木目1

次ヘ
次ヘ
第2章 いろいろな追い趣向 (21)
馬の趣向 その5
表紙に戻る
表紙に戻る

次に、馬のリーチを活かした回転追いの作品を紹介しましょう。 オリジナルの妙案79番は6回転も回る智恵の輪作品。 本局はそのエッセンスを取り出したものですが、それでも3回転近く回ります。

手数は長いけど、馬と玉しか動かないので、暗算でもいけると思いますが、どうでしょうか。

くるくる No.44

オリジナルの作品を鑑賞する

まず1回転。桂を入手します。
2回転目で桂打ち。
3回転目で6六に行けないため、6四に戻って詰み上がります。

本局は、馬追い趣向ですが、1回転を1サイクルとしてみると、それを3回繰り返す趣向ともいえます。 一般的には趣向は毎回盤上の受方の駒が減っていく(はがし趣向)とか、規則的な要因で繰り返すのですが、本局のように1回転ごとに違う理由で繰り返す作品もあります。このように繰り返し要因の不規則な趣向を、知恵の輪趣向と呼びます。

つまり、本局は、馬追いを部分趣向として含む知恵の輪趣向ということになります。

7六桂1枚の配置だけで、3回転もする、おもしろい作品でした。

木目1