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オーストラリア料理がおいしい理由
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私自身はオーストラリアで食べる料理に失望させられたことはあまりありません。「それはアンタがオーストラリア贔屓だからだろっ」と突っ込まれそうですが、個人旅行でお店を選んでいる範囲では、まずいメシ屋に当たることはあまりないと思います。

ちょっと説明がくどくなりますが、ここではオーストラリア料理が決して貧弱ではないことについて、理由を挙げてみます。

INDEX
オーストラリアの食事がまずそうに思えるのは?
移民が生んだ料理の無国籍化
食材は自国で生産できる
ワインを生産している
これらの考察について

関連ページ: [オーストラリア料理とは何か] [オーストラリア料理がおいしい理由] [オーストラリアの食事処]


オーストラリアの食事がまずそうに思えるのは?

たぶん文化とライフスタイルのせいかと思いますが、オーストラリアの食事というと、「イギリス文化を引き継ぎつつ、アメリカナイズされたライフスタイルが生み出す料理」という印象を受け、どうしても大味なものを想像してしまうのではないでしょうか。

確かに普通に食べる食事は、「モダン・オーストラリア料理」のようなシェフたちが作っているわけでもないし、オーストラリアは肉が安い国だからステーキも自然と多くなるとは思います
しかし何度か述べているように、オーストラリアは移民が多い国ですから、彼らの食文化も輸入されています。それが結果的にはマーケットの食材をバラエティ豊かなものにし、料理そのものも様々な国のものが浸透してきています。

旅行で訪れると、ついついステーキやシーフードのお店を先に訪問してしまいそうになりますが、現在のオーストラリア料理の本流は、「モダン・オーストラリア料理」にあります。現地を訪れたら、無国籍料理であるオーストラリア料理を試すことをおすすめします。

ちなみにパッケージツアーに含まれる昼食は、おいしくないことが多いと思います。これはコストを削減していることが大きな理由だと思いますが、私の経験でも日本人向けツアーに含まれていた食事はぱっとしないものが多かったと記憶しています。オーストラリア料理がおいしくないと伝えられたのは、こういったツアーのまずいメシを経験した人たちの情報によるものかもしれません。

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移民が生んだ料理の無国籍化

先に書いてしまいましたが、オーストラリアは移民が多いため、近年は特に東南アジアの国々の食材が豊富になったそうです。またヨーロッパ系の移民は、開拓当初からかなりの数の人が入植していたため、シドニーやメルボルンのような大都市では、○○人街と呼ばれるほど、ある民族が集まって住む地域もあったりします。

したがってオーストラリアには各国料理のお店がたくさん存在しますし、食材も市場で入手することができます。このような環境にあるため、オーストラリアに住むシェフたちは、各国料理のテイストを取り入れた料理作りにチャレンジするようになったものと思います。

モダン・オーストラリア料理は、どちらかというとアジア系料理の影響を強く受けているような気がします。影響を与えているということでは日本料理も重要なポジションにあります。私は数軒の有名なモダン・オーストラリア料理のお店を訪れましたが、和食の食材や調味料を使うメニューを供するお店が多かったと記憶しています。

このオーストラリア料理のような「無国籍化」はハワイでも盛んだと聞いています。あちらではPacRim Cuiseneパックリム(環太平洋)料理と称されているそうですが、やはり「鉄人」シェフがいて、新しいスタイルの料理に取り組んでいます。私はカハラ・マンダリン・ホテルのメイン・ダイニング Hokuホクでその料理を食べましたが、確かにいずれの料理ジャンルにも属さない料理だと感じました。

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食材は自国で生産できる

オーストラリアは面積が広く、種々の気候帯を大陸内に持っています。そのため、1年中どこかがベストシーズンという環境があり、海外の作物が育つチャンスのある場所がどこかにあると言っても過言ではありません。

日本と関係が深い食材としては、タスマニアで栽培されているソバが有名です。白鳥製粉という会社が、タスマニアでのソバ栽培を手がけたと聞きますが、季節が日本と正反対であることを利用して、日本では古いソバが出回る夏の時期(7月〜8月)に、現地の秋に収穫したソバ粉を供給できるような生産体制が確立されているそうです。

またタスマニアは北海道のように冷涼な気候ですし、病害虫の被害も少ないため、ここで採れる食材は安心でおいしいと評判です。通常ならば妨カビ剤や農薬をたっぷりとかけなければ輸入できないような作物も、タスマニア産のものについては、その必要がないとの話を現地の生産者から聞きました。

和食の食材としては、未だに生シイタケやゴボウは貴重品のようですが、広い国土を利用して、各国料理の様々な食材がオーストラリアのあちこちで生産されているそうです。
簡単に入手できる食材が多くなれば、それを試してみようと思うシェフも増えるわけで、自国で様々な諸樹材を生産できる環境は、料理の進歩を他住める役割を果たしていると言っていいでしょう。

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ワインを生産している

日本でもちょっと前にたいへんなワインブームになりました。おかげでオーストラリア・ワインも安価に入ってくるようになりましたが、このワインブーム以前からオーストラリアでは質の高いワインが作られています。

日本酒はいろんなジャンルの料理に対応するお酒ですが、ワインはご存じのとおり料理を選びます。最近は魚には白、肉料理には赤という固定概念にとらわれない、ワインと食事の組み合わせになっていますが、やはり相性のいい組み合わせというものがあります。

Tetsuya'sのシェフ、哲也さんに話を聞いた時、この料理とワインの組み合わせの重要さを強調していましたが、オーストラリアではワインが日常的に飲まれるお酒になっているため、オーストラリアのシェフたちの料理に対する感覚も磨かれているものと思います。うまい酒があればうまい料理も自然に生まれてくるものと思います。

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これらの考察について

上記の理由は、オーストラリアで公式見解として語られていることではありません。私が様々な場所で体験させてもらった経験と、実際にシェフに話を聞いたことを元に、私なりにまとめた結論です。蛇足ではありますが、私がオーストラリア料理について知識を得たネタ元を以下にご紹介しておきます。いずれもインタビューによって、話を聞くことができた団体やレストランの名前です。

●オーストラリア全土
オーストラリア政府観光局スタッフ

●ニューサウス・ウェールズ州
ハンター・バレーのいくつかのワイナリー、Tetsuya's、Edna's Table、Riberries、Watermark Restaurant、Roberts

●南オーストラリア
バロッサ・バレーのワイナリー、Hilton Adelaide、ブドウ生産者(山中夫妻)

●タスマニア
ソバ農家、野菜の生産者、魚介類の養殖業者、肉牛生産者

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