有明山神社の北側にある、真言宗の寺。
五龍山・正福寺
入口の山門
かつては、五竜山明王院高山寺と号する古刹であったらしい。
不動明王を本尊とするため、
宮城(みやしろ)不動尊とも呼ばれていた。
京から善光寺に詣でる、通り道にあったため、
多くの参詣者を集めたそうだ。
十返舎一九も立ち寄ったことがあるようだ。
阿吽の仁王像
山門の中には、
阿吽の仁王像がおさめられている。

丸っこいお顔で、親しみやすい。

古くは松尾寺にあったものが、移されたという。

今にも、崩れそうな階段。
かつての賑わいは、全く感じられない。
寂しいことだ。

階段を登り切った左に、
天まで届きそうな、大スギ。
市天然記念物・正福寺のスギ
樹高38メートル!デカイ!
全然、写真に収まりきりません。
正福寺のスギ
昭和45年9月5日指定
旧穂高町指定、天然記念物
幹の周囲5.4メートル!
これまた、驚くべき大きさ!

樹齢は不明だそうだ。

周囲の木々と比べ、
葉のつき方が良くないのが、
気になる。
衰えているということか?

こちらが、不動明王堂。
廃仏毀釈で、明治4年(1871)廃寺となったが、
同25年(1892)正福寺として再興された。
不動明王
正福寺の不動明王像
昭和46年12月10日
旧穂高町指定、有形文化財
少し身体を左に傾け、立っておられる。
右手に利剣、左手には縄。
背中に火炎を背負われている。

普通はもっと、怒りの形相をしているが、
こちらの不動明王さまは、そんなに怒っていないようだ。

堂内には、いくつか掛け軸が飾られていた。
憤怒の相は、我が子を見つめる父親としての慈しみ。
外面は厳しくても、内心で慈しむ父愛の姿を
表現したものであると言われる。

私にうってつけの、明王さまである。
私はあまり、厳しくはないが・・
不動明王さまのように、
子供を慈しみ育てたい。
 
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