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「ふたご座」
カストルとポルックスは、白馬に化身した大神ゼウスが王妃レダとの間に生まれた双子の兄弟であ り、カストルは人間として、ポルックスは大神ゼウスの血を受けて神の子として生まれました。 |
その双子の兄弟はパレナで成長をして、兄のカストルは拳闘の名手であり、弟のポルックスは乗馬の名手として名を広め、二人とも多くの冒険をして立派な勇者となり、その名をとどろかせていました。 |
★「二人の冒険その一」 |
ヤーソンを船長とするアルゴ船遠征隊に参加したカストルとポルックスは、コルキスへ金色の毛皮を奪いに返しに行った 時の話では、突然海上に大嵐が起こり、アルゴ船が大波をかぶってしまい、船が危うくなった時には、楽人アルフェウスが船の甲板に立って、琴で美しい音楽を奏でて、サモトラケー島に住む神々たちに、 「船が安全な航海を出来るようにお願いします。」 と祈りました。すると、カストルとポルックスの双子の兄弟の頭上に大きな輝く星がひとつずつきらめいて、大嵐の海は何もなかったような静けさと、穏やかな海に戻りました。 |
これは、海神ポセイドンが双子兄弟の二人の日頃の友情の仲に感銘して、嵐や大波を鎮めようとしたからです。 |
★「二人の冒険その二」 |
拳闘の名手といて名高い、ビテュニア王のアミコスが一行の船の通過を阻もうとして、進行を止めた時に、弟のポルックスが戦いの勝負を挑みました。が、なんとポルックスは、いとも簡単にアミコスを殴り倒してしまったのでありま した。 |
★「二人の冒険その三」 |
航海から帰る途中、クレーテの島に船を接岸しようとした時に、青銅の巨人タロースという怪物(胴には血管が一本通っており、その血管を頭のクギで留めただけの青銅人間であり、鍛治(かじ)の神であるヘーファイストスが その製作をして、島の王ミノスに献上をしたもの)が、三日に一度、島の周りを歩いて警備をしている時に、たまたま見張りをしていた、タロースが船を見つけて 「よし、この自分の体を火で真っ赤に焼いて、島に上陸して来た者に、抱きついて焼き殺してやろう。」 と考えました。 |
コルキスからヤーソンについて来た船中の魔女、メーディアが自分の魔法で怪物タロースをたちまち無力にしてしまいました。そこで怪物タロースは 「こうなったら力で勝負だ。」 と、島の岸を自分の大きな手を使ってはぎ取り、船に向かって投げつけてきました。 |
そこでカストルとポルックスは二人で秘策を練り怪物タロースを捕まえて、頭のクギをスッと抜いてしまったのであります。クギを抜かれたタロースは、その場にドスンと大きな音をたてて倒れ、ぜんぜん動かなくなってしまったのでありま した。 |
★「二人の冒険その四」 |
カストルとポルックスの最後の冒険は、アルカディアに牛の群れを盗みに出かけた時のことです。一緒に同行をしたいとイーダスとリュンケウスが、カストルとポルックスを言葉巧みにだまして、カストルとポルックスの取り分の牛まで全て横取りをしてしまいました。これに怒ったカストルとポルックス兄弟は、奪い返すために先回りをして、彼らを待ち伏せしていたので した。 |
運悪く、兄のカストルはリュンケウスに見つかってしまい、弓矢で射殺ろされてしまいました。それに激怒をした弟のポルックスは、拳でリュンケウスを殺して兄の仇を取りましたが、その時、イーダスが投げた大きな石が頭に命中して、その場に倒れ伏せて、気絶をしました。イーダスはその時にチャンスとばかりに近づいて、彼の息の根を閉じようとしたその時、これを見ていた大神ゼウスは雷電の矢を放って、イーダスを殺害してしまいました。気絶をしていたポルックスは目がさめると、その時 に初めて自分が神の子であることを悟ったのです。 |
ポルックスは兄弟の運命の違いに気づき、非常に仲のよかった兄が冥界に行ってしまったため、ひどく嘆き悲しみました。 そして大神ゼウスに 「私の命と引き換えにしてでも、どうか兄を生き返らせて下さい。お願いします。」 と頼みました。 するとゼウスはその願いを聞き入れて、双子の兄弟を一日ごとに、オリンポスとあの世とで仲良く暮らせるようにして、双子の姿を友愛のしるしとして天空に掲げました。 |