・バーデット |
音楽: |
ジェフ・トゥイーディー |
出演: |
ユマ・サーマン
ロバート・ショーン・レナード
スティーブ・ザーン
クリス・クリストファーソン
ナターシャ・リチャードソン |
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公式サイト(英語)
公式サイト(日本語) |
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おしゃべりなヤツはキライ。 |
★★★☆ |
毎日、ぼくもあなたも言葉を発しながら生きてる。 相手が目の前にいるのに、 わざわざ紙に文字を書いて"筆談"なんてしないもんね。
でも、話した内容は
よっぽどのインパクトがない限り忘れ去られてしまう。 言葉って、宙に消えてしまうんです。 そして、消えていく言葉を追って、次々に新しい言葉を作り出す。 静寂に耐えられないかのように、余計な言葉がポンポン飛び交う。
そんなときって、ありませんか? 「間が持たないとき」。
この映画に出てくるのは、みんなこんな人たち。 自分の人生が間延びしちゃってて、すべてが有り余ってるの。 自分自身の間(ま)が持続できてないの。 で、それを埋め合わせるために、 一生懸命しゃべったり、書いたり、歌ったり、ギターを弾いたり…。 生きてる時間のヒマつぶしのための、ムダな語り合い。 ヒマつぶしのために、人生をムダに過ごす。
でも、言いたいのは「ムダな時間もムダじゃない」ってことね。 ムダな時間を「ムダだ」とわかっていれば、 それはそれでいい時間の過ごし方だと思うのです。
「ムダ」な時間を持たずに生きてる人って、
ある意味かわいそうだと思うし。
この映画に出てくるのは、みんな「ムダ」を生きてる人たち。 「ムダ」の中から生まれる何かが、きっとあるんだろうね。
p.s.
こんなにセリフの多い映画は、
一連のタランティーノ映画以来かな? (セリフの内容は、まったく違うレベルにあるけど。) 『パリ・テキサス』meets『ミリオンダラー・ホテル』。
サイコーとサイテーのヴェンダース映画を
ミックスしたような映画でした。
イーサン・ホーク、次は恋愛映画で勝負だ!
あんたならできるよ! |
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▲TOP |
イン・ザ・ベッドルーム |
In the Bedroom |
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監督: |
トッド・フィールド |
原作: |
アンドレ・デュバス |
脚本: |
トッド・フィールド
ロバート・フェスティンガー |
音楽: |
トーマス・ニューマン |
出演: |
シシー・スペイセク
トム・ウィルキンソン
ニック・スタール
マリサ・トメイ |
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公式サイト(英語)
公式サイト(日本語)
第74回アカデミー賞作品/主演男優・女優・助演女優賞などノミネート |
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死への償い |
★★★★ |
今、先進国の中で死刑制度が続いている国は 日本とアメリカだけだそうです。 そんなアメリカ人が作った映画を日本人である自分が観る。 そしてそれにより、死刑のあり方を考えるきっかけになりました。 この映画の主題はそんな点じゃないということは百も承知で、 このことについて今日思ったことを書いてみようかと思います。
悪いこと、特に他人の命を奪う罪を犯した人には、
それ相応の罰が必要だと感じます。
これはみんなそう思ってるはず。 そこで。「それ相応の罰」ってのが、果たして 罪を犯した人も「死んで償う(=死刑)」ことなのか、 「死ぬまで償う(=死ぬまで刑務所)」ことなのか、 そこが議論の分かれ目なんだろうと思います。
「死刑を存続しても犯罪の抑止力として機能していないから、 死刑は廃止すべき」 っていう理由はおかしいと思うし
(だって、「死刑になるなら人殺しはやめよう…」
なんて考える人は、
最初から人殺しなんてしないと思うし、死刑がなくても
犯罪を抑止するための力は必要でしょ?)、 「人権の尊重と博愛主義にのっとって、死刑は廃止すべき」 って言い切るには、現代社会はあまりに残酷すぎる。 池田小の事件や、その他ほんとにたくさんの殺人事件を見て、 被害者の方々の立場に立つと、そう思わずにはいられません。
『デッドマン・ウォーキング』、『グリーンマイル』、
『チョコレート』など、死刑を扱った映画を観て 死刑自体の残酷さも少しは知ってるつもりです。
なので、死刑は当然あってしかるべきと、
大声で叫ぶこともできません。
無実の人を「死」に至らしめた人には
「死ぬまで罪を償ってもらう」。
無期懲役を本物の「死ぬまで刑務所で反省する」制度に
改めるしかないのかなぁと思います。
法律とか何にも知らないシロウトですが、こんな風に思います。 甘い!と感じる方やピンボケだよ、こんな考え!と思われる方が いるかもしれませんが、そんな方、ぼくにもわかるように 優しく教えてほしいです。お願いします。 |
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ピンポン |
Ping Pong |
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監督: |
曽利文彦 |
原作: |
松本大洋 |
脚本: |
宮藤官九郎 |
出演: |
窪塚洋介
ARATA
サム・リー
中村獅童
大倉孝二 |
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公式サイト(日本語) |
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青春映画にエレクトロミュージックは似合わない。 |
★★★ |
松本大洋原作マンガの映画化。 しかも、あの『GO』の脚本家&主演俳優とくれば、
期待しない人はいないでしょう!
う〜ん、でも、あぁぁ、これは、おぉぉ、あれ?え?オレか??
青春時代をとうに過ぎてしまったオレが観たこの映画の衝撃と ただいま青春真っ盛りの学生諸君が観たものとは、 全く違うんじゃないかなぁ。 オレのは参考にならんかもしれんぞ、と思うわけ。 オレの出番ではないんじゃないのか?
ごめん! ヘタな言い訳しちゃった。 要するに、ピンと来なかったっす。 ヘンなふうにストーリーに納得してしまって、それっきりよ。
だって、どうも、映画の中のすべてがキレイ過ぎるような気がしたの。 したたり落ちる青春の汗も涙も、なにかサラサラと流れてしまって、 青春特有のザラザラした感じが感じられなかったから。 今の学生たちには、もしかするとこれくらいの「サラサラ」感が ちょうどいいのかもしれないなぁ。 そのへんの実態がわからないからさぁ。 (同時期に上映されてる『青い春』はこの映画と両極端なのかも。)
でもあれか?松本大洋の原作も、こんな感じだったっけ? マンガもロクに読んでないからなぁ…。 |
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釣りバカ日誌13 |
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監督: |
本木克英 |
原作: |
やまざき十三
北見けんいち |
脚本: |
山田洋次
朝間義隆 |
音楽: |
林哲司 |
出演: |
西田敏行
三國連太郎
浅田美代子
鈴木京香
小澤征悦 |
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公式サイト(日本語) |
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オヤジギャグも、浜ちゃんが言えば許される。 |
★★ |
わたくし、体質的に「観光バス」がキライなんですよ。
「乗合バス」は大丈夫なんです。 「観光バス」の何がイヤなのか、それはあの独特のニオイ!
一歩中に入っただけで、
かなりの拒否反応(=吐き気)を催します。 なので、旅行なんかをするときにも 夜行バスを使うことは絶対にありません。 ということは…
夜行バスで必ず流れるであろう
この『釣りバカ日誌』シリーズを、 きちんと観たことが一度もなかったわけです。 テレビでも見たことなかったし、 ましてや、お金を払ってまで観ようなんて 夢にも思わないわけ!
今日は、諸事情により このシリーズ13弾目を初めて観たわけであります。 この映画って、原作がマンガなんですね!? 中身も、すばらしくマンガ調ですねぇ。 バカバカしくて笑えました。
もうね、見どころは
そのバカバカしすぎるほどのバカバカしさと 鈴木京香の美貌! としか言いようがございません。 |
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タイムマシン |
The Time Machine |
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監督: |
サイモン・ウェルズ |
原作: |
H・G・ウェルズ |
脚本: |
ジョン・ローガン |
音楽: |
クラウス・バデルト |
出演: |
ガイ・ピアース
サマンサ・マンバ
ジェレミー・アイアンズ
マーク・アディ
オーランド・ジョーンズ |
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公式サイト(英語)
公式サイト(日本語)
第75回アカデミー賞メイクアップ賞ノミネート |
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古典小説を最新技術だけで映画化するのは… |
★★☆ |
またまた困った映画ですなぁ。 SFの古典小説(と言っていいんでしょうか)、その何度目かの映画化。 もちろん、小説を読んだこともなく、 ぜんぜん期待もせず観に行きましたが…。
ぼくら世代の「タイムトラベル」のバイブルといえば、
『バック・トゥ・ザ・フューチャー』ではないかと思います。 あのシリーズでは、映画の中でなにかすごい世界観を作り出そう!
なんていう壮大な野望などひとつもなく、
あくまで観客が楽しめるような ポップな過去・未来が描かれていました。大好き。ルン♪
そして本題の『タイムマシン』。
タイムマシンが
どんどん突拍子もない方向へ向かうもんだから、
オレの気持ちも主人公と同じになってしまいました。
「どこじゃ、ここは??」
あまりに違う世界観を提示されてしまったため、 (本来、それがSFの真の姿なのかもしれないけど) まったく現実感に欠けてしまって、 遠い目でしか観ることができませんでした。
(この映画と同じ感覚を覚えたのが、
去年の『猿の惑星』終盤の展開。)
やっぱり、オレたちの生きる世界の「未来」を
映画として描くんだったら
「近未来」にとどめておくのが賢明でしょう。
そのほうが好きだなぁ。 |
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