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二、利府町の現状と課題
厳しい将来の財政負担
●H16年度の利府町の総予算は154億1884万円と決まりました。会計決算は、3会計に分かれます。その内訳は次の通りです。
・一般会計 88億6500万円
・特別会計 54億5205万円
・水道会計 11億0179万円
私たちの台所事情は、一般会計で見ますので、説明してみたいと思います。
●一般会計における自主財源(どこからも借金しないで入ってくるお金)は、62%を占めていますが、厳密に言うと町税、地方譲与税、地方消費税交付金等の47億800万円(53%)と見るべきでありましょう。
●不足分の41億5700万円は借金や依存財源に頼っていると言うのが現実です。その累積した借金は約230億円に達しています。こういう状況の中にあって、葉山ガーデンズ並びに東部開発事業を進めています。注《利府町の東部開発は、西部とのバランスをとる意味でも開発は不可欠ですが、この不況下にあって団地造成開発は如何なものか。しかし、既に開発している以上は、全町一丸となって販売促進に全力を挙げねばなりません》
●16年度から22年度までに投入する経費は、総額99億円を超える予定であり、この開発事業関係で64億円を占め、財政圧迫の要因となりかねません。財政指標の将来にわたる財政負担比率を見ても解るように、将来は財政負担にあえぐ事は明白であります。
◆財政指標で見ると
●宮城県総務部市町村課発行(H16・2)の平成14年度決算における「市町村財政の現況・目で見る財政指標」を見る限りにおいて、利府町の財政は極めて厳しい状況にあります。
●宮城県の町村平均をクリアしている町村は28町村です。利府町は残念ながら入っていません。ご存知のように、県内で最も財政指標の健全な自治体は女川町です。そこで、町村平均、女川町、利府町の財政指標を載せてみました。
●各財政指標の分類は、2(健全エリア)、1(準警戒エリア)、0(警戒エリア)、−1(危険エリア)、の4段階に区分し、各市町村の実線が外側にあるほど財政状況が良い事をあらわし、理想的には、各財政指標の数値が分類の「2」で、正六角形となることが望ましいのです。
●市町村ごとの財政指標を見る場合のポイントは、経常収支比率、公債費負担比率、起債許可制限比率が市町村財政の現況です。地方債現在高比率、将来にわたる財政負担比率が市町村財政の将来の姿を予測するもので、積立金現在高比率が現時点及び将来にわたっての財源的な蓄えを表します。
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