向きのついた広義積分の定義と性質

【トピック一覧】
・定義:向きのついた広義積分  
・定理: 区間加法性
【関連ページ:1変数関数の広義積分について】
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cf. 1変数関数の定積分、2変数関数の広義積分、n変数関数の広義積分
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定義:広義積分の拡張−向きのついた広義積分

[小平『解析入門I』180; 高木『解析概論改訂第3版』104.] 
 cf.向きの付いた定積分の定義
 広義積分についても、以下の記法を定義する。
 
          注意:右辺の積分記号は、向きのない広義積分を示す。
 
          注意:右辺の積分記号は、向きのない広義積分を示す。
 
          注意:右辺の積分記号は、向きのない広義積分を示す。
 
          注意:右辺の積分記号は、向きのない広義積分を示す。


定理:向きつき広義積分の単調性

 記述が見当たらない。
 →向きつき定積分の単調性 



→[トピック一覧:向きつき広義積分]
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定理:向きつき広義積分に関する三角不等式

 記述が見当たらない。
 →向きつき定積分に関する三角不等式 


定理:向きつき広義積分の区間加法性

  [小平『解析入門I』180; 高木『解析概論改訂第3版』104]
                          cf. 向きつき定積分の区間加法性
向き付きの広義積分定義を用いると、広義積分の区間加法性は、以下のように拡張される。
 f(x)の広義積分が可能な区間内の3点a,b,cに対し[高木に倣った表現]、その大小関係に関わらず、
   
 上式は、a,b,cのいずれか一つあるいは二つを、+∞ないし−∞に置き換えても成り立つ。
(証明)今のところみあたらない
 


→[トピック一覧:向きつき広義積分]
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reference

小平邦彦『解析入門I』 (軽装版)岩波書店、2003年 p. 180
高木貞治『解析概論改訂第3版』岩波書店、1983年、p. 104. 「広義積分に関しても31節(1)の規約を適用する」
Fischer,Emanuel.Intermediate Real Analysis(Undergraduate Texts in Mathematics),Springer-Verlag New York Heidelberg Berlin,1983 p.714.