幻のディビジョンX「物質瞬間創世艦」フツヌシが誇る創世炉において物質を「創造」、即ち本来存在しないはずのものをその場に創り出すこと。その物質の構造が完全に把握できているならば、理論上いかなる物質をも創造することができる。フランス政府が開発したAIロボット、光竜と闇竜もフツヌシ内で創世されたものである。ただし、AIボックスのみは通常通りに製作され、基本プログラムを入力、ある程度育成した後に本体に搭載した。これは本体と同時にAIボックスも創世したとき、万一のAI誤作動、あるいは暴走による危険を回避するための処置である。
「物質瞬間創世艦」フツヌシの「創世」機能はかつて錬金術師達が為し得なかった、神の領域への到達、あるいは侵入を果たすものであったが、「機械による自己増殖」がかの機界文明を生み出し、現在未曾有の脅威となって人類に災厄を振りまいている。GGGの設立理念は地球外知性体の敵意ある行動から地球とそこに住む全ての生物を守ることであり、それを為すにあたって敵手たる陣営と同じ道を歩むことは、甚だしい矛盾である。よってフツヌシはその就役を中止され、メインのGSライドを撤去した後、研究施設としてフランス・ランス市郊外のフェリックスボレール地下に極秘裏に駐留することとなった。