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曖昧な文章表現を正せ
●私は、この施政方針を5回拝読致しました。しかし読めば読むほど、理解出来なくなりました。
よい文章とは、解かり易く簡潔な文章のことを言いますが、施政方針の文章は、読めば読むほど理解できないのであります。それ故に文章を飾ってしまうのだと思います。
●「個性豊な魅力ある町」とか「心豊かで創造性に優れた町」と表現されても、では、どのようにすれば達成できるのか、具体的に説明できる人は何人居るのでしょうか。施政方針ですから、具体性の無い形容文はできる限り避けるべきです。方針の主旨が伝わってきません。
また、主要な施政方針の施策を二十項目ほど掲げていますが、「考えております」「思います」「図ってまいります」「検討してまいります」「努めてまいります」と言う表現が二十二箇所もあります。そのうちどれが、検討項目なのか、見直し項目なのか、実施項目なのか、判然としないのであります。このような曖昧な表現を避けて、文章を作成して欲しいと切に願います。
●施政方針は、行政に携る全ての人が、理解できるような文章表現で無ければならなりません。そして出来る限り具体性を持たせなければなりません。
皆さんもご存知だと思います。先日十一日でしたが、高松市の施政方針の文章が、カタカナ文が多くて書き直すことになりましたね。わが町の施政方針にも「パークアンドライド及びキスアンドライド」と言うカタカナ文字がありますが、私には解からないのです。
●施政方針は、皆が理解できて、初めて方針に沿った仕事が出来るのであります。
所信に基づいて施政方針を立てるならば、決してこのように抽象的な表現にはならないはずです。
一例を挙げて見ましょう
施政方針の二ページでは、次のように書かれています。
図書館についてですが、平成十五年度から図書館建設基金を設置し、平成二十年ごろを目標として財政状況の許す範囲で積立てるよう努力して参りたいと考えております」とあります。
●「基金を設置し、」とあるのは、断言で良いのですが、「平成二十年頃を目標として」というのは、あくまでも目標ですから平成二十五年になるかもしれないし、平成三十年かもしれないととれます。
●しかも「財政状況の許す範囲で積み立てるよう努力したい」とは、財政が厳しくなったら積み立てないと言うことでしょうか。すでに二三九億円の借金を抱えている現状を鑑みれば、努力したって財政状況は既に逼迫しているのだから、積立は不可能かな? と思ってしまいます。
●さらに追い討ちをかけるように、「考えております」と言うのですから、考えるのなら誰だって出来るよ。実行しないと言うことだろう? と諦めの心境にさえなってしまいます。
●結論として、町長のお考えは取り敢えず図書館については、基金を設置するにとどめて置く、という事なのでしょうか。このように疑問が残ってしまう文章の表現です。
●私なら次のように表現します。
「図書館についてですが、平成十五年度から図書館建設基金積立事業として、平成十五年度から平成二十年度までに図書館建設のための基金を積立てます。
●総事業費五億五千万円を予定しており、初年度五千万円。十六年度一億円、十七年度一億円の実施計画を現在立てております」と具体的に書き表します。
●これらの数字は、平成十五年度〜十七年度の利府町総合計画の実施計画書に明記されているものです。もしも各年度の予算配分が間に合わなかったならば、判る範囲でより具体的に、そして明確に方針を立てるべきだと思います。如何でしょうか?
●どんなに文章を飾っても真意の伝わらないこともあります。飾らなくても真意の伝わる表現も有ります。真意が伝わるのであれば、私を含む議員各位、町議会、そして町民も賛同し、町長の人気は更に高まることでしょう。
●町長ご自身がこの文章表現に疑問も持たず施政方針を立てられたのか、それとも故意なのか、そしてまた、次年度から文章表現を解かり易く、簡潔に改める意志があるか、有るとすればいつ頃から実施する積りかお伺い致します。
●私の質問は、この選挙活動を通じて、町民の声としてヒシヒシと感じたこと。この声に応えることが私の使命であると受け止めております。率直に町長の方針をお示しください。論旨に外れることなく、ご答弁をお願いして質問を終わります。
ありがとうございました。
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