ORIGINAL LOVE presents《BURST!》

第48回 (2000年2月24日放送)


<オープニング>
T「先週は、<今週のリコメンド・拡大ヴァージョン>をお送りしましたが、
 いかがだったでしょうか。大変いい番組だなぁと自分でやってて思いまし
 た。声を大にして、この番組ではいい音楽をかけていきたい、と言い
 たいですね。」

M-01. ティラノザウルス/オリジナル・ラヴ

・近況
T「レコーディングも佳境に入って来て、今は作詞で大変悩んでいる。作詞
 は本当に身を削るもので、音楽はギターやピアノを弾いていればなんとな
 くできてくるが、詞はできないと全くできなくて、できてくるとポーンと
 できる。今はできてくるのを待っている状態。ひょうひょうと喋ってます
 けど。どんなミュージシャンに聞いても、みんな詞は大変だと言いますね。
 アルバムは4月に完成予定。いろいろあって、恐らく発売は夏くらい。今
 回のアルバムはすごいと思います。この番組聴いてればどんなアルバムに
 なるか大体想像が付くと思いますけどね。」

<リコメンド>
T「イクニシ君(昨年末の赤坂ブリッツでのライヴのVJ)に『このテープ聴
 きました?最高ッスよ!』と言ってもらったんですけど、その中に入って
 いる2曲。本当に『甘いささやき』ですね、最高。中村晃子さんが一生懸
 命歌ってるんですけど、細川さんの語りに完全に圧倒されてますね。是非
 とも最高なんでエアチェックして下さい。」


M-02.甘いささやき/中村晃子、細川俊之(語り)
M-03.パローレ パローレ/ダリダ、アラン・ドロン(語り)(M-02.の原曲)

#日本語カヴァーヴァージョンのバックトラックは完コピ。原曲はフランス語
#なんでなかなかアランドロンもいいんですが、で細川俊之の一人勝ち。さすが
#「ワールド」細川。

T「70年代の音楽って、さっき構成の二見君とも喋ってたんですけど、大人
 の音楽がありましたね。この曲なんて、カラオケで歌ったら最高でしょ。
 ムチャクチャ盛り上がること請け合いと言いますか、大人の人達は。10代
 の人達にはこの細川俊之さんの世界は難しいのかもしれませんけど、深い
 世界にはね。最近のJポップとかは20代前半までを対象としている感じが
 して、いまいち単調かなと、全体的にはそういうイメージがありますね。
 もうちょっといろんな種類の曲があれば、豊か、というか、ゴージャスと
 いうか、そういう感じになればいいんですけどね。売れるもんだなんだ、
 ヒットチャートっていうのはある意味風俗でありますからね。そう言った
 ところでバースト!のような音楽番組が続いているっていうのは嬉しいこ
 とでありますけどね。なんて自分でいってますが、ハイ。」

<バースト!トーク>
ゲスト:木暮晋也(以下K)
T「今やオリジナルラヴのメンバーとも言っていい、ワンダフルなギタリスト、
 木暮晋也さんです。」
#ヒックスヴィルはいいのかな〜? うれしいけど。
K「は〜い、よろしくお願いしま〜す。」
T「去年のXXXツアーからやってもらって、それ以来(の番組登場)初めてで
 すよね。今日はその辺のライヴにまつわる話なんかを聞きたいと思っていま
 すけれども。」

・アクションとアイコンタクト。
T「木暮がギターに入って、意外にヴィジュアルアクション関係で活躍していて、
 私は非常に助かるというか、あれは意外でしたね。」
K「連係アクションがね。」
#「ツアー中の The Rover」での「衛兵プレイ」が印象的ですね。

T「いつのまにか、はからずもできあがって。いいですね、あれ。今さら(笑)。」
K「やっぱり歌っている人は歌わなきゃいけないんで、歌と動きの両立は大変
 なんで。」
T「大変なんで、オレが疲れたっていうと、木暮の方を見ると『わかった』っ
 つって(笑)。」
K「でもね、ライヴ中ね、田島の視線を感じる時があってね、そういう時はだい
 たいアクションにネタが切れた時とか。」
T「(笑)」
K「疲れて来た時など。必ず『行ってくれ』みたいな合図がある。」

・「スーパーナチュラル」木暮。
T「いろいろアクションの技を持ってるのね、木暮って。」
K「僕もそういう風に田島に言われてそういう風に僕も気付いてる部分があって。
 なんか自然に、今までやってきたなかで技が貯まってきたみたい(笑)。」
T「でもさ、ヒックス(ヴィル)でやってた?」
K「ムチャクチャになる時はあるね。」
T「現場でも。」
K「だいたいメンバーからゴーサインが出るとそういう感じ。」
T「(笑)『今日はムチャクチャ――』」
K「『やっていいよ』みたいな。それはライヴの進行にもよるんですけどね。
 ちゃんとやんなきゃいけない時もあるだろうし。」

・カエルとDMBQ
T「でもあれだな。この間のDMBQ(2/3、渋谷クアトロ)とのライヴ、
 (DMBQが)アクションやっててもギターのリズムが狂わないっていうさ。」
K「ねぇー。」
T「あれを僕も開発したいね。」
K「目指すはそこですよね。」
T「どんなにアクションに変化つけてもリズムが、演奏が乱れてないっていう。
 あれを増子君(ギター、ヴォーカル)と、」
K「松居君(ギター)ですね。」
T「カエルの権威。」
K「(笑)」
T「松居君。あの人面白いね。」
K「彼きてますね。」
T「きてるね。この間初めてジミヘンの映画みたいな松居君のギターの話ししまし
 たけど、すごい面白くてですね、爬虫類の権威なんですよね。カエルを、もの
 すごい珍しいカエルを卵から育ててるらしくって。」
K「ブリーダーなんですかね。」
T「その筋では彼しか飼ってないらしいですからね。」
K「日本では彼だけで、有名らしいですからね。」
T「卵から孵したのは彼しかいないらしいですからね。」
K「ねぇ。楽屋でカエルトークを熱く。」
T「なんか爬虫類とかたくさん持ってるみたいじゃない。」
K「 爬虫類に詳しいみたいですね。」
T「面白いキャラクターだね。」
K「DMBQはみんな。ヨっちゃんのドラム。」

・女の子のドラマーはいいな。
T「ヨっちゃんのドラム最高だね。あれはみんなから人気が出ちゃうだろうね。
 リズム感がいいですね。レニークラヴィッツのドラムの女の子、あれにちょっと
 似てるなと思ったんですけど。」
K「そうだね。」
T「ものすごい盛り上がってるんだけど、走んないでリズムキープ、タメをガーっ
 として。」
K「そうだね。クールかつ熱い、日本人離れしたフレーズ。」
T「女の子のドラムって、ああいうとこありますね。男は盛り上がると走るでしょ。」
K「そうだね、力技。」
T「行かなきゃ!ってとこで走るんだけど、女の子はあんまりそういうことないね。
 盛り上がってんだけど、リズムが溜まっていくっていうか。....バーンと。あれす
 ごいな。」
K「華があるね。」
T「そうだね。カワイイしな。」
K「ドラムの後ろの方でああいう人がいるとやっぱりかっこいいっすね。」
T「かっこいいよね。女の子のドラマーいいな。オリジナルラヴも一時期女の子のド
 ラムいれて、ヨシエちゃんが入ってて。その時もヨシエもすごかったな、ドラム。
 あいつもすごいドラマーだったけどね。女の子のドラマーいいね。コーネリアスの
 小山田君なんか『ドラマーは女の子って絶対決めてます』って言ってたからね。」
K「そうだね、ずっと。」
T「女の子ドラマーフェチと言いますか。常に女の子のドラマーをチェックしてる
 らしいですからね。」
K「こだわりの。」
T「こだわってるよね。」

・木暮の技炸裂。
T「いやー、でもこの間(2/3)のイヴェント面白かったなぁ。木暮はギター引っ掛
 け技やったでしょ。」
K「照明のケーブルに。」
T「引っ掛けて退場。あれはやられた。」
K「あれは偶然なんですよね。」
T「ビックリしましたよ。ギターが生贄みたいになって。」
K「ギターサクリファイス。」
T「ちょうどマーシャルの真ん前に吊り下がって、フィードバックしていい感じに
 なったんですけどね。」
K「ああいう風にできることをつい先日発見して、すぐ実践。」
T「ああいうのばっかチェックしてるってみたいな(笑)。」
K「ああいうのばっかりチェックして全然ギターとか練習してないからな。」

・「ドラム渡し」?
T「でもあのDMBQの『ドラム渡し』には参りましたね。」
K「いや〜もう。」
T「あれ観た人は分ると思うんだけど、DMBQの最後、ライヴのエンディングで増子君
 がドラムのシンバルのスタンドを持ち上げて、うわ、これブッ壊すのかと思ったら、
 お客さんに『どうぞ。』って(笑)。」
K「普通なら壊すんだけど。」
T「一個一個差し上げていく。しかもシンバルスタンドとタムとスネアからハットか
 らバスドラムまで全部会場のダイヴした人じゃなくドラムが人の上を。」
K「ドラムセットのパーツが一個一個客の頭の上を通っていく様は爆笑でしたね。」
T「最高だったな。で、ドラムがなくなってから増子君とベースだけでもう一回ジャ
 ンプして曲のキメをやってたでしょ。ジャン!って。」
K「なんかスカスカな弱さが。」
T「スっごいショボい。すごく楽しかったね。」
K「楽しかったね。」

・またイヴェントをやりたい。
T「DMBQやっぱうまいね。」
K「もうさすが貫禄が。」
T「リズムもすごくいいし。」
K「音も厚いし。」
T「俺達練習しようと思いましたよ。」
K「あんな演奏見ると練習したくなるよね。
T「いずれDMBQとか、またバッファロー(ドーター)か、わかんないですけど、
 いろんな人間集めてイヴェントやりたいですね。フォッチャの小林君と盛り
 上がったんですけど。」
K「あの日、お茶したりして。」
T「そうだよね、あの日朝まで、朝の5時くらいまでいたっけ?」
K「気が付いたら6時だったね。」
T「HMVの太田さんとか、小林君の周辺の友達と飲みまして、次の日すんごいしんどか
 ったよ。」
#久々に名前を聞いたな、「HMVの太田さん」。
K「ダメだった?」
T「ライヴであんだけ燃えといてさ、打ち上げも。」
K「6時まで打ち上げしたりお茶したりっていうのは、」
T「あんまりないね。久しぶりだったね。東京では。ツアー中はいろんなとこ回った
 りしてありますけど、東京では意外とすぐ帰ったりするんですよね。」

・木暮、レコーディングにも初参加。
T「今回レコーディングにも参加してるんだよね。」
K「やらせてもらいました。」
T「僕らのレコーディングするのは初めてだよね。」
K「不思議な感じ。」
T「不思議ですねぇ。」
K「もう10何年も、」
T「17年。17年も知り合いなのに、1回もさ、木暮だけはやめとこう、みたいな(笑)。」
K「そう、危険人物だったんだね。」
T「(笑)。そういうわけじゃないんですけど、ずーっとやんなかったんですけどね。」
K「遊びに行ったり観に行ったりはしたことあったんですけどね。」
T「いやぁ、でも面白かった。あのレコーディングは。最高でしたね。」
K「燃えたね。」
T「あの新曲なんか、ワンテイクだもんね。」
K「ワンテイク目だったね。」
T「ワンテイク目オッケー!、で、もう1曲の方も2テイクか3テイクで。」
K「どっちも3回くらいしかやんなかったね。」
T「1曲目の方は3回やって結局1回目の方がいいってことになって。」
K「ワンテイク目っていうのはやっぱいいですね。」
T「ワンテイク目失敗するとどうする、みたいな。」
K「その日はダメでしょう。」
T「木暮も練習するといいのな、ギター(笑)。」
K「(笑)。ま、慣れてくるとね。」
T「よかったですよ、一回も直さなかったでしょ。」
K「そうだね。」
T「全部一発録りで一個も録り直しなしで。あの曲と2曲木暮と、ライヴのメンバーで
 せーのでしたんですけど、あれに関しては直してないですね、ギター。
 あ、オレ一か所ちょっとだけ直したんだ。」
K「それぐらいだもんね。」
T「でもほとんど直さずに、一発ライヴ録音、っていう感じになりましたけどね。あ
 の曲がね、今スゴイことになってるんですけど、ちゃんとダビングして、オーケス
 トラの、もう、かっこいいわ。」

・リスナー代表、木暮
K「いつ頃聴けるの?」
T「夏。」
K「長いね。」
T「ホント早く聴かせたいわ。」
K「この番組ではいち早くお届けできるんでしょ?」
T「お届けしますよ。ホントかっこいいわ。もう、観てろよ!って感じ。」
K「(笑)観てろよ!って。」
T「オイ、ザケンジャねぇえよ!って感じ。」
K「かなり攻撃的な顔になってますけど(笑)。」
T「かなり盛り上がってますけど。こっちにはコレがあるよ!!!みたいな(笑)。」
K「かなりの上ネタだね。」
T「これは早くみんなに聴いてほしいんですけど。」
K「できた順から聴かせてよ。この番組で。」
T「そうね、ミックスまだだけど。」
K「いいよ、ミックスは(笑)。」
T「(笑)、仮歌から聴かせたり。」
K「『今日はここまでできました』、って持ってきて。毎回。」
T「会社に登録してないからな、まだ。いろいろ。」
K「そういう問題があるんだね。」
T「でもまぁ、それもやぶさかではない、みたいな。それくらい盛り上がってますけどね、今回は。」
K「もうスゴいものに。」

・盛り上げ隊長コーラスをする。
T「あとね、歌入れの時来て下さい(笑)。」
K「(笑)盛り上げ隊長?」
T「木暮はね、盛り上げ隊長&コーラスとかもお願いするかもしれませんからね。」
K「叫び系ね。」
T「今回のアルバム程いろんな人間が関わったアルバムはないね。」
K「あー、そう?」
T「メチャクチャ大人数だね、っていうか、いろんな人間が関わってるね。総勢何人
 いってんだろ。濃いですね。」
K「今までで一番多いくらいなの?」
T「今までで一番多いくらいでしょう。だって、『口琴一発お願いします!』『オッ
 ケーです!』みたいなさ。そういう人もいたりさ(笑)、関係ない友達とかいたり
 さ。そんなアルバムになってますんで。」

・で、やっぱり今週も「男」選曲。
T「曲持ってきたんだよね。」
K「急に行くね、コーナーが(笑)。なんかほら、男気感じるロックなんでしょ、最近。」
T「男汁特集。」
K「1個のバンドじゃなくっていいの?」
T「何、1個のバンドに絞ってきたの?」
K「1個のバンドかと思ってました。あー。」
T「CCRなんでしょ?」
K「なんか思い浮かばなくて、CCR。」

M-04.バッド ムーン ライジング / CCR

T「これソニックユースに同じ名前のアルバムがありましたね。1987年くらい。あの
 中に『デスバレー69』って曲があって、あれがかっこいいんだ。かっこよかったで
 すね、ティナ。ティナのパイオツがカイデーでですね。」
K「は?(笑)」
T「ユサユサしながらですね、『デスバレー!』って、歌って、シビレた。」

T「なんか最近面白いことあった?」
K「突然振るね。こういう感じなんですよね。ライヴでも。ここで行ってくれ、って。」
T「じゃ、曲いきますか。」
K「男クサ〜イやつを。」

M-05.ダウン オン ザ コナー(ライヴ)/CCR

・私達の練習すべきものは。
T「CCRカヴァーしたことありますよ。『オン TV』って曲。」
K「え?本当?オリジナルラヴで?」
T「オリジナルラヴじゃなくって、大学の1年くらいかな。すごいCCR好きなヤツがい
 て。そいつヘンなヤツだったなぁ。」
K「田島が歌ったの?ヒメノ君バンドかな?」
T「違う違う、また、マイナーなこと言わないで。そいつはディーヴォとCCRとボーイ
 ジョージが好きだった。」
K「この間ディーヴォの初期のヴィデオ観てさ、やっぱ最高。」
T「あれやってた?服脱いだりするやつ。」
K「もちろん。脱いだら肘パットみたいなのが付いてて、黒のパツンパツンな、」
T「モジモジ君の黒いやつ着て。」
K「半パンみたいな。」
T「だからあれ、脱皮するんだよね。なんで脱皮してたんだろうな。」
K「ドラマーも脱皮するんだよね。」
T「叩きながらね。」
K「脱皮するんだけどなかなか脱げないんだよね。」
T「ブレイク毎に脱皮していく。メンバー全員動き機敏だよね。あれ練習したのかなぁ?」
K「練習してるでしょ。ああいうのこそ思いきり練習しないと。」
T「(笑)あの素早い、フィルムの早回しみたいな動きするじゃない。」
K「コマ送りみたいな。」
T「あれ練習の賜物なんだね。」
K「そうだなぁ、動き練習したいなぁ。」

・田島アメリカ進出
T「サウス・バイ・サウス・ウエスト(SXSW)出るんだよね、僕ら。」
#3月17日公演予定
K「大きいイヴェントなんだよね。」
T「町中がバンドだらけになって、ついにオリジナルラヴもジャパンナイトで、なん
 とトリ。」
K「そうなの?あららら。」
T「もう、だからオレ考えてるから、今から。ニューアルバムのことも考えなきゃな
 いんだけど。嬉しいね。」
K「楽しみだね。」
T「非常に楽しみですね。」
K「今からNOVA行かないと。」
T「(笑)英語がね。それでヤなのがさ、木暮と相部屋なんだよね、アメリカで。」
K「相部屋?!!?相部屋問題あるね!!!」
T「(爆笑)それ大問題だと思ってさ。」
K「相部屋なの!?!?」
T「相部屋。わかりませんけど(笑)。」

<エンディング>
K「楽しかったですよ、久しぶりで。」
T「(笑) ホントかよ!?」
K「だってほら、ずっとツアー中こっちに遊びに来てなかったんで。」
T「でもさ、木暮は新幹線の中で喋ってる時が一番面白いな。ライヴのアイデア出し
 たりとか。ライヴのアイデアすごいありますね木暮。意外にも。」
K「ほんと?」
T「なんでここ(エンディング)で喋ってるんだろ(苦笑)、この間のブリッツ
 サングラスショーとか、あれほとんど木暮が考えたんですけど。」
K「エルヴィスコーナーね。」
T「あの発案者が木暮でして。新幹線降りた瞬間僕サングラス買いに行って。だから
 SXSWもいろいろ相談してもらおうと思うわけなんですが。」
K「いろいろ練りたいですね。」


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Listening & Reported by Jun Arai
Page Written by Kiku^o^Sakamaki