イラク戦争反対と世田谷区議会



イラク反戦を訴える木下区議 日比谷公園”World Peace Now"2003年3月8日
3・8集会フォトアルバム



イラク戦争反対と世田谷区議会


■米英両国は国際世論の反対にもかかわらず、国連の決議も経ないまま、イラクへの軍事攻撃を行い罪もない多数の市民の犠牲者を出した上、同国を占領しました。ブッシュはこの戦争について、テロリスト支援国家だとか、大量破壊兵器使用の危機とか、イラクの民主化だとかくるくる変わる理由を述べ立てていますが、結局のところ、石油資源目的の侵略戦争といわざるを得ません。そもそもフセイン政権の独裁を助長し、生物化学兵器の開発を支援したのはイラン・イラク戦争の際にイラクにてこ入れした米国でしたし、9・11のニューヨークテロを引き起こしたとされるビン・ラディンやアル・カイダにしても、80年代のアフガン戦争の際、対ソ戦略からCIAが育てたゲリラであることを決して忘れてはなりません。
■ 結局、イスラエル・パレスチナ問題を含め米国の中東に対する力の支配が生み出したテロや独裁を、いわば自分の撒いた種を理由に、戦争を始め占領してしまうというこの論理はどう考えてもヤクザの論理であって、まともな国家の論理ではありません。 ならずもの国家の一員に自らを貶め、陰謀をも含めての不正義を働いた米国はマクベスのように、血にのろわれた国家として見かけの繁栄とは裏腹に衰亡の途をたどるに違いありません。
■小泉首相のイラク戦争への支持は平和憲法を持ち出すまでもなく不当なものです。今回のイラク戦争での専制攻撃を許すということは、米国の一国支配を容認することであり、国際も国際秩序もいらないということと同じです。「北朝鮮問題があるから仕方がない」との論理が小泉首相の米国支持を支えているとの見方がありますが、もしそうだとしたら、 日本はマクベスの妻ということにならないでしょうか。これはきわめて危険なことです。 小泉首相には即刻辞めてもらわなければなりません。
■さて、世田谷区議会では予算議会の最終日の3月28日に、イラク戦争を巡っての論戦が展開されました。民主党・共産党・生活者ネット・社民党から「イラクへの軍事行動の即時中止を求める決議案」が提出されたのに対し、自民・公明が対案として開戦の非を求めない戦争容認決議案として「イラクにおける平和の実現を願う決議案」を提出して対抗したからです。結局、自民・公明案が多数で決議されました。
■「無党派市民」の木下は当然のことながら、「軍事行動の即時中止案」に賛成し自民・公明案に反対しました。本会議場では質疑・討論で主張を展開しました。今回の決議をめぐる論点は一点に集約されます。米英の専制攻撃による戦争が認められるのか否か。議会は真っ二つに割れました。
 自民・公明の戦争容認決議に自由党・行革110番・新風21・市民クラブの一人会派が組したことは残念でなりません。
[即時中止案に賛成] 民主・共産・生活者ネット・社民・無党派市民
[戦争容認案に賛成] 自民・公明・自由党・行革110番・新風21・市民クラブ



3月28日の区議会での論戦をお伝えします。
▲木下区議の 「イラクへの軍事行動の即時中止を求める決議案」への賛成討論
▲木下区議の「イラクにおける平和の実現を願う決議案」への質疑と提案者答弁
▲木下区議の「イラクにおける平和の実現を願う決議案」への反対討論

2月28日の全会派一致の決議と開戦で分裂した二つの議案
▲2月28日の「イラク問題の平和的解決を求める要望書」(全会派一致)
▲3月28日の「イラクへの軍事行動の即時中止を求める決議案」(否決)
▲3月28日の「イラクにおける平和の実現を願う決議案」(可決)

世田谷区議会議員 木下泰之にご意見をお寄せください。 kinoshita@a.email.ne.jp

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