![]() |
||||
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
◆◆◆◆ 生涯学習センター ◆◆◆◆ (アイセル・シュラホール) |
(しょうがいがくしゅうセンター) 〒583-0024 藤井寺市藤井寺3-1-20 TEL:072-952-7800 FAX:072-952-7806 所管:藤井寺市教育委員会事務局教育部生涯学習課 近畿日本鉄道南大阪線・藤井寺駅より南へ約700m徒歩約10分 府道186号・藤ヶ丘バス停北側交差点を西へ約400m → 北へ約180m 府道31号・野中配水場Ⅰ南側交差点を北へ約400m → 西へ約140m → 北へ約190m 駐車場(17台)西側入口より 敷地面積:5,413.0㎡ 延床面積:4,554.19㎡(本館ほか3施設) 開設:1994(平成6)年7月 |
![]() |
![]() |
|
① 生涯学習センター西側(南西より) 2019(令和元)年5月 建物のデザインとしては後部であるが、正面入口がある。 |
② 生涯学習センター東側(南東より) 2019(令和元)年5月 まるで陸上にそびえる大型船のようである。北・東側はため池である。 |
|
![]() |
![]() |
|
③ 生涯学習センター(北より) 2019(令和元)年5月 手前の池は「新池」。センターの敷地も元は新池の一部であった。 建物全体は北側からの方がよく見える。右側に正面入口がある。 |
④ 生涯学習センターと新池(南東より) 〔藤井寺西小学校創立50周年記念撮影航空写真 2019年5月14日〕より |
|
![]() |
施設の正式名称は「藤井寺市立生涯学習センター」で、「アイセル・シュラホール」という愛称が付けられています。市民の間では「シ ュラホール」で通っています。写真でわかるように、とにかく奇抜なデザインの建物です。知らないで近くに来てこの建物を目にした人の 多くは「何? この建物は。」と、その異様な姿に驚きます。まるで陸上にそびえ立つ大型船のような形です。 そうです。この建物のデザインは、半分以上は船を表しているのです。デザインにも、愛称の「シュラホール」にも、藤井寺市ならでは の要素が詰め込まれています。地上4階・地下1階の建物の外観は、市内から出土した古代の木ぞり「修羅(しゅら)」と、古代船の埴輪の形を 組み合わせた姿をモチーフとしています。愛称「アイセル・シュラホール」の「シュラホール」も、修羅にちなんでいます。「アイセル」に ついては、市のサイトでは、『アイセルとは、Activity(活動)、Information(情報)Consultation(相談)、Exchange(交流)、Learning(学習) の頭文字』と説明されています。また、建物デザインについては、『建物の外観デザインは、船形埴輪と修羅をモチーフに、歴史を継承し 未来へと出帆する船をイメージしています。』とあります。 ![]() |
写真①は、古代船の後方に当たる西側部分で、この後方の船尾の部分がセン ターの正面入口となっています。屋上部で突き出ている2本の部分は、「修羅」 の後方部の形をモチーフとしています。施設ができた時に植えられた桜の木が 大きくなってきて、満開時にはきれいな桜並木となります。 写真②は、古代船の前方部に模した特徴あるデザインですが、初めて見る人 には驚かれ、不思議がられます。遠くから見ると、まるで船が街の上に浮かん でいるようにさえ見えます。写真⑤は、ずっと離れた南の羽曳野丘陵にある高 層建物から撮影したものですが、まさに街に“浮かぶ古代船”です。望遠レン ズ効果のために、後方のビル群がすぐ後ろに在るように見えますが、実際はか なり離れています。 周囲の住宅街の景観にはなじみにくいその独特のデザインから、完成直後に はかなり不評も聞かれましたが、年を経るにつれて人々も慣れてしまったよう で、今はさして不評も聞かれません。 |
![]() |
|
⑤ 生涯学習センター遠景(南南西より) 2019年5月 左手後方の茶色いマンションとセンターの間には近鉄南大阪線が 通っている。最上段の高層建物群は、八尾・柏原の市域である。 |
||
シュラホールは、1994(平成6)年7月24日にオープンしました。それまで「社会教育」と呼ばれていた分野が、より幅広い「生涯学習」と いう概念に置き換えられ、それに合わせた生涯学習施設が各地に造られていきました。藤井寺市でも同様な施設の新設が求められ、藤井寺 駅に比較的近いこの場所が選ばれました。元は「新池」というため池で、その半分近くを埋め立てて建設されました。同時に、残った池の 部分は降雨時の調整池として活用するために、護岸整備と水深を深くする工事が行われました。 ![]() 一方、独立した資料館のような施設を持たない藤井寺市は、代替機能としてこのセンター施設の中に歴史資料の展示室やコーナーも設け ました。いろいろな工夫を凝らして、子供から老人までが利用できる幅広い生涯学習活動に利用できる施設として設計されています。 特徴的な形状の外壁は木板貼りで濃茶色でしたが、2019年春には明るい薄茶色の壁材への張り替えが完成しました。 |
||
各階の施設内容の特徴を簡単に紹介します。詳しくは市のサイトをご覧ください。 ![]() 1階 住民票等交付コーナー ‥‥ 住民票写し・印鑑登録証明書・住民票記載事項証明書の交付、年金の現況届の証明を行う。 展示コーナー ‥‥ 絵画・書作・手芸・クラフトなどの作品の展示会を開くことができる。グループ単位や個人、他市の市民でも 利用することができる。 高齢者憩いの場 ‥‥ 60歳以上の藤井寺市民が利用(事前登録が必要)できる。高齢者のための和室・洋室を配置。 その他、だれもがくつろげるサロン、情報コーナーがある。 2階 歴史展示ゾーン ‥‥ 市内の遺跡から見つかった遺物が展示され、旧石器時代から奈良時代までの変遷を学ぶことができる。 歴史展示室 ‥‥ 「倭の五王の時代」をテーマにした遺物(鉄剣・武具・埴輪など)が展示されている。また、「ようこそ、お かえり故郷へ 井真成墓誌特別展」として、遣唐留学生・井真成※の墓誌のレプリカの展示がある。 学習ファミリーゾーン ‥‥ 親子で学習ができるゾーンがある。 ※ 井真成 (いのまなり・いしんせい) 「図書コーナー」 ‥‥ 市立図書館の分室の役目をしていて、図書の閲覧と貸し出し・返却ができる。 「幼児コーナー」 ‥‥ 子どもたちの遊びの場として親子でくつろぐことができる。 「AVコーナー」 ‥‥ ビデオやCDを楽しむことができる。 3階 公民館・教育研究機能ゾーンには、公民館活動・教育研究活動に使う視聴覚室・クラフト室・アトリエ・音楽教室・研修室・パソ コン教室などがあり、生涯学習を目的に自発的活動している、生涯学習グループは施設を利用することができる。(事前にグルー プ登録が必要) 「視聴覚室」 ‥‥ 多目的利用に対応できるよう、電動昇降ステージや映像・音響設備がある。(収容人数120人) 「クラフト室」 ‥‥ 生け花やクラフトなどの活動に利用することができる。(収容人数25人) 「アトリエ」 ‥‥ 絵画や習字などの活動に利用することができる。(収容人数21人) 「音楽教室」 ‥‥ 様々な学習活動のほか、ピアノなどの設備があり、小グループのコーラス練習などができる。(収容人数45人) 「研修室」 ‥‥ 語学などの学習活動に利用することができる。(収容人数46人) 4階 屋内多目的広場は、ゲートボールやヨガ、太極拳などの軽スポーツを行うことができる。一面に人工芝を張りつめ、雨天の時も利 用できるよう電動開閉式ドームになっている。 屋外 温室と噴水があって、温室には食虫植物やバナナの木、パンの木などもある。また、真ん中には、定期的にきれいな花が植えられ ている。 |
◆◆◆◆◆ 歴史展示ゾーン・展示室 ◆◆◆◆◆ | ||
歴史展示ゾーンでは「ふじいでらの大昔をたずねて」と題して市内の遺跡から見つかった遺物の実物やレプリカが展示されており、旧石 器時代から奈良時代までの簡単な変遷を学ぶことができます。歴史展示室は古墳時代についての展示があり、大型の円筒埴輪・形象埴輪や 古墳遺跡からそのまま掘り取ってきた鉄器類の埋納施設の実物は、なかなかの見ごたえのある遺物です。 |
||
アイセルシュラホール2階歴史展示ゾーンは、リニューアル工事及びその準備に伴い、 令和6年4月1日~令和7年3月31日の期間、全面的に閉鎖されています。 |
![]() |
![]() |
|
⑥ 歴史展示ゾーン(弥生時代の展示部分) 2012(平成24)年2月 |
⑦ 古墳時代についての歴史展示室 囲い内の展示は、西墓山 古墳の鉄器埋納施設をそのまま移設したもの。 2021(令和3)年3月 |
|
![]() |
![]() |
|
⑧ 水鳥形埴輪(重要文化財)と蓋(きぬがさ)形埴輪(後方) これらの埴輪は津堂城山古墳の周濠跡地内から出土した。 〔展示室〕 2020(令和2)年10月 |
⑨ 西墓山古墳で発掘された巨大な鉄器埋納施設 〔展示室〕 発掘された状態でそのまま掘り取り、展示室に移設再現された。 2020(令和2)年10月 |
![]() |
![]() |
![]() |
||
⑩ 縄文式土器 (国府遺跡出土) 2012(平成24)年2月 |
⑪古墳時代の鎧とかぶと (野中古墳出土) 2012(平成24)年2月 |
⑫ 埴輪 岡古墳から出土した円筒埴輪 2020(令和2)年10月 |
移築された古墳石室 2019(平成31)年3月、シュラホール敷地内の前庭に、小古墳の中に築造され ていた石室が展示のために移築されました。その古墳は「藤の森古墳」と言い ますが、現在は消滅していて存在しません。いわゆる消滅古墳の一つです。 藤の森古墳は直径22mの円墳で、誉田御廟山古墳(応神天皇陵)北西部の西側 にありましたが、大阪府営水道(当時)の「美陵ポンプ場」建設のために、1965 (昭和40)年に発掘調査の上解体されました。同時に解体された「蕃上山(ばんじょうや ま)古墳」とともに府営水道が調査報告書を作成しています。両古墳の出土遺物 の一部は、「大阪府立近つ飛鳥博物館」で常設展示されています。 藤の森古墳の石室は古墳の場所からは撤去されましたが、ポンプ場の敷地内 で移築・保存されました。しかし、一般市民が出入りすることのできない施設 であるため、自由に見学できる対象ではありませんでした。一般公開を求める 声が以前からあり、平成30年度の朝日新聞文化財団助成金などを活用した移築 事業が行われて、シュラホールの敷地内にそっくり移築されました。 |
![]() |
|
⑬ 移築された藤の森古墳の石室 2019(令和元)年5月 | ||
移築されたことで、藤の森古墳の石室はいつでも自由に見学できる存在となりました。移築後の2019年7月には「百舌鳥・古市古墳群」 の世界文化遺産への登録が決定しましたが、現在のところ、古市古墳群の中で唯一見学できる石室が藤の森古墳の石室です。 ![]() ![]() |