息の長い書の学習を、効率よく、正しい方向に進めるのにはどのようにしたら良いのでしょうか。
清代の書家が私かに相伝授したという「書法秘訣」に曰く
凡欲学書之人工夫分作三段。初要専一。次要広大。三要脱化。
●「初めは専一を要す」というのは、初学の者は自分の信ずるところの一家の書を専心に習うということです。
「書法秘訣」には毎段三・五年とありますが、これは毎段3年から5年かけて学びなさいという意味です。
●第二段の「次に広大を要す」というのは、すなわち古碑法帖を広く学び、古来大家の法を学びとるという意味です。
自己の短所に気がついて、長所を伸ばすことが出来ます。
●第三段の「脱化を要す」というのは、第一段、第二段ともに十分学んだ後にそれを土台に、誰にも隷属しない
自分なりの書風を確立するという意味です。