型式番号およびAIボックスコードはGBR8。Gストーンとそれに伴うオーバーテクノロジーの提供を受けてフランスGGGおよび対特殊犯罪組織「シャッセール」が建造した攻撃型ビークルロボ。ビークル形態は当初パワーショベルカーを予定していたが、その主任務が災害救助から戦闘攻撃とされたことを受け、メーザー装甲車へと変更された。AIパーソナリティに性差を設定するという実験的な試みが為された最初の機体である。これはフランス政府が譲渡された技術をそのまま使用することに強く反発したためと一部ではいわれているが、真相はさだかではない。もっともこれまで基本的には「男性型」(勿論「男性型」とは光竜、闇竜が「女性」として設定されたためそれに対応していわれるようになっただけで、実際にはGGGのAIロボット達には性差が設定されておらず、よって自己および他のビークルロボを男女の違いからは認識していなかった。要するに男だ、女だとは考えていなかったということ。)であったAIロボットが「女性型」AIを持った時、いかなる成長をするか、また従来の「男性型」ビークルロボが彼女らをいかに認識するかなどは非常に興味深い。性差の設定、「女性型」AIの搭載に伴い、外観も従来の「竜」型ビークルロボをもとに女性的に改修している。これはAIが自己を視覚的に認識するときのための処置で、他の「竜」型ビークルロボとの性差に伴う外観上の差異を認識することで、より「女性」としての自己を認識しやすくするためであると思われる。ちなみにAIに性差を設定することに関してはGGGおよびシャッセール内におけるフェミニストから、「性差を設定する意味は何か」「その性差は、既存の性差のステレオタイプの再生産に繋がらないか」等の大きな反発が起きている。
同時に建造された闇竜とは姉妹機であり、闇竜からは双子の姉として認識されている。闇竜はおとなしげなおっとりした性格であるのに対し、光竜は天真爛漫でひとなつっこく、いわゆる「おてんば」である。性差設定の際になんらかのトラブルが生じたのか、AIの成長が中国で建造された風龍、雷龍よりも大幅に遅れてしまい、完成当時、彼女らの、知識面はともかく、情緒面は5歳児程度のものであった。
氷竜、炎竜、風龍、雷龍を「兄」として認識しており、彼らのことを名前の後に「兄ちゃん」とつけて呼ぶ。
設計的には闇竜との共同運用作戦が前提となっており、その際は前衛に立って主に攻撃を担当する。背面に装備されたパワーアームメーザー砲はウルテクエンジンのGSライドへの結合によって強大な破壊力を誇っている。通常のメーザー照射「ライトニング・ランス(後に『プライムローズの月』と改称)」のほか拡散メーザー光線を照射する「ライトニング・スプラッシュ」など用途、目的に応じた形でのメーザー照射を行なうことができ、また打撃武器としても有効である。
他の「竜」型ビークルロボと同様に姉妹機である闇竜とのシンパレートを高めることでシンメトリカルドッキングが可能。変形合体して大型戦闘用合体ビークルロボ、天竜神となる。合体時は天竜神の右半身を構成し、メーザー砲操作席が頭部となる。
なお光竜、闇竜の建造方法は他のいかなるAIロボットとも一線を画している。彼女らは理念的理由からGGGオービットベースへの採用を見送られていた幻のディビジョンX「物質瞬間創世艦」フツヌシによって「創世」されたのである。「創世」した機体にAIボックスを搭載することで彼女らは完成を見た。理論上は可能であるとされていたが、実際彼女らほどの巨大で複雑な物体を「創世」することはフツヌシでも初めての試みであり、この「創世」は実験的意味合いが含まれていた。
AIボックスを搭載されてから3ヶ月間はフツヌシ内部での機能チェックやAI育成、数々の実験が行なわれ、作戦行動に耐え得る段階まで成長した彼女らは評価試験のためフランス北部の工業都市リールへ移送されることとなった。ルネ・カーディフとは、ルネがその移送作戦を担当したのを契機に邂逅し、同じGストーンを持つものとして、ルネに対し少なからず好意を抱いたようだ。
オワーズ川におけるバイオネットの襲撃においてバイオネット幹部の一人、ラプラスにAI支配を受け以後バイオネットのパリ破壊作戦の要素として利用されるが、パリ争奪戦の渦中でフツヌシ艦内において闇竜およびルネと再会。AI支配を脱することに成功し、天竜神として闇竜とともにGギガテスクを掣肘、ガオガイガーのモレキュルプラーネ使用を見事サポートした。しかしその戦闘で受けた損傷が著しかったため、闇竜ともどもGGGの原種掃討作戦に参加することはできなかったが、一連の事件を通じてルネ、闇竜、ポルコートらとの強い信頼関係を築くことができた。また闇竜と違い、対Gギガテスク戦でAIボックスが無傷だったため、AIの改修は行われず、よって光竜のメンタリティは2007年現在も依然として幼いままである。
機界新種殲滅後はEU地区の防衛にあたり、バイオネットとの戦いを続けている。そのため戦闘経験は大幅に増大したがAIのメンタリティが幼いせいか、ルネの戦闘指揮が荒っぽいためかいまひとつ詰めが甘い。2007年のGGG追放事件に際しては、作戦直後でオービットベースに待機していた経緯から闇竜とともに終始GGG側にあり、三重連太陽系に赴いた。ちなみにメタルサイボーグとはいえ路面に転落したギムレットを躊躇なく轢き潰すという幼さゆえの残酷さ(?)ともとれる行動は「バイオネットの害虫には情状酌量の余地なし」というルネの教育を忠実に護った結果である。
レプリ地球でのソール11遊星主との決戦では闇竜と共にギリシア・アテネでプラヌスと交戦し、大破寸前まで追いつけられるが、内蔵弾丸]を用いて半ば刺し違える形でこれを撃破した。
声優は田村ゆかりさん。「お兄ちゃん」と呼んで欲しいキャラクタ堂々の第一位。
ビークルロボ形態
分類 G−stone Drived Brave
Robot
型式 ビークルロボ
全高 20.2m
全幅 10.0m
重量 210t
所属
国際連合およびフランス対特殊犯罪組織・シャッセール
搭載AI型式 GBR−8 KOURYU
GSライドクラス 機密
構造 スーパーモノコック
主動力 ウルテクエンジン結合型Gドライブ
出力 340000kw(452000馬力)
最大走行速度 335km/h
システムチェンジ総所要時間 21.558sec
バリアシステム Gパワーバリアシステム
物理防御システム レーザーコーティングスーパーG装甲
装備 パワーアーム・メーザー光線砲/内蔵弾丸X
ビークルマシン形態
分類 G−stone Drived Brave
Robot
型式 ビークルマシン
全長 18.5m
全幅 4.8m
輪距 3.8m
駆動装置 ウルテクGモーター×8
前輪ブレーキシステム
エレクトリックパウダー・6ピストン・リムブレーキ
後輪ブレーキシステム エレクトリックパウダー
最高走行速度 335km/h
搭乗可能人員数 2名
特殊装備 パワーアームメーザー光線砲/内蔵弾丸X
(重量、搭載AI型式、防御システムはビークルロボ形態時と同一)
備考
AIパーソナルに性差を設定、女性型AIを採用している。「物質瞬間創世艦」フツヌシによって創世された。闇竜とのシンメトリカルドッキングにより天竜神に変形合体する。