Q:お茶碗を親にプレゼントするのが流行っているようですが? (質問箱167)
A:このところ申し込みが多くなっています。
陶芸にトライしてみる「陶芸体験」よりも、質の高さが要求されます。
数もいくつか余分に作ります(乾燥時や、焼き割れした場合の保険です)ので、
「短期集中コース」でつくっていただきます。
「ブライダルに両親にプレゼントしたい」「還暦を迎えた母にプレゼントしたい」
そんな申し込み理由に、当初は戸惑いました。
素人がつくったお茶碗で、おいしくご飯がいただけるだろうか?
手にとって使う食器には、熟練した技が必要です。
大きさだけでなく、重さ、バランス、口当たり、などなど。
じっさいにアドバイスしながら作ってみて、いろんなことに気付きました。
手順をきちんと守ってもらえば、そこそこのレベルのものができること。
そしてもうひとつ。
プレゼントするのは、器という形をした「気持ち」と「時間」であること。
ありがとうの気持を、形あるものにして渡したい。
お茶碗を作りながら、大切な人のことを思っていた時間。
そのふたつを、プレゼントしたいのだな、と。
そのことに気付いてから、戸惑いはなくなりました。
指の跡が多少残っても、それはつくった人のサインです。
形が少しゆがんでも、差し上げたとき会話を弾ませてくれるでしょう。
お茶碗という形になった「気持ちと時間」をプレゼントしてください。
受け取った方に喜んでいただけるよう、アドバイスします。
★写真は、Y.Aさんがお母さんにプレゼントしたお茶碗。

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