|  Q:松灰を使った釉薬と、柞(いす)灰を使った釉薬で色が違うのはナゼ?  (質問箱157)
 
 A:灰を使った釉薬を灰釉(かいゆう)と呼びますが、
 元の樹木の種類によって、含まれる成分が違います。
 そのために、釉薬の色や風合いに違いが出ます。
 
 
 松は鉄分が好きで、土壌の中からたくさん鉄分を吸い上げます。
 ですから松を燃やすと、鉄分の多く含まれた灰が採れます。
 松灰を使ったビードロ釉は、緑の発色で、これは鉄分によるものです。
 
 染付けの釉薬に使われるのは、柞(いす)の木を燃やした柞灰。
 鉄分を好まない木なので、色のつかない透明な釉薬になります。
 
 植物は、それぞれ自分の好きなものを地球から吸収しているんですね。
 『「個性」とは、周囲から何を吸収するか』ということかもしれません。
 
 そんなことを木の灰から教わりました。
 
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