シリーズ無実  2

石川さんの証言

 

 裁判では、石川さんの証言をまともに取り上げたことがありません。なぜかと言えば、石川さんの証言は犯人ではないことを何よりも明白に示すからです。

確かに、第一審では警察にだまされて、うその「自白」を維持しました。しかし、ひとたびだまされたことに気づいた瞬間から、警察、検察のデッチ上げとたたかうことを決意して、第二審冒頭で、裁判長の制止をふりきって、「お手数をかけて申し訳ないが、おれは善枝ちゃんを殺していません。このことは弁護士さんにも話していません」と宣言したのです。

今後、このシリーズで、石川さんの裁判での証言を取り上げていきたいと思います。

しかし、この事件では、控訴審、つまり、第二審の東京高裁での裁判以外に、まともに争われたことがないのです。ですから、石川さんの証言も控訴審のものにかぎられます。

それ以外には、獄中から無実を訴えた手紙と、再審段階で仮釈放となってからの、集会などでの発言があります。

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