|  質問
 Q:ロクロを挽くときの手の使い方。ポイントは何?  (質問箱173)
 
 A:1、左右の手指が、かならすリンクしていること。
 2、脇を開くこと。
 
 ロクロを挽いているとき、常に左右の手のどこかは
 おたがいの手に触れています。
 先生がお手本で挽くとき、どの指がどこに触れているかを
 よく見て、マネしてください。
 
 もうひとつのポイントは、脇を開くこと。
 カメラを安定させるときのように、
 「脇は締めるべき」と思っている人が多いのですが、間違いです。
 小さいものはそれでも挽けますが、
 大きな作品になると手の動く範囲が狭すぎて、太刀打ちできません。
 初心のときから脇を開いて練習しましょう。
 ましてや、肘(ひじ)をひざにつけて挽くのは禁物です。
 
 こうした挽き方を指導している陶芸教室もあるようですが、
 手がぶれなくなって、とりあえずうまくなったような気がするだけで、
 上達が途中で止まってしまいます。
 
 じつは、私(林)は陶芸を始めて3年間ほどは、脇を締めて、肘をひざにつけて挽いていました。
 この姿を、唐津の師匠である吉野靖義先生に叱られました。
 「自分のとこでやるのは勝手だが、私の前で、その気持ち悪い挽き方はするな!」
 脇を開いて、肘をひざから離して引いてみると、手が自由に動きます。
 大物を挽くのもラク。
 早いときに注意してもらって、ほんとうにありがたかったと思っています。
 
 
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