home
movie
music
diary
book
friends
profile
sitemap

この画像をクリックするとamazon.co.jpの各商品紹介ページにジャンプします。解説文やたくさんのレビューが読めますので、ぜひ参考に!
トップページ> 映画> レビュー> 2002年> 8月
August, 2002
チェルシーホテル
Chelsea Walls
監督: イーサン・ホーク
脚本: ニコール・バーデット
音楽: ジェフ・トゥイーディー
出演: ユマ・サーマン
ロバート・ショーン・レナード
スティーブ・ザーン
クリス・クリストファーソン
ナターシャ・リチャードソン
公式サイト(英語)
公式サイト(日本語)
おしゃべりなヤツはキライ。 ★★★☆
毎日、ぼくもあなたも言葉を発しながら生きてる。
相手が目の前にいるのに、
わざわざ紙に文字を書いて"筆談"なんてしないもんね。
でも、話した内容は
よっぽどのインパクトがない限り忘れ去られてしまう。
言葉って、宙に消えてしまうんです。
そして、消えていく言葉を追って、次々に新しい言葉を作り出す。
静寂に耐えられないかのように、余計な言葉がポンポン飛び交う。

そんなときって、ありませんか?
「間が持たないとき」。

この映画に出てくるのは、みんなこんな人たち。
自分の人生が間延びしちゃってて、すべてが有り余ってるの。
自分自身の間(ま)が持続できてないの。
で、それを埋め合わせるために、
一生懸命しゃべったり、書いたり、歌ったり、ギターを弾いたり…。
生きてる時間のヒマつぶしのための、ムダな語り合い。
ヒマつぶしのために、人生をムダに過ごす。

でも、言いたいのは「ムダな時間もムダじゃない」ってことね。
ムダな時間を「ムダだ」とわかっていれば、
それはそれでいい時間の過ごし方だと思うのです。
「ムダ」な時間を持たずに生きてる人って、
ある意味かわいそうだと思うし。

この映画に出てくるのは、みんな「ムダ」を生きてる人たち。
「ムダ」の中から生まれる何かが、きっとあるんだろうね。

p.s.
こんなにセリフの多い映画は、
一連のタランティーノ映画以来かな?
(セリフの内容は、まったく違うレベルにあるけど。)
パリ・テキサス』meets『ミリオンダラー・ホテル』。
サイコーとサイテーのヴェンダース映画を
ミックスしたような映画でした。
イーサン・ホーク、次は恋愛映画で勝負だ!
あんたならできるよ!
▲TOP
イン・ザ・ベッドルーム
In the Bedroom
監督: トッド・フィールド
原作: アンドレ・デュバス
脚本: トッド・フィールド
ロバート・フェスティンガー
音楽: トーマス・ニューマン
出演: シシー・スペイセク
トム・ウィルキンソン
ニック・スタール
マリサ・トメイ
公式サイト(英語)
公式サイト(日本語)
第74回アカデミー賞作品/主演男優・女優・助演女優賞などノミネート
死への償い ★★★★
今、先進国の中で死刑制度が続いている国は
日本とアメリカだけだそうです。
そんなアメリカ人が作った映画を日本人である自分が観る。
そしてそれにより、死刑のあり方を考えるきっかけになりました。
この映画の主題はそんな点じゃないということは百も承知で、
このことについて今日思ったことを書いてみようかと思います。

悪いこと、特に他人の命を奪う罪を犯した人には、
それ相応の罰が必要だと感じます。
これはみんなそう思ってるはず。
そこで。「それ相応の罰」ってのが、果たして
罪を犯した人も「死んで償う(=死刑)」ことなのか、
「死ぬまで償う(=死ぬまで刑務所)」ことなのか、
そこが議論の分かれ目なんだろうと思います。

「死刑を存続しても犯罪の抑止力として機能していないから、
 死刑は廃止すべき」
っていう理由はおかしいと思うし
(だって、「死刑になるなら人殺しはやめよう…」
 なんて考える人は、
 最初から人殺しなんてしないと思うし、死刑がなくても
 犯罪を抑止するための力は必要でしょ?)、
「人権の尊重と博愛主義にのっとって、死刑は廃止すべき」
って言い切るには、現代社会はあまりに残酷すぎる。
池田小の事件や、その他ほんとにたくさんの殺人事件を見て、
被害者の方々の立場に立つと、そう思わずにはいられません。

デッドマン・ウォーキング』、『グリーンマイル』、
チョコレート』など、死刑を扱った映画を観て
死刑自体の残酷さも少しは知ってるつもりです。
なので、死刑は当然あってしかるべきと、
大声で叫ぶこともできません。

無実の人を「死」に至らしめた人には
「死ぬまで罪を償ってもらう」。
無期懲役を本物の「死ぬまで刑務所で反省する」制度に
改めるしかないのかなぁと思います。

法律とか何にも知らないシロウトですが、こんな風に思います。
甘い!と感じる方やピンボケだよ、こんな考え!と思われる方が
いるかもしれませんが、そんな方、ぼくにもわかるように
優しく教えてほしいです。お願いします。
▲TOP
ピンポン
Ping Pong
監督: 曽利文彦
原作: 松本大洋
脚本: 宮藤官九郎
出演: 窪塚洋介
ARATA
サム・リー
中村獅童
大倉孝二
公式サイト(日本語)
青春映画にエレクトロミュージックは似合わない。 ★★★
松本大洋原作マンガの映画化。
しかも、あの『GO』の脚本家&主演俳優とくれば、
期待しない人はいないでしょう!

う〜ん、でも、あぁぁ、これは、おぉぉ、あれ?え?オレか??

青春時代をとうに過ぎてしまったオレが観たこの映画の衝撃と
ただいま青春真っ盛りの学生諸君が観たものとは、
全く違うんじゃないかなぁ。
オレのは参考にならんかもしれんぞ、と思うわけ。
オレの出番ではないんじゃないのか?

ごめん!
ヘタな言い訳しちゃった。
要するに、ピンと来なかったっす。
ヘンなふうにストーリーに納得してしまって、それっきりよ。

だって、どうも、映画の中のすべてがキレイ過ぎるような気がしたの。
したたり落ちる青春の汗も涙も、なにかサラサラと流れてしまって、
青春特有のザラザラした感じが感じられなかったから。
今の学生たちには、もしかするとこれくらいの「サラサラ」感が
ちょうどいいのかもしれないなぁ。
そのへんの実態がわからないからさぁ。
(同時期に上映されてる『青い春』はこの映画と両極端なのかも。)

でもあれか?松本大洋の原作も、こんな感じだったっけ?
マンガもロクに読んでないからなぁ…。
▲TOP
釣りバカ日誌13
監督: 本木克英
原作: やまざき十三
北見けんいち
脚本: 山田洋次
朝間義隆
音楽: 林哲司
出演: 西田敏行
三國連太郎
浅田美代子
鈴木京香
小澤征悦
公式サイト(日本語)
オヤジギャグも、浜ちゃんが言えば許される。 ★★
わたくし、体質的に「観光バス」がキライなんですよ。

「乗合バス」は大丈夫なんです。
「観光バス」の何がイヤなのか、それはあの独特のニオイ!
一歩中に入っただけで、
かなりの拒否反応(=吐き気)を催します。
なので、旅行なんかをするときにも
夜行バスを使うことは絶対にありません。
ということは…
夜行バスで必ず流れるであろう
この『釣りバカ日誌』シリーズを、
きちんと観たことが一度もなかったわけです。
テレビでも見たことなかったし、
ましてや、お金を払ってまで観ようなんて
夢にも思わないわけ!

今日は、諸事情により
このシリーズ13弾目を初めて観たわけであります。
この映画って、原作がマンガなんですね!?
中身も、すばらしくマンガ調ですねぇ。
バカバカしくて笑えました。
もうね、見どころは
そのバカバカしすぎるほどのバカバカしさと
鈴木京香の美貌!
としか言いようがございません。
▲TOP
タイムマシン
The Time Machine
監督: サイモン・ウェルズ
原作: H・G・ウェルズ
脚本: ジョン・ローガン
音楽: クラウス・バデルト
出演: ガイ・ピアース
サマンサ・マンバ
ジェレミー・アイアンズ
マーク・アディ
オーランド・ジョーンズ
公式サイト(英語)
公式サイト(日本語)
第75回アカデミー賞メイクアップ賞ノミネート
古典小説を最新技術だけで映画化するのは… ★★☆
またまた困った映画ですなぁ。
SFの古典小説(と言っていいんでしょうか)、その何度目かの映画化。
もちろん、小説を読んだこともなく、
ぜんぜん期待もせず観に行きましたが…。

ぼくら世代の「タイムトラベル」のバイブルといえば、
バック・トゥ・ザ・フューチャー』ではないかと思います。
あのシリーズでは、映画の中でなにかすごい世界観を作り出そう!
なんていう壮大な野望などひとつもなく、
あくまで観客が楽しめるような
ポップな過去・未来が描かれていました。大好き。ルン♪

そして本題の『タイムマシン』。
タイムマシンが
どんどん突拍子もない方向へ向かうもんだから、
オレの気持ちも主人公と同じになってしまいました。

「どこじゃ、ここは??」

あまりに違う世界観を提示されてしまったため、
(本来、それがSFの真の姿なのかもしれないけど)
まったく現実感に欠けてしまって、
遠い目でしか観ることができませんでした。
(この映画と同じ感覚を覚えたのが、
 去年の『猿の惑星』終盤の展開。)
やっぱり、オレたちの生きる世界の「未来」を
映画として描くんだったら
「近未来」にとどめておくのが賢明でしょう。
そのほうが好きだなぁ。
▲TOP
now showing | movie review | dvd review | special
home | movie | music | diary | book | friends | profile | sitemap