シリーズ無実  5

数々の物証

 

 狭山事件では数々の物証が発見されています。被害者の自転車、学生証、カバン、腕時計、万年筆、教科書、そして脅迫状と封筒、死体を埋めたとされるスコップ。不思議なことに指紋が出てきていません。指紋は検出されたが石川さんのものではなかったから明らかにしていないのか、そもそもまともな指紋検査をしていなかったのか、検査をしたが出てこなかったのか不明です。後に弁護団が独自に脅迫状の封筒の検査をしたところ指紋が検出されました。石川さんのもではありませんでした。検察は指紋についての捜査記録を明らかにすべきです。

腕時計については被害者宅に保管してあったシリアルナンバーと発見された時計のナンバーとが違いました。また型も違っていました。発見もきわめて不自然な状況でした。老人が道ばたの畑に光るものがあったのでみたら時計だったというのです。警察の捜索がおこなわれた場所です。そして、発見前に石川さんが取り調べの時に、被害者の時計だといって見せられているのです。警察は納得できる説明をしていません。

                                                           

 

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