御会式

平成20年10月14日

727遠忌!盛大に円成!

 

今年も、雲一つ無い好天に恵まれ、夜は満月に照らされ、日蓮聖人のご命日を

参拝者の方々と共に偲び、「励光閣」披露も兼ね報恩行事が無事円成しました。

「未来へ」「伝え讃えたい」をテーマに、老若男女で賑わいました。商工会や

後援となった市内の皆様と警察署の職員方に協力を賜ったことに感謝致します。

 

 

(平成20年)沿道でお配りした教箋 

 
   おえしき教箋
 
 今年も秋の風物詩として歩いております。毎年のご理解に感謝申し上げます。
 さて、「恥の文化」という表現で日本の精神構造を喩えた造語があります。もう四十年程前から揶揄として西洋人に使われているようですが、この語が示す恥には「外観に対しての恥」「周囲と比較しての恥」といった世間体を気にするからこそ存在するものであるから、諸外国、殊に欧米にはあまりないとのこと。ところが日本人は古くから近所付き合いによる互助、家督継承による家訓制度などを大切にしてきました。そこに「近所の恥になる」などの考えが定着していったとされています。つまり法によらず自分を律することが出来、道徳を重んじる文化の事です。先祖への感謝や信仰表現による祭事などもそこを原点としていますが、現在その情思が消えつつあり、そのためコミュティーが崩れかけているように思えます。市場主義の善し悪しは別としても、精神まで欧米化する事は寂しいことです。この「御会式」が伝統を柱とし、地域社会に支えられて遂行しているお祭りであることは周知の通りです。
 今年完成した「吉井町白壁交流広場」を集合地点として、うきは市と共に歩を運ぶことに専念している提燈行列に、辞書の「恥」はなく、大切なものを守り続けるという「文化に生きる姿勢」と受け留めて頂き、変わらぬ声援をお願い致します。それを佛教の「縁起」と捉えているのが私たち行列参加者の本心であり「苦」の生き様なのです。
 合掌をありがとうございました。            合掌
 
 
   平成二十年十月 
                      西身延 本 佛 寺  後援 うきは市
  

 

14日当日午後1時より、西身延青年会の安全祈願。子供参加が多い今年全て円成を執行部で祈る。

  

 

その間…

 

万灯の準備に懸命な題目講の方々や御寺院

  

 

午後4時、御入滅727年 御報恩大法要を大本堂にて厳修。

 

   

式衆と大本堂一杯の参詣者

   

山首奉告文言上

 南無輪圓具足十界未曾有大曼荼羅御本尊 南無霊山淨土 久遠実成本師釈迦牟尼佛 別しては當山鎮守永遠大明王 遠龍明王 通遠明王等 影現降臨 證知證鑑の御前において 謹み敬って 宗祖日蓮大聖人御入滅 第七百弐拾七遠忌 報恩大法要を厳修し奉る

顧みれば 大聖人 妙法五字の玄額を掲げ 三大秘法の扉を開いて 一念三千の深旨を示し 世相の改革を持って その布教に御身を捧げし六十一年 誠に感謝せずんばあらざるなり 茲 大聖人が御真骨を安置 魂宿りし鎮西身延御宝前にて 式衆並び参列の檀信徒一同と共に頭を垂れ 合掌しもって報謝するものなり

 されば本日報告せしは 当山法燈第五世 佐野前励上人の功績たり 上人 遡ること百有余年 日蓮大聖人の御教えを寶とし その姿を顕現されんと欲し 大銅像として博多の地に建立 これは教箋の拡大は元より 日蓮聖人への畏敬と社会浄化を目的とせし大いなる行動なり 内は蒙古襲来の史実を説き 外には怨親平等を唱うる大銅像 現在当山第八世 沙門が師 前曉上人が 主管として 意志を継ぎ 信仰修行を主眼とし法城境内を護持広宣 さらに拡張す 沙門もまたそれを継承せんと 北国佐渡の地に 立教開宗七五〇年慶讃を期し日蓮聖人大銅像を同士と共に建立 本年 五周年記念式典を挙行し 八ヶ年の歳月を経て漸く 宗教法人日蓮宗本部より宗門運動拠点と認めらる 嗚呼何たる喜び 前励上人を要とし 本日ご命日の淺利前嘉日調上人 文学的寺院建設に邁進されし前光日方上人 信仰修行を発せられし前曉日修上人 全ては この脈々たる伝統を持す本佛寺檀信徒全員をしての信心の尊き証なり いざ喜ばんかな 讃えんかな 誇らんかな 恩に報いんかな

 しかれば今こそ求められし仏法は 生命の尊厳を柱とし 法華経色読の祖師が教説 慈しみ溢るる先祖への畏敬を全面に出し 子々孫々へ伝え広ぐ 寺院創設たり 現今 前励上人百遠忌報恩の大幡を掲げ これを包含せんと 檀信徒一丸となり 次世代はおろか三百年 五百年先を見つめし大信徒会館励光閣建設 この完遂こそ 答えと確信するものなり  

 現世に生きる我等が使命は 立正安國 即ち国家の安泰なり まさに揺るぎなき法華経帰依と題目信仰を深め 世界が宗教 人種 金銭により戦乱と化すを憂い 鎮西の聖地にて修し 立正平和を祈念し奉る 伏して願わくば 某 先師先代に遠く及ばざれども 更に信力を増進し 日蓮宗宗会議員の職を良縁とし 日蓮宗興隆繁栄を祈るものなり しこうして当山山門興隆 寺檀和融 殊には本日万灯提燈纏行列参加並び参詣の面々 心願成就ならしめたまえ

南無妙法蓮華経 南無妙法蓮華経 南無妙法蓮華経

維時平成二十年 十月十四日

  鎮西身延山第九世法燈 日遠                                                     啓白

 

御前様謝辞挨拶

今年も御参詣誠にありがとうございます。奉告文でも述べましたように、今年は本佛寺にとってまた私にとって

歴史に刻む事柄が沢山ありました。今建設中の励光閣の意義と社会が求める寺院の心がけを胸に、いよいよ万灯

行列が間もなく出発です。堂々とそしてお行儀良く「信仰表現」を致しましょう。(中略)それでは、一同で日

蓮大聖人に合掌し、御報恩のお題目をお唱えします。南無妙法蓮華経!有難うございました。安全で参りましょう

 

 

午後七時前…

白壁交流広場集合スナップ

 

  

学校を終え集まった子供達、            提燈準備の僧侶等、        万灯に併歩準備の題目講各位。

  

時間と共に集まる万灯(40基)、       挨拶回りの御前様、          音合わせの青年会。

 

出発!(花火がドドーン!)

  

西身延青年会を先頭に警察警備先導にて…

  

続く万灯と提燈。            見学の沿道に但行礼拝の御前様。

   

次々と万灯の美しい枝垂れ櫻が、街を照らし出す。         桟敷で見守る観衆。     

   

お一人お一人へ教箋を配る世話人様。               ながーい万灯行列。  

 

午後8時15分 到着!

 

  

婦人会がロープで境内を人員整理…。        励光閣の舞台に上がり合掌する御前様・主管様・御寺院各聖。

 

 

万灯が境内に円陣で配置され、参加者全員が見守る中、「未来へ」の主人公、青年会の入場!

  

本佛寺全山が勢いを増す!

  

活気溢れる本佛寺!

    

 信仰の興奮が絶頂となる御会式!の醍醐味は、異体同心!

 

到着報告並びに山首謝辞

   

 昨年は、好天に恵まれこそ致しましたが、社会と宗教の歪みを感じ、悶々とした行列でしたが、

今年は皆様のお陰で、全てが解決し最高の御会式を円成させました。厚く御礼申し上げます。

うきは市の文化となったこの行事。これからも共に努力してまいりましょう。満月の味方をも得

た万灯・提燈・纏行列。八百万の神もご満悦のようです。讃えましょう!有難うございました。

 

 

今年も皆様のお陰で盛大に報恩表現ができました。心から御礼申し上げます。

編集部

 

午後9時00分

宗祖大聖人 御真骨御開扉法要

   

御真骨堂への行列と切り火で浄め、額ずく参詣者。読経の声がお山に響く。

   

御開扉札とお餅(供え)を戴く参詣者。

 

今年は信徒会館が無いため、大本堂でお弁当をお配りしました。

  

二日前から布団そしてお弁当と準備に奔走された婦人会が一斉に並べるお姿。

 

 

すべての日程を終え、式衆各聖に御礼を述べる御前様。

    

 

明けて……。

15日・朝勤

    

お泊まりの参詣者にご挨拶をする御前様。来年はもっと環境がよくなります。だって励光閣がありますから。

 

御真骨堂では、部経を一読。

 

今年も日蓮様に良き報告が出来ました。皆様方の御力添えのお陰です。

ご覧戴き、ありがとうございました。

 

この後、午後1時から大施餓鬼法要が厳修されました。(余談ですが)

 

19年を見る 18年を見る 17年を見る  16年を見る 15年を見る