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詰将棋おもちゃ箱くるくるおもちゃ箱
くるくる展示室 No.22 老花現象さん
くるくるおもちゃ箱
くるくるおもちゃ箱
出題時のコメント:

ちょっと広がっていますが くるくるなので安心。19手。


飛角桂歩の生駒だけの清貧図式。形は広がっているけれど、二段目の飛がいるので逃げられる心配はありません。68の角が怪しげですが、初手13角成は22合で飛車筋が止まるのでダメそう。

ちょうどいい位置に桂が並んでいるので、まずはこれで追いかけましょう。
  23桂生、41玉、33桂生、51玉、63桂生、61玉、
85の桂が86飛車の筋を邪魔しているので、これも続けて捌いてしまいましょう。
  73桂生、同歩、
さあ、ここが本局のクライマックス。
  81飛成!、同角、
せっかく筋を通した飛車を、惜しげもなく捨ててしまいます。でも、何のため?
  71桂成、51玉(同玉は35角)、41桂成、同玉、31桂成、同玉(51玉は24角)、
  86角、41玉、42角成まで19手
この手順を見ればわかりますね。86の飛は実は86角を妨げている邪魔駒だったのです。

桂生で左に追い、桂成で右に戻す。1往復の趣向に飛捨てがちょうどいいアクセントになっていて、本局を引き締めています。

それでは、みなさんの感想を。 解答到着順です。

吉川慎耶さん:
次々とよくアイデアが出ますね。感心しきりです。
石堂郁夫さん:
6八角の睨みを基にして、3桂あって負け知らず。
中澤照夫さん:
角がどちらに働くのか。
長谷繁蔵さん:
いつもながら旨く面白い
36王38香 玉方48と 追加も一案
大道棋風のアレンジ。くるくるには似合わないかも。
Hitoshi Kitagawaさん:
ところでくるくるの命名は玉が角のまわりをくるくる回って詰む趣向詰めからきてるのでしょうか? 若いときそれをみて僕も一つ作った憶えがあります。
特定の作品を思い浮かべたのではありませんが、手順を繰り返す趣向詰にぴったりと思って「くるくるおもちゃ箱」と付けました。 角の回りを回る作品は くるくるNo.53 で紹介していますが、 もう少し大きく回転する No.48No.44No.54 なども、いかにもくるくる。
ところで11手目51桂成、同玉、95角で詰められましたが、73歩があります。暗算だとうっかりしますね。
涼秋さん:
ポンポンと桂馬を跳ねて成捨てて、リズミカルですね。飛車の成捨てが退路ふさぎと角道通しの一石二鳥。
隅の老人Bさん:
飛捨の伏線が良い味。易しいが、好作です。
ナリケイさん:
桂跳ね趣向に大駒捨てを織り込む技術が凄い。
小峰耕希さん:
実は先月の老花現象さん作の短評を書いている時に、次は桂でくるくるを作ってくれたら面白いだろうなと思っていました。まさに期待通りです。
玉が一段目を這いずる展開に目新しさはありませんが、桂跳びの気持ち良さが配置の広がり等多少の欠点を充分に補っている。
市原誠さん:
角が出てくるまでが面白いですね。
どかん5号さん:
桂馬のハネくらべ。気持ちよくリズミカルに決まりますね。
途中で飛車捨てを入れるのも面白いと思いました。
井上順一さん:
往路は4連続桂生で復路は3連続桂成。うまくできている。
岡村孝雄さん:
9月のくる展 No.18 を思わせる。局面を見比べる楽しさは No.18 、
駒を持って指す楽しさは本作、というところでしょうか。
S.Kimuraさん:
4枚の桂馬で玉を一往復させるとは面白いです.

くるくる展示室No.22 解答:16名 正解15名(下記)

 石堂郁夫さん  市原誠さん  井上順一さん  S.Kimuraさん  岡村孝雄さん
 コマンさん  小峰耕希さん  隅の老人Bさん  どかん5号さん  toshiさん
 中澤照夫さん  ナリケイさん  長谷繁蔵さん  吉川慎耶さん  涼秋さん
  

当選者は、全題の解答発表のあと、展示室で発表します。