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詰将棋おもちゃ箱 − くるくるおもちゃ箱 くるくる展示室 No.18 老花現象さん |
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4枚の銀が、趣向手順を期待させる配置。実際、17銀と指してみると、すぐに4枚の銀で送る趣向と分かります。 17銀、25玉、26銀引、14玉、15銀引、23玉、24銀引、22玉 24銀は成るか不成か分かりませんが、とりあえず保留して進めましょう。 55角と角の活用。21玉とかわされると? ここでヒント「28角がなければ1手詰」を思い出せば、22角成のただ捨ての妙手も発見困難ではないでしょう。同玉で角が消えたあとは、逆向きの手順で元の位置まで戻します。ここで、先ほどの24銀は不成でなければならないことが判明します。 33銀不成、23玉、24銀行、14玉、15銀行、25玉、26銀行、16玉 ここで、はた、と見れば、初形とまったく同じで28角が消えただけ! かくしてヒント通り、28桂まで詰みとなります。詰上りを見れば、28角が28桂に変わっただけで、初形復元。楽しい千鳥銀の送り趣向と共に、これが作者の狙いでした。 この銀鎖による知恵の輪趣向は、有馬康晴 「銀千鳥」をはじめとして、類例のある手順。しかし、この手順を使って28角の消去、初形復元という狙いを実現させたことで、「新作」として十分通るクオリティになっています。このように、シンプルで類例のある趣向手順でも、それを使って何を表現するか(アピールするか)考えれば、まだまだ楽しめる作品ができると思います。みなさんもいろいろ試みてはいかがでしょうか。 それでは、みなさんの感想を。 解答到着順です。
「詰将棋の趣向の中に、知恵の輪と呼ばれる物がある。これは、和算家の久留島喜内(久留島義太)の考案による物で、一連の千日手含みの手順を繰り返し、その手順の中で少しづつ盤面を変化させ収束にいたるというものである。久留島による「金知恵の輪」「銀知恵の輪」の他、最長手数の詰将棋である「ミクロコスモス」などにも使用されている。」
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くるくる展示室No.18 解答:19名 全員正解 抽選の結果、 ひろびろさん が当選! |